2024年度セルフトレーニング問題を解いていく!(6)〜腹腔動脈の枝が肺に...?〜
急性期病院で9年間総合内科医として働き詰めるも、ヘルスケアスタートアップに転職したため、総合内科専門医試験の受験資格がなくなってしまった10年目の総合内科医です。
出願取り消しの連絡が来るまで今年受験するつもりでいたので、セルフトレーニング問題(日本内科学会発行)を試験対策のため購入していました。
もったいないので、自分のアセスメントを加えながら解いていきます。誰かの役に立てば。
問題:29歳男性、健診での胸部異常陰影
問題文は一部改変、画像は載せず、その解釈を加えて記載します。
アセスメント
これは造影CTの画像でsnap diagnosisですね。
お目にかかったことはないですが、知識として知っておくと良いとおもう。(医師なら医学のことはなんであれ知ってるに越したことはない)
診断
肺分画症
肺内型では、下気道感染や喀血の原因になる。
肺外型では、無症状のことが多いが、まれに捻転して痛みを生じたり、血胸の原因になることがある。
治療は、切除術。肺外型では、異常部分のみ切除。肺内型では、肺葉切除。
解答
(b) 手術切除
文献紹介
この問題の元になったんちゃうか?!と思えるくらいぴったりな文献を発見した。
腹腔動脈から起始した異常動脈の流入を認めた肺葉内肺分画症の1例
疫学として、男女差はない
左側に多い(60〜90%)
感染症状を呈するのが80%
診断が確定次第、無症状でも手術適応。
感想
最終的には外科的治療を要するものですが、肺炎を繰り返すとか、健診異常で見つける場合があるので、総合内科医たるもの知っておくべきってことですね!
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