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映画「アーガイル」のあらすじと評価

雰囲気イケメンはなぜモテるか?

霜降り明星の好きでラジオをよく聞いてる。たまにyoutubeの方もみる。
せいやの自宅に粗品が押し入りいたずらする回が好きだ。
両方とも結婚前の動画で粗品が室内に女の形跡をみつけてイジる。
せいやはモテているのである。
下半身を露出しても、チビでもデブでも
ハゲかかっててもモテる。
面白いから。
僕はどれにも当てはまらないけどモテない。
面白くないから。
一般的にカッコいいとされる要素がなくても「カッコいい」として扱われる。
映画もダサいやつが主役でもカッコよくみえる。

「カワイイは作れる」ならカッコいいも作れる

スパイ小説家の主人公は40前後の小太りな女性で恋人は猫と仕事。簡単に言えば寂しい金持ち。
理想のタイプを主役にしていてその役は190㎝のイケメン俳優が演じてる。
命を狙われる彼女を助けるスパイは170㎝ちょいのひげ面の中年だ。
演じる俳優サムロックウェルは「グリーンマイル」でよだれを垂らす囚人として有名。カッコいい役よりもイカれたチンピラ役が多い。
チンピラが似合うと言えばブラットピットもそうだけど、サムは一味違う。
プラピのチンピラは雨に濡れた子猫を助けるが、サムの場合は笑いながら川に蹴り飛ばす。ベタな悪人。
個人的にはイケメンなんだけどそういう風には扱われない。
この映画でもダサい奴として登場する。
言葉を選ばないなら「こじらせババア」と「汚ねぇジジイ」だ。
この映画は「キングスマン」や「キックアス」と同じ作風になってる。
踊るようなガンアクションに不謹慎なギャグ。
特にアクションシーンは他の映画と比べてかなり現実離れしてる。
全ては楽しさとカッコよさの為。面白ければそれでよくない?の精神。
「キックアス」の主人公はオタク。
「キングスマン」は貧乏で下品なチンピラ。
どっちもカッコいいとはかけ離れてるのに映画ではカッコよく見える。
霜降りのせいやが面白くなってモテたように、ダサいオタクも貧乏なチンピラも寂しい中年も彼らなりの頑張りでカッコよくなっていく。
「努力根性」なんて今更ベタすぎるけどベタな方がいいこともある。

ギャップ萌えを狙え!

雨に濡れた子猫を助けるチンピラをよく思うのはギャップ萌えのせいだ。
つまり騙されてるのだ。
最初から優しくしとけ。人にも優しくしとけ。
先にベタに振っておくと騙しやすい。この映画でもベタに振るので騙されやすい。
でも映画なら騙されても問題ない。むしろ騙されたい。
少しネタバレをするけど、ホームアローンのママで有名な女優が出てくる。
ハリウッドはママ役に困ったらこの人に頼むって決めてるんじゃないかと考えるくらいに彼女のキャリアは母役が多い。
今回も母親役だ。ベタ。
でもそこで裏切りが生じる。
「え?そっち?あ、そうなん?」っていう感じが気持ちいい。
こういう気持ちのいい裏切りが何度もこの映画には起こる。
この映画の表面はベタとダサいで塗りつぶされてる。
そんな一見「かっこ悪い」ものが終わってみるとよく見えてくる。
アクションと裏切りを楽しみたいならこの映画に満足できると思う。

備忘録

エンディングで新たな「キングスマン」をやるような匂わせがある。
普通は本編が売れたら前日譚とかスピンオフとかやるけど前日譚の映画から始めるっていう変わり種。こういうハッタリが好きなんだろう。


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