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#カメラ談義 #カメラ収集 #FinePixSxPro #フジフィルム #ニコン #ニコンFマウント #キメラシステム

 FinePix Sx Pro シリーズ

フジフィルムとニコンは一時期デジタル一眼レフカメラ分野で協業していていました。
ニコンがボディーを提供し、それにフジフィルムが独自センサーと回路を搭載するキメラ・デジタル一眼レフカメラとしてFinePix Sx Proシリーズがありました。

フジフィルムさんは現在ではXシリーズを展開していて、一般的に使われているベイヤーセンサーとは少し異なるX-Trans という独自技術を前面に出して製品展開しています。(通常のベイヤーセンサーを搭載したモデルもあります)

流石写真フィルムを製造販売していた会社で、コンデジの頃でもハニカムという独自センサー技術を武器にしていました。

このSx Pro シリーズもセンサーにハニカム技術を使った物を搭載しています。
全てセンサーサイズはAPS-C となっています。

コレクション状況

見事にこのシリーズ完全コンプとなりました!😄

FinePix S1 Pro
FinePix S2 Pro
FinePix S3 Pro
FinePix S5 Pro
(ボルド書体機は入手済み)

入手の順番は S5 -> S1 -> S2 -> S3 でした。

センサーからみた各モデルの違いは下記の通りです。

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フィルムカメラがベースという事

S5 Pro 以外は全てニコンからフィルムカメラ(F60、F80)をOEM して製品化しています。
フィルム一眼レフカメラから(完全)デジタル一眼レフカメラへの移行期の製品としてとても興味深いです。

私はフィルム一眼レフカメラとしてはキャノンのA-1 しか使用した事が無かったので、AF時代の一眼レフカメラの設定方法は何も知らず、今回マニュアルを読んでかなり衝撃を受けました。
例えるならばGUI しか知らないユーザーが、CUI に衝撃を憶えるような物でしょうか?
これは知らないと設定も出来ない...

FinePix S2 Proマニュアルから抜粋画像17

S1 Pro の場合

偶々FinePix S2 Pro の元となるF60 を入手していたので比較してみようと思います。

右のベース(F60)が、フジフィルムの手により左(FinePix S1 Pro)になります。
フジフィルム凄い!😝

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よくよく見ると、この下部のラインから上は全く同じになっています。

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上から見ると確かに同じです。

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背面はかなり違っていて、F60 の背面カバーがセンサーや電子回路、LCDディスプレーを搭載した物々しい物に置き換えられています。

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FinePix S1 Pro

2K円(送料別)にて入手!
もう叩き売り状態ですね。

発売時(2000年)の希望購入価格が37万5千円と、かなり高額機でした。
今後20年待てばニコンD850 なども1万円以下で入手可能となるのでしょうか...?😝

全面端子のカバーが無いとか少し難がありますが、入手価格を考えれば無問題です。
ボディーにベト付き等が無く、スベスベしていて状態はすこぶる良い物でした。

幸いバッテリーを入れたら電源は入り、AFも作動しましたがErr が出てそれ以上の操作が行えませんでした。シャッターも切れませんでした。
メカは丈夫だけど、電子が弱い... あると思います!😝

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バッテリーは単三電池4本を直接差し込む様になっています。
(バッテリー端子をもっと丁寧に清掃すれば動作するかも...)
またCR123A2本も必要みたいです。

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メモリカードはCFとスマートメディア(!)のダブルスロット。
後知恵ですが、このメディアの位置関係は逆の方が使い勝手が良い思われます。
次のS2 Pro では上下逆になっています。

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結局不動品でしたが、外観の程度も良いのでこのまま手元に置くことにしました。
シャッター音が確認出来なかったのは残念でした。

FinePix S2 Pro

3.2K円(送料別)にて入手!
もう叩き売り状態ですね... (2度目😝)

発売時(2002年)の希望購入価格が31万円と、S1 Pro に比べて機能が大幅に向上しているのにも関わらず6万5千円も安くなりました。

この何とも言えない、色々とくっ付けましたというデザインは面白いです。😝

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電源は入り、AF等撮影も問題無し。
メニュー操作も可能ですが、液晶が小さすぎて老眼には老眼鏡を付けていても辛いです。
セットアップメニューは2面しかない、非常にシンプルな物になっています。

それにしてもメニューにカードフォーマットの項目が無いのですが、カメラ側ではフォーマット出来ないのでしょうか...

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ファインダーは若干狭く感じますが、それなりに見やすくて、ピント確認もまあやりやすそうな感じです。

メモリーカードはCF とスマートメディア(!)のダブルスロット。
CFスロットに8GB 入れてみたところ、カード初期化エラー(英語表記)と表示され操作不可能。
あー、多分あれだなと容量1GB のCFカードを入れた所、問題無く撮影できました。😊

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やはりスマートカードのスロットが上にある方が押しやすくて使い易いと思います。
CFカードは右側にプッシュボタンがあるので、上下どちらでもそう変わらないでしょう。

ただ、このカードカバーが最初非常に開け辛く感じました。
コツを掴んだ後は手軽に開けられるようになりましたが... 学習曲線高め。😝
S1 Pro は簡単に空いてしまうので、その対策かもしれませんが...

