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傍聴人恫喝のデマと雑感

昨年9月に行われた第3回定例会において「松浦区議が傍聴人を恫喝した」というツイートが出回りました。事実無根ですので、そのことについて説明させていただきます。

1.「松浦が傍聴人を恫喝した」はデマ

発端は以下のツイートです。こちらが200件以上リツイートされることとなりました。

安斉あきら区議会議員と松浦威明区議会議員から傍聴席に対して
「黙れ!うるせー!」
「いいかげんにしろよ!」
という罵声が飛ばされています
驚きです
この方たちは区民の代表ですよね?

令和4年9月13日 某ツイート

 なお、以下はそのツイートに掲載されていた写真です。

これだけ見れば、私が傍聴席に罵声を飛ばしたときの写真に見えるでしょうが、まったく違います。なぜなら、私は罵声どころか、傍聴席に対して言葉を発したことは一度もかったからです。定例会の動画は全編記録されており、YouTubeには私の座席が常に入っているものもアップされていますので、そのことは確認可能です(以下YouTubeの動画)。

上掲の写真も、たまたま後ろを向いたときに撮影されたものです。「傍聴席を睨みつけた」などとも言われましたが、写真をよく見てください。睨んでいません。これが睨んでいるように見えるなら、もともとそういう顔だというだけです。

2.傍聴席からの激しい野次

昨年の第3回定例会は岸本区長が当選して最初のものだったため、傍聴席にはたくさんの方が訪れました。しかし、発言が許されていない傍聴人の野次は凄まじく、質問する議員の声が搔き消されるほど異様なものでした(この点も動画で確認可能です)。

したがって、仮にことのきの傍聴席に向かって「うるさい」と言った議員がいたとしても、私はそれがおかしなことだと思いません。ルールを守れないならば、議場からは出ていくべきでしょう。ただし、既に述べた通り、私自身は傍聴席に向かって何かを言った事実はありません。前を向いたまま「聞こえない」と数回言った程度です(YouTube動画16:47など)。

もっとも、私が第3回定例会に一度だけ怒鳴ったのは事実です。しかし、それは傍聴席に対してではなく、共産党と自民党の議員に対して行ったものです(会議の真っ最中に立ち歩き、井戸端会議を始めた)。そのことは動画でも確認可能です(YouTube動画30:40あたり)。

3.ツイートに対するバッシング

上記デマが流布されると、私はツイッター上でバッシングを受けることとなりました。そのとき、私が最初にツイートしたのは以下のような内容です。

これに対する引用RT等を見ていただければわかりますが、

  • 民主主義の敵は自民党だ

  • 出ていくのはどっちだ

  • 誰の税金で食ってると思っているんだ

  • 次の選挙で落選させてやる

  • 住民無視の区政

  • 注意するのは議長の仕事なんだから、議会のルールに反している

と、目を疑う非常識な反応ばかりでした。

私はしばらく対応していましたが、そもそも私が恫喝したという話自体がデマなので、途中でそのことを指摘し、動画でも確認可能だとツイートいたしました。すると、バッシングは一切なくなりました。

ご想像の通りだとは思いますが、デマに基づいて私をバッシングしていた人で、私に謝罪した人は誰一人としていません。彼らは自分たちが正しいと信じ込み、相手を叩くことにのみ心血を注いでいるのです(これは宗教戦争とまったく同じです)。つまり、もとから話し合う気などまったくないのです。

これは私の意見のみならず、岸本区長が掲げた「対話を重視する」という方針とも真っ向から対立します。彼らは区長を支持しているようですが、区長も私と同様、大声で騒ぐ傍聴人には二度と来てほしくないと思っていることでしょう。そもそも区長が公約に掲げた公開討論会自体、こんな人たちが集まれば成立しないことは明らかです。

4.私の一般質問について

余談ですが、私が第3回定例会で行った一般質問については、次のような指摘がなされています。

岸本聡子区長に対して、いじめのような個人攻撃を繰り返した2議員の質疑録画がアップされました。ぜひご覧ください!
矢口やすゆき議員(自民)
本会議録画9/15(その1) 53:20~1:29:40
松浦威明議員(自民)
本会議録画9/15(その3) 13:45~1:04:25

