2021/05/30(ガープp.104)


 起きたら9時だった。ぐっすり寝ちゃった。いつもは7時とか、8時ぐらいには目が覚めているんだけど、夜更かししたわけでもないのに、ぐっすり寝た。
 昨日は湖に行った。車で40分ほどかけて、母が散歩コースにいいよ、そんなに遠くないし、ということで、一人というのは機動力バツグンである。思い立ったら即行動できる。その場の思いつき大歓迎、気まぐれ大歓迎。
 ウッドデッキのような散歩コースがあり、そこをてくてく歩きはじめた。
 1時間くらい歩いて、しかも湖のまわりを、散歩コースみたいに舗装されている道をずっと歩くもんだとおもっていたら、なんだかよく分からないけど気の迷いで山道に入ってしまって、結構な山道、それなりの装備で行かないとキケンな山道を、そんな道を行くつもりなかったから革靴で行ってしまって、
「あぶねえ。あぶねえ」
 と言いながら1時間くらい歩いた。湖は山の上から端っこだけ見れた。

 思いがけずいい運動をしてしまって、お腹が空いたので、近くのサイゼリヤに寄って、遅い昼食をとる。
 青豆とベーコンと温泉卵のやつと、なんとかと言う名前のチーズをトッピングで注文する。これはクリーピーナッツのDJ松永がラジオで紹介していた食べ方で、前食べたときはオリーブオイルをかけ過ぎてあんまり美味しくなかった。店員さんが青豆のやつと、トッピングのチーズを運んできてくれて、さあオリーブオイルを自分で取りに行こうとしたら、
「オリーブオイルをかけて召し上がりますか?」
 と男の店員さんが声をかけてくれた。
「あっ、お願いします」
 と頼むと、
「よろしかったら、こちらもどうぞ」
 と、粗挽きのこしょうみたいなスパイスの瓶も一緒に持ってきてくれた。
 僕はありがとうございますを言って食べ始めたんだけど、オリーブオイルの量を間違えないことに集中して、そのスパイスは使わなかった。
 食事を終えて会計の時に、その男の店員さんがレジにいて、
「お食事いかがでしたか?」
 と訊いてきた。美味しかったので、
「とてもおいしかったです」
 と答えた。
「またお待ちしています!」
 とその店員さんが言って、家からは遠いサイゼリヤだからまた来るかは分からないけれど、この親切な店員さんがいるならまた来たいと思った。

 店を出たあとで、もしかしたら、あの店員さんはクリーピーナッツのラジオのリスナーかもしれん、と思った。あいつとは仲良くなれる。

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