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電源として単三電池4本とCR123A2本が必要(S1 Proと同じ)と、これまたキメラなハイブリッド仕様です。

S2 Pro は単三電池をカートリッジに取り付けてから差し込むタイプで、スマートに感じます。

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シャッター音はスローで軽い感じです。
考えてみればこの筐体はベースがフィルムカメラ(F80)なので、ミラーはフルサイズをカバーするサイズなんですよね、センサーサイズはAPS-C なのにです。
少し勿体ない気がしました...

それにしてもCFカードの1GB という容量ですが、RAWで記録すると何と22枚しか保存できません!
JPEG の最も画質の良いモードでやっと220枚です。

室内で一枚だけ適当に撮ってみましたが、割と面白い写りをするように感じました。

有効画素数約6MのスーパーCCDハニカムIII は独特な個性を持っていそうです。
流石にフジフィルムさんですね。X-Trans CMOS センサー好きです!😝

S2 Proにて室内で適当に撮った一枚画像6

外に持ち出して、何枚か撮影してみました。
ほぼデフォルトの設定状態です。

FinePix S3 Pro

レンズ付きで4.4K円(送料込み!)で落札しました。
出品情報を見た所では相当酷そうな状態に見えましたが、実際に届いた物はそれ程酷くは感じられませんでした。

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ファインダー接眼部が割れているのが外観的に大きな瑕疵です。
実使用上それ程問題にならず、常に気になってしようが無いという事も無くて良かったです。

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S2からの気に入った改良点

- 電源が単3電池だけに一本化され、カートリッジがS2 Pro と共通
- 32GB のCFカードを認識
- タテ撮影時のシャッターボタン追加

実機状態

かなり不安定な所があって時々エラーが出たりしますが、実際に写真撮影が可能でホッとしました。😊

画像再生が出来きません。フィルムカメラを思うとまあ許せます。😝
メニュー操作もかなり微妙で難しいです。

本体

WikiによるとS2とS3は共にニコンF80 のOEM となっていますが、実際に手にしてみると全く異なった筐体の様に感じます。
S3はBG一体型と同じように、タテでも撮影可能な様にシャッターボタンが右グリップ下部にも付いています。

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グリップはせり出し、背面も手のひらが当たる部分がダイナミックに造形されていて、私の手では少し大き過ぎるなと感じました。

付属レンズ

付いて来たレンズがDX 18-70mm (D300のキットレンズにも使われていました)。
状態は悪くて、ズーム時に50mm 付近で引っかかるし、ワイドの方は24mm から先へ行けないです。
ただ光学系はかなり綺麗で、AF動作も問題無いので、上記の制約の上で普通に撮影可能でしたので普段使いには充分です。

メモリカード

メモリカードがスマートメディアから代わったのは朗報ですが、変更先がXDカード... orz
どうして、こう負け負け規格を選択してしまうんでしょうねぇー😝
公式にCFカードの最大が4GB になったのは、かなり使い易いですかね。
試しに32GB のカードを入れたら、ちゃんと記録されました。😄

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外に持ち出して、何枚か撮影してみました。
ほぼデフォルトの設定状態です。

FinePix S5 Pro

ボディーはニコンD200 ですが、操作系が微妙に異なっていて慣れるのに少し時間を要します。

画像5

D200と物理ボタン類は全く同じなんですが、用法が違っていたりします。
MENU/OK ボタンを押すと"SHOOTING MENU" が、SETUP ボタンを押すと"SET UP"メニューが表示されます。
D200 ではこの辺りのメニューは一つに纏められています。

撮影に直接関わる設定操作と、それ以外を分けたかったんでしょうね...画像23

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独自バッテリー

一番不満に感じたのがバッテリー(NP-150)で、D200で使用しているEN-EL3e と形状は全く同じなのに互換製がありません!😝
大人の事情は割と理解できますが、謎仕様としか言いようがありません...

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同じ電圧・容量なのに...画像26

チャージャーも勿論それぞれ独自です。画像27

定格も製造国も同じ...画像28

画像29

S5は大事に保管していて殆ど使用していなかったので、今度持ち出して試してみようと思います。

感想

FinePix Sx Pro シリーズはカテゴリーが中・高級機のグレードであった為か、手にした際の満足感が高いと感じました。
取引価格の動向を見ると人気が無いらしく、安めな価格付けが目に付きました。
実際に入手して機能的に問題のある機種に当たったりしましたので、古いこともありますが、それ程丈夫な機種では無いような印象を持ちました。
(メカは丈夫、電子が...)

一世を風靡したハニカムセンサーですが、現在の観点で見ても充分以上に魅力的な個性を持った、優秀な画像を生成してくれる機種達だと思います。


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