令和4年9月16日 某ツイート

動画をみれば明らかですが、個人攻撃はありません。事実、私の質問中は野次もほとんどありませんでした。質問の内容については、後日別記事でまとめたいと思います。

5.都市計画審議会での動画撮影問題

これに関連して、都市計画審議会であった私の発言への批判もお話しします。こちらも発言の許されていない傍聴人からの野次についてです。

昨年7月の都市整備審議会で、ある学識者の方が、傍聴人による動画撮影に難色を示しました。以下はその理由です。

  • 区で議事内容を記録しているにもかかわらず、私的に動画を撮影する理由が見当たらないから

  • 学識者側にとって傍聴者は見知らぬ人だから(知らない人に撮られるのは気持ち悪い)

確かに、SNS等の発達した現代において、自身の動画を勝手に撮影されることは不快でしょう。一部の方は「やましいことがないなら、撮影されてもいいはずだ」と主張していますが、正しいことを言っていようと、一方的に動画を撮影されることは気分のいいものではないはずです。議員のような公人ならまだしも、学識者を委縮させることは区の利益になりません。それゆえ、私は「身分証も確認していない傍聴人が動画を撮影することには違和感がある」と言ったところ、発言を許されていないはずの傍聴人から「身分証を見せろと言われてないからだ」と激しい野次が飛ばされました。

「傍聴者は誰が来ているのかわからない。名前と住所を書く欄はあるんですけど、実際問題、身分証明書を確認しているわけではない」と松浦区議(自民)が発言すると、「出しますよ身分証明書!」「言わなかったから出さなかった」と傍聴者から総ツッコミが入った。 昨日の都計審。

令和4年7月16日 某ツイート

杉並区においては傍聴人による動画撮影が許されています。加えて、傍聴人が動画を撮影するのは「区の議事公開が遅いから」という正当な理由も存在します。したがって、私は区が主導して身分証確認や動画公開をすればいいと考えていました。

しかし、野次が飛んできたことで、かえって学識者の懸念を察することとなりました。事実、学識者が「気持ち悪い」と発言した部分が切り取ってツイートされ、果ては主張のみならず「顔に」自身のないやつは出てくるななどというツイートまで飛び交いました。なぜ、容姿のことまで指摘されなければならないのでしょうか。

結局、学識者が懸念した通りの展開となってしまいました。学識者にとって学術知識と無関係の発言を批判されることは苦痛だったでしょう。敵意のある人に拡散される場合はなおさらです。

一方、傍聴人の「開示が遅い」「区が身分証を求めていない」も正論です。この点は、区が対応すべき課題にしたいと考えております。

6.有権者はお客さんではない

両バッシング問題について、

  • 区民を信用していない

  • 区民をバカにしている

  • 住民無視だ

といった反応がありましたが、彼らは重大な思い違いをしているように見受けられます。それは、区民・国民は「主権者」であって「お客さん」ではないということです。私は区民の代表の一人であり、区民vs政治家といった階級闘争史観のような構図で語ることもありません。自身をお客さんだと勘違いすれば、甘い言葉と実現不可能な政策の候補に投票することとなり(ポピュリズム)、その実害はすべて自分たちと、将来の日本国民へと戻ってくるでしょう。

動画撮影の是非をめぐる発言のあった都市整備審議会において、私の発言の後、ある議員は「私は区民の皆様を信じています」と述べました。それに対して、発言を許されていない傍聴人が「ほらみんな、拍手!拍手!」と煽りました。ポピュリズム以外の何物でもありません。

これで私は「区民を信用していない」というレッテルを貼られることとなったわけですが、悪意のある切り取り方ができる動画撮影から区民を守ることの一体何がおかしいのでしょうか。そもそも、区民を信用している(=悪意を持った人が出てこない、完璧な政治的意思決定ができる)という前提に立つならば、政治家も議会も不要です。

議員も区民も右派も左派も、統一地方選の前に今一度、二元代表制において議会や議員が何のために必要なのかということを考え、ともに話し合えればと思っています。

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