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NHKが起こした『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』ドラマ化いいがかり裁判

「セクシー田中さん」のドラマ化で起きてしまった事件において、こんな情報も出てきました。

それは、2015年に決着したNHKと講談社の係争事件です。

ことの起こりは2011年の9月に、NHKが講談社刊の小説、辻村深月さんの『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』をドラマ化したいと求めて来たことでした。

その際、原作者の辻村さんと講談社は、全4回の脚本を読み、内容に問題なければドラマ化を許諾する、という約束をしました。

そしてNHKは2011年の12月25日に準備稿を提出したのですが、その改変された内容に辻村さんも講談社も納得できず、このままではドラマ化は許諾しない、という結論に達したのです。

するとNHKはその回答に激怒。
なぜなら原作者のゴーサインが出ていないにもかかわらず、脚本提出からわずか12日後の2月6日に、撮影を開始する予定を勝手に組んでしまっていたからです。
もちろん、役者さんたちも全員押さえられていました。

しかし、そんなことは講談社は知ったこっちゃありません。
それなのにNHKは、なんと講談社に対して約6000万円の損害賠償を求めて裁判を起こしました。
しかもその6000万円の内訳には『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』の書籍購入代も含まれているのです!!!

なんですか? それ。。。

勝手に本を買って、勝手に「ドラマ化するぞ!」と決めて、勝手に改変して、断れられたら逆ギレ。
これではさすがに講談社も、因縁をつけられたようなものだと感じても仕方ありません。

結果的に、提訴から3年後の2015年4月、請求棄却という形でNHKは敗訴。
そして同年の12月に和解し、この件は完全に終了しました。

とりあえず裁判に勝ててよかったものの、本当、身勝手なテレビマンと関わると、何も悪いことをしていなくても被害に遭ってしまうようです。

とは言えこの事件では、出版社が完全に作家を守る態勢だったのが、まだ救いだと思いました。。。


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