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映画ネタメモ1:或る人曰く
主人公は映画研究部に所属する大学生
ネットに疎く、休みの日は一日中好きな映画を見て過ごす。おとなしい人間
友人に勧められてマルチレビューアプリ「アルヒト」をはじめた。
最初はレビューの幅広さや批評の深さに関心していたが、徐々にレビューに振り回されていく周囲に
違和感を覚え始める。周りの静止を聞かずアルヒトをやめた主人公の目の前に現れたのは目も口も耳もない、
そう顔のない「アルヒト」だった。
だれかの言葉、みえない或る人によって支配されていく世界の話。
同調圧力の強い社会で、自分はどうやって生きていくのか
一部の集団ないし個人の意見に支配される不気味さと快感を描く。
「ねえ、〇〇の新曲もう聴いた?」
「聴いた聴いた!めっちゃ良かったよね。」
「そうそう、アルヒトでも高評価ついてたし、間違い無いよね。」
半年前から流行り始めたレビューアプリ「アルヒト」
これが出てから主人公のまわりは変わってしまった。
みんな口を揃えて同じ映画、音楽をおなじような感想をならべて好きだという。
正確には「アルヒト」の評価を見るとそれに同調してしまうのだ。
主人公が見た映画をクソだといったクラスメイトは次の日手のひらを返して映画の見どころを楽しそうに
語っていた。それもこれも全部は「アルヒト」のせいだ。
ある日主人公が愛してやまない映画に「アルヒト」が低評価をつけた。
昨日まで同じ映画が好きだった友達が「でもあの映画ってさあ」と批評を始める。
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