極世接続G.O.D.Z.A.が微妙すぎる
このバチクソに態度がデカい偉そうな座り方をしたクリーチャーは、「極世接続 G.O.D.Z.A.」と言います。
コスト9で光・闇・自然の3つの文明を持ちます。
また10500という一見とてつもなく中途半端なパワーを持っています。
これは皆さまが愛してやまないタップフリーズの神もしくは仏こと「超三界 シャカシャッカ」と同じパワーとなっています。
このクリーチャーの特筆すべき特徴として、背景ストーリーにおけるバケモンみたいな逃げ足の速さが挙げられます。
このイカれた図体の大きさからは考えられない最早気色の悪いほどの速度でレクスターズたちから逃げ回り、その最中にもこのとんでもなく大きく、とんでもなく悪趣味なハンマーを振り回し戦闘を行っていたようです。
そんな勇ましい戦いぶりからか、王来篇の背景ストーリー上で唯一の『レクスターズに敗北しなかったディスペクター』として語り継がれています。
更にその身体は「零獄接続王 ロマノグリラ0世」の母体になっており、降臨までの時間稼ぎに大いに貢献しました。
G.O.D.Z.A.自身の出来ることを全て生かした戦闘を繰り広げ、王ではない一般ディスペクターでありながら複数体のレクスターズを相手に健闘したのです。
そんな一見とんでもなく強いクリーチャーのようにもも思えるG.O.D.Z.A.ですが、実は重大な欠陥を抱えています。
それは挑む相手がことごとく強すぎることです。
背景ストーリーにおいてG.O.D.Z.A.が挑んだレクスターズというのは、歴史上の存在を我が物顔で取り込む人の心を完全に失った化け物どもです。
奴らは過去の英雄の魂を身代わりにしながら何度も何度も特攻してきます。
そんなわけでレクスターズは基本的に関わってはいけないバチボコに危険すぎる存在なのです。
カードにおいてもその傾向が顕著です。
ディスペクターという種族やブロッカーという能力、9というコスト。
それら全てに強すぎるライバルが存在します。
特にディスペクターでブロッカーでコストがより低く、能力もほぼ上位互換と言っても過言ではないまさに最強で無敵の存在、「砕慄接続 グレイトフル・ベン」の存在が大いに足を引っ張ります。
どの道で戦うにしても基本的にほぼ上位互換といえる存在がその先にいるのです。
それにそもそも私は、このクリーチャーが強いとは一言も言っておりません。
能力としては堅実であり、出来ることも多く決して弱いとは言えない。
しかし、この能力にしてはコストが重いし、単体で出来ることも少ない。
おまけに登場してすぐは何も出来ず、棒立ちするのみである。
要するに、誤解を恐れず一言で言えば全てが微妙なのです。
もしも墓地から出せるコストが7や8なら。
もしもT・ブレイカーを持っていたら。
もしも本体のコストがもっと小さかったら。
それら全てが叶わなかったのですから、その悲しみは相当なものです。
その為、このカードは主に弱さを逆に活かしたネタカードとして一部のファンから愛される道を辿るのが道理と言えるでしょう。
そう言いたいところですが、実は書いてあることは面白いのにコストの重さから活躍できない、もっと可哀想なクリーチャーはこの世界に山ほど存在します。
その最たる例が「D2G ゴッドファーザー」でしょう。
このクリーチャーは最悪なことに『7コストという、デッキによってはゲームエンド級のコストを支払い』『相手の場に8000未満のタップ状態のクリーチャーが複数体おり』『相手の場に大型のブロッカーがおらず』『相手のシールドにS・トリガーがなく』『自分のD2フィールドがある』というとんでもなく狭い条件を達成しなければゲームに勝つことは愚か、大した被害を出すことも出来ない非常に哀れなモンスターです。
おそらくこのクリーチャーも、4コストならそれなりに活躍したことでしょう。
こんな使い道すらあるか怪しい、公式の仕込んだ哀れすぎるカードと比較してしまっては流石に失礼というものでしょう。
つまり、G.O.D.Z.A.は決して弱いカードとは言えず、ネタカードとしての地位すらも危ういと言えるでしょう。
これが、相手が悪すぎて何をするにも中途半端な哀しきクリーチャー、「極世接続 G.O.D.Z.A.」なのです。