【今週の米大学野球】二刀流ジャック・カグリアン3週目4HR&6回1失点/ポール・スキーンズ6回13K無失点【3週目】

 こんにちは、あまなつ(@MattDavidson91)です。
現地時間2/17に開幕したアメリカ大学野球(NCAA1部)は、3週目が終了しました。
 これからレギュラーシーズン終了まで、毎週水曜日-金曜日に、アメリカ大学野球の注目トピックを4-5つ紹介していきます。

1.二刀流ジャック・カグリアン3週目4HR&6回1失点

 ジャック・カグリアン(フロリダ大2年/LHP・1B/24年ドラフト対象)は、高校時代からMAX96mphの速球とパワーが武器の有望な二刀流選手でしたが、TJ手術の影響で指名されず進学。
昨年は4月下旬からDHで起用され、104打数で7HRを記録しました。
 そして、今季は1週目に6.2回無失点2週目は計6HRでSEC週間MVPと、一気に米大学球界の大谷選手と評されるまでの選手へ。
3週目も23-8 4HR 7打点、4日の全米22位マイアミ大戦では、6回 被安打4 与四球1 奪三振8 失点1と、投打で活躍しリーグ最速の10HRを記録しました

●8号HR

●9号HR(打球速度94mph/推定飛距離109m)

●3/5のピッチング集

 カグリアンの球種は、94-97/MAX99mphの速球・スライダー・チェンジアップ。
粗削りな部分が多く制球力は未完成ですが、非常にポテンシャルの高いパワーピッチャーです。
一方、打者としては26日の3HR全て打球速度110mph以上&MAX118mphと、圧倒的なパワーが持ち味。
3週目は、同じ州のライバル&全米22位の強豪マイアミ大との対戦があり、非常に楽しみです。

2.ポール・スキーンズ6回13K無失点

 ポール・スキーンズ(LSU3年/RHP・1B/MLB公式4位)は、空軍士官学校1年次に、全米12位の打率.410&11セーブを記録し、大学代表に選出。
昨年は、先発で全米8位の10勝をマークし、再び大学代表に選出されました。
 そして、LSUに転校した今季は開幕投手に起用され、6回12奪三振無失点の快投で、SECの1週目最優秀投手に選出。
3日のバトラー大戦でも、初球で101mphを記録し、6回 被安打1 与四球0 奪三振13 失点0の快投で、大学全体の週間最優秀投手を受賞しました。

 スキーンズの球種は、95-99/MAX101mphの速球・スライダー・チェンジアップ。
安定して90mph後半を記録する球威に加え、大きく横に曲がるスライダーの評価が高い、ドラフトトップクラスの好投手です。
また、2年連続2桁HRを記録したパワーも魅力的で、秋シーズンも打者として活躍しましたが、今季はまだ打席に立っていません。

3.ワイアット・ラングフォード3週目4HR

 ワイアット・ラングフォード(フロリダ大3年/OF/MLB公式3位)は、1年次はわずか4打数の出場に終わりましたが、サマーリーグで打率.346と大活躍。
昨年はSEC3位/全米6位の26HRを記録し、大学代表に選出されました。
そして、今週も、全米22位マイアミ大3連戦の3HRを含む、計20-9 4HR 8打点の大活躍で、SECの週間MVPを受賞しました。
●4号HR(打球速度112mph/推定飛距離108m)

●5号HR(打球速度105mph/推定飛距離120m)

●6号HR(打球速度106mph/推定飛距離130m)

 ラングフォードは速球に強いプルヒッターで、パワーは大学トップクラスの強打者。
185cm102kgの体格の割にスピードがあり、高校時代は3B/Cを務めていた強肩で、全体5位以内での指名が予想される5ツールプレイヤー候補です。

4.コルビー・シェルトン3試合5HR

 コルビー・シェルトン(アラバマ大1年/3B/24年ドラフト対象)は、高校4年次に打率.382 4HR 17打点 OPS1.241を記録した好打者で、開幕戦から2番3Bで起用。
2試合目までは無安打でしたが、3試合目からは毎試合連続安打と、期待通りの活躍を見せています。
そして、3週目のイリノイシカゴ大3連戦では、3試合連続HR&グランドスラム2本を含む、計5HRと大活躍。
15-7 5HR 12打点と素晴らしい成績で、SECの1年生週間MVPを獲得しました。

●3号HR(打球速度106mph/推定飛距離126m)

●4号HR(打球速度103mph/推定飛距離118m)

●5号HR(打球速度101mph/推定飛距離118m)

●6号HR(打球速度106mph/推定飛距離118m)

●7号HR(打球速度105mph/推定飛距離121m)

 シェルトンは、高校2年次から3年連続で打率.380以上を記録した好打者ですが、大学ではパワー面が開花し、7HRは全米6位タイ。
水泳でも活躍していたアスリートタイプで3B守備の評価も高く、同大の開幕11連勝に大きく貢献しています。

5.1年生イサン・ペトリー2週目4HR9打点

 大山盛一郎選手(カリフォルニア大アーバイン校3年/3B・2B・SS)は、興南高校18年夏の県大会で、チーム2位の打率.455を記録しましたが、故障により甲子園出場はなし。
卒業後は、カリフォルニアの短大のマーセッドカレッジへ進学し、昨年は打率.409 8HR 45打点 25盗塁 OPS1.167を記録。
シーズン後に参加したサマーリーグでは、得点・盗塁でリーグ新記録を樹立し、日本人初のMVPを獲得しました。
 そして、今季は開幕戦で7番3Bで出場し4-2 1打点を記録し、21日から1番に昇格。
今週は、アリゾナ州立大3連戦で2HRを記録し、計24-7 2HR 7打点 1盗塁と大活躍。
同一カード複数HRは、おそらく日本人初の快挙です。

 大山選手の最大の武器は、サマーリーグで盗塁記録を樹立したスピード。
170cm77kgと小柄ですがパンチ力もあり、2B・SSもこなせるユーティリティ性も魅力的です。
2000年11月3日生まれと年齢がネックになりますが、このままのペースで打ち続ければ、ドラフト指名の可能性も出てくるでしょう。
また、シーズン終了後に米大学最高峰のサマーリーグの参加が決定しており、そこでの活躍も期待したいです。

6.MLB公式23年ドラフトプロスペクトランキング投手・野手成績

●投手

●野手

7.その他

●西田陸浮選手(オレゴン大3年/2B)木製バットで大学初HR
※NCAA1部では低反発金属バット使用で木製も可

●ブレイク・バーク(テネシー大2年/1B/24年ドラフト対象)弾丸6号HR(131打数で通算20HR達成)

●ケルム・クラーク(ミシシッピ州立大3年/OF)推定飛距離141mの特大3号HR

●カーソン・ベンジ(オクラホマ州立大1年/OF/24年ドラフト対象)推定飛距離142mの1号特大HR

●ヨハンディ・モラレス(マイアミ大3年/3B/MLB公式15位)推定飛距離138mの特大5号HR

●D1Baseballが選ぶTOP10プレー(リプライに動画ツイートあり)

●NCAA Baseballが選ぶ今週の写真4枚

●NCAA Baseballの全米大学ランキング



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