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#コンピュータ談義 #ADBマックの憂鬱

私の所にはADBマックが5台(全て中古で購入)あるのですが、ここ10年以上電源を入れていませんでした。
今回棚卸しの一環として稼働確認してみました。
その結果5台とも通電はしましたが、OSが立ち上がったのは2台のみでした... orz

ADBマックの憂鬱

何故10年以上も通電していなかったかというと、単純に面倒だったからです。
まず普段使わない、何処か奥深くにしまい込んでいるADBキーボード、ADBマウス(トラックボール)、ADBケーブル、アナログRGBケーブル、アナログモニタ変換コネクタなどを探して揃えなければいけません。

経年変化

流石に年代物(Quadra700 は1991年発売!)なので、筐体を傾けただけでプラスチックの破片がパラパラと落ちて来る物もありました。
内部でプラスティック製の部品が硬化して脆くなり、割れてしまっているんです。

Quadra840AV の筐体は得に酷く、足に付いていた柔らかい素材が溶けて滴っていました。
4本の内3本まで溶けて、1本だけが無事でした。
Q840AV以降の筐体ではこの部分の材質が変わって(形も丸から四角に変化)、このような問題は発生していませんでした。

中心部が溶けていました...画像1

一本だけ無事でした画像2

アナログモニタ変換コネクタ

ADBマックの頃はディスプレー接続にIBM PC/AT(VGA)等で標準の D-Sub15ピンでは無く、2列15ピンの異なった形状をしていていました。
なおかつモニターの解像度はケーブル情報から得るようになっていたので、特別な変換コネクタが必要となります。

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ディップスィッチにて解像度を指定するようになっています。
初期の頃のマック純正モニタはマルチシンク仕様では無かったので、この様な手段が必要だったのです。

一応モニター側にはD-Sub15ピン対応の物をまだ使っているので、ADBマック用に別途モニタまで用意しないで良くはなっています。

それにしてもVGAケーブルは使わなくなりました。
そしてHDMI の使い易さに改めて思い当たりました。

イーサネット

5台とも本体にイーサネット端子を持っています。
ただこれまたアップル独自端子となっていて、専用のアダプターを経由して繋ぐ事になります。
私はイーサネットT 用の下記アダプターを持っていますので、いまでも普通にLANに接続できます。
当時はイーサネットも5,2,T と色々な形態で使われていたので、T 以外の端子のみだと、流石にもう変換するハブ等は持っていないので使えません。

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一工夫

今後の事を考え、ADBマックを使用する際に必要な物を纏めてパッケージとして収納しておく事にしました。

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Quadra700筐体

Quadra700 のケースは、CD-ROM 無しの時代の最も美しいデザインだと思います。

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私は新品としてはMacintosh IIcx を購入したので、ディメンション的にはほぼ同じですが、Quadra700 の方がはるかに垢抜けたデザインになっていると感じました。

68040 のCPUパワーと共に、値段も非常に高価だったので憧れの逸品でした。

そういう訳でコレクション用にと落札して、何故か2台あります。
今回の棚卸しの目的の一つが、現状を確認して1台を売却する事でした。

Macintosh Quadra700

ほぼ純正構成のQuadra700 で、HDDもアップルの付いたものですがOS起動しませんでした。
どうやらHDDがお亡くなりになったようです。

Macintosh Quadra700 (MB はQ650)

こちら中古購入した時点でマザーボードがQuadra650 の物に換装されていました。
OSまでしっかりと起動し、メモリも104MB(32x2 + 16x2 + 4x2) と当時のマシンとしてはかなり大容量が実装されていました。

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Q700 だと25MHz の68040 なハズですが、Q650 なので33MHz の68040 です。

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ミニタワー筐体

Quadra800 から始まるミニタワー筐体も見た目好きなケースです。

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ただ実際に使ってみると使い勝手がそれ程良く無く、あれこれいじって楽しむにはあまり向かないと感じました。

プレーンなQuadra800 も良かったのですが、エポックメーキング(色物)の後継機種がこの筐体でリリースされましたので、つい3台もミニタワー筐体を保有しています。

Macintosh Quadra840/AV

OS立ち上がりませんでした...
確かSystem 7.5 辺りがインストールされていたと思います。

40MHz の68040 というかなりリスキーなクロック周波数を採用し、メディアプロセッサとしてTI社のDSP を載せるというヘテロジニアス・マルチコア構成となっています。

DSP のパワーでモデムをソフト的に実装可能となり、外付けモデム不要というのが売りでしたが... 
この当時高速モデムも低価格が進み、それ程のメリットでは無くなってしまいました。(そもそもアダプタ自体がアップル製品らしく良いお値段がした記憶があります)

Power Macintosh 8100/80AV (non AV ビデオカードに換装)

まだ生きていて、OSまで起動しました。
確かIBM製の1GBか2GBのHDDに換装したと思うので、まだHDD が生きていたのですね。

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モトローラの68K 進化の停滞に業を煮やしたアップル社がPowerPC に乗り換えた初めてのマシンがPower Macintosh 8100/80 でした。
クロック周波数がそれまで最高40MHz だったのが一気に倍の80MHz になり、PowerPC ネーティブでの速度はかなりの物でした。(68K と比較して...)

RISC CPU の効率良さで、DSP 等無しでモデム機能をメインCPU のみで処理可能となっていて、RISC CPU の威力の一端が垣間見えました。
(このため結局DSP 搭載は840AV だけで終わってしまいました...)

当時音声・動画取り込みに興味があったのでAV モデルを落札しましたが、HDD の容量が1GB程度ではAVデータを扱うには圧倒的に容量不足で、動画取り込みも非常に小さなサイズでしか取り込めなかったので、まだ時期尚早でした。

その後MK Linux を動作させるために、ビデオカードのAVを売って、VCビデオカードを購入して入れ替えました。
実際にインストールしてみたのですが、その処理速度にがっかりして直ぐに使わなくなりました。
そういえばPS/2 へのLinux 導入も同じ経緯を辿りました... orz

Power Macintosh 8500/120

PowerPC も第2世代(本来のPowerPC 規格に沿った)604を搭載したマシンでした。
これも非常に高価なマシンだったので、憧れの逸品でした。

元々ジャンク品として落札(1円で!)し、マザーボードに難があるとの事で、8500 のマザーボードだけ別途落札(500円!)しました。

確かマザーボード交換して立ち上がる所まで確認したと思いましたが、やはりHDDがお亡くなりなってしまった様で、OS起動まで行きませんでした。


好きなマック筐体を愛でられる様に並べてみました。

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