映画備忘録「冷たい熱帯魚」

今回は園 子温監督の「冷たい熱帯魚」を観てみました!
とある筋から「観るときは精神や身体が健康な時にみるんだよ」って言われてから観るのをずっと楽しみにしていました!
ちょっと久しぶりの邦画です。途中ネタバレありますのでお気をつけください!
じゃあ行きましょう!

映画概要

タイトル
「冷たい熱帯魚」
キャスト
吹越満
でんでん
黒沢あすか など
公開年
2010年

wikipedia

感想

今回はアマプラで見たのでリアタイでTwitterに感想呟きながら観てみました。
そこでこちらの小見出しは時間をいっていきますね。

開始16分の悪寒

家事をしない妻、会話のない食事、遊び歩く娘、吐く主人公
この時点で家族仲は悪くて主人公は浮かばれない日々を送っている。
そんな日々を送る中、ある日娘の美津子が万引きで捕まってしまう。
そこをでんでん演じる村田という熱帯魚ショップのオーナーが助け、自分の店で働きなさいと美津子を誘うのだが店や村田のあからさまな態度が怪しく思てこの先の暗い展開を想像してしまいました。

・主人公の嫁または娘が村田にいいようにされる。
でんでん演じる村田という熱帯魚ショップのオーナーがいて彼が経営してる店には6人の女子がバイトしていて、なぜ女性しかいないのか?が気になってしまって見る前にそんな気持ちのいい映画じゃないと聞いてたので、ここから泥沼の人間関係がはじまるのか…と開始16分で嫌な予感がよぎりました。

開始28分の中指

この辺りになってくると中々アダルティーなシーンが続きます。
村田さんの本性が見え始めてきてさあ、これからどうなるかと見つつ、社本さん報われないな、奥さんも結構変わった方だなと思いつつこれから先の展開を思い、中指を立てそうになるのを抑えてみておりました。代わりに握りしめたフィルムケースの蓋が吹っ飛んでいきました。

ここからはメモがなかったので振り返りを。

突き抜けたキャラクター

ほんとに村田と嫁の愛子が吹っ飛んでてて面白かった!
途中で中途半端な正義感とか、後悔とか、躊躇いをみせない突き抜けた生き方があったから面白かった!村田に関しては途中複雑な生い立ちが垣間見えるのですが、愛子さん、あなたは一体なんなんだ?愛を与えてくれる相手に対しては何をされても最終的に殺しはしない。社本に殺されかけても、最後は包丁を手放した。そのあと村田の死体に駆け寄って「あんたああ」と言っているシーンは色々な意味で恐ろしかった。愛子さん、あなたは一体なんなんだ?

俺を親だと思え!

さて(半分)冗談はさておき、村田を殺害してからの社本はまるで親の行動を真似する子供のように村田の行動や言動が乗り移っていて恐ろしかったですね。
社本と村田の関係は強い親と反抗期前の子供みたいに思えました。殴り合いのシーンがありましたが、あそこで社本は最終的に殴るのをやめて泣くしかできなかった。勝手な想像ですが、きっと社本と村田の関係はそのまま村田と村田の父との関係だったんじゃないのかなと思っています。実際に村田は社本に「俺の子供の頃にそっくりだよ」といった発言をしていましたし。
村田の浮き沈みのある態度はそのまま子供から見た親の姿のような気がします。社本や自分の言うことを聞かない人間への恐ろしい態度も、あのバイトへのはしゃいでる態度や美津子を助けた時の態度も全部本物で村(親)が持っている子供にみせる、あるいはみせていない側面の一つであるように思ました。

サセって言いましたもんね

村田と社本2回目の殺人後〜村田刺されるまで。
詳細は省くがあるシーンでひたすら社本に「させ!させ!」と煽って最終的に村田なにかペンのようなもので刺されるのですが、ここまで観ると感覚が麻痺っており、”良かったなお望みの通り社本が上手く刺してくれたじゃないか”と思いながら見ていました。

メガネからメガネを取らないでください

個人的にメガネかけてる人がメガネ外したら豹変したり、本気出すみたいなのはスーパーマンとか伊達メガネのキャラ以外は複雑な気持ちになります。よってメガネを失ってからの社本さんに関しては複雑な心持ちでみていました。

社本一家

奥さんは殺される気がしてましたが、まさか社本も自殺するとはおもっていませんでした。「一人で生きたかったんだろう?」最後に残された娘が笑う姿を見て、グロいシーンよりも人間が一番怖いと思いました。目の前で親がそうなったら、駆け寄るかと思ったところでローキック。もう、ここまでやってくれるなら清々しい。

おわり

実際の事件を題材にしたということでサスペンス寄りの作品なのかなと思ってみたら、バイオレンスだし登場人物のキャラが濃くて面白かったです。
もし今度見返すなら、誰かをみちづれにしようと思います。
それではここまで読んでくださりありがとうございました。




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