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【matsuricoffee with Plant based milk】植物性ミルクを選ぶようになったきっかけ

コロナウイルスの影響が出るまで、この1年間カナダに在住していました。

移民で成り立っていると言ってもいいその国は、様々な国籍の人々、そして多様な文化に触れる機会が多くありました。というより、毎日のほとんどが、日本で過ごしてきたものとは違うスタイルを求められることが多く、これまでに多く旅をしてきて、そういうことには慣れているはずにもかかわらず、発見の連続でした。

そういう生活の中で、ひとつの物事に対して、様々な選択肢があるのだと気が付きました。まぁ、「普通」ならこうするでしょう、という「普通」が、誰かにとっては「普通ではな」かったりするのです。だから、今まで自分が持っていた考えをそのまま用いるのではなく、「この物事に対して、本当にこれがいいのかどうか」「もっといい方法や答えがあるのではないか」と、改めて考える日々を過ごしました。

身近な食生活にも、様々な選択肢があることに気が付きました。
美食の街と言われるバンクーバーは、先にも言ったように多様な人種の人々が住んでいて、母国のレストランを開いていたり、その国籍が集まるようなエリアがあったりします。私の働いていた会社の同僚も、誰が何人かなんて気にしてられないくらい(そして実際に覚えていないくらい笑)、様々な国からやってきていました。そうやって同僚や友達と食事を摂る時に、お互いに気にすることがあります。宗教上の理由で食べられないものがあったり、アルコールを摂らなかったり。アニマルライツや環境問題を考え、動物性食材を摂らないヴィーガンを実践している人もたくさんいて、

また、ローカルを愛するバンクーバーの人たちに見倣い、週末にはファーマーズマーケットに出かけるようになりました。そこで実際に野菜などを育てている人たちと話をしながら買ったりしていくうちに、自分が手にするものがどうやって作られているのか、ということに興味を持つようになりました。

このような生活をしている中で、牛乳を飲むのをやめよう、(そしてお肉も食べるのを辞めよう)と決意した、大きなきっかけがありました。

それはアマゾンとオーストラリアの森林火災です。

今はコロナウイルスのニュースのインパクトですっかり忘れ去られているかもしれませんが、去年はアマゾンの森林火災が多発し、オーストラリアの森林火災は記憶に残っている方も多いかと思います。

オーストラリアは特にバリスタの憧れの地でもあり、メルボルン出身バリスタも多くいるので、心を痛めたバンクーバーのカフェでは募金を促すイベントを開催したりと素早いアクションを起こしていました。私もイベントに出かけ、寄付になるコーヒー豆を購入したのを覚えています。

たしかに寄付や援助はもちろん大切だけど、そもそもなぜ起こったのだろう?
あまりにも頻繁に聞くようになったので、なぜこの森林火災が起きているんだろうと、気になって調べてみました。

冬になって空気が乾燥するからしょうがないのかな、などと軽く思っていたのですが、ブラジルでは、2019年1月に就任したジャイール・ボルソナロ大統領が、それまでのアマゾンでの開発規制を緩め、経済政策として、農地や牧草地、鉱山の開発を奨励。
人為的に燃やされているとは知りもしませんでした。

オーストラリアの火災は送電線からの出火が原因とされていますが、あそこまで大きく広がったのは、季節外れの気温の上昇、少雨、乾燥。環境問題が大きく影響しています。

コーヒーが好きな人やバリスタさんはご存知かもしれませんが、今年の5月にオーストラリアはメルボルンで、バリスタチャンピオンシップなどの大会が行われ、大規模なコーヒーフェスティバルが開催されるはずでした。私も訪れる予定でした。
きっと見られるはずだった美しい森や、動物たちがあんなに燃えているのを、手のひらのスマートフォンの小さな画面で見つめ、とても悲しい気持ちになったのをよく覚えています。

これ以上、こんなに悲しいことを起こさないためには、私には何ができるんだろう?寄付をしたって、なんだか遠い国の出来事に思えてしまっていたのです。
そうして、森林破壊や環境問題について少しづつ調べるようになりました。

そこでたどり着いたのが、アマゾンの森林破壊の大きな原因の一つが「工業型畜産」だということ。世界中の牛を育てるための土地、えさとなる大豆を育てる土地のために広大な土地が必要となります。(詳しくはこちらの記事を読むとわかりやすいかと。)

また、家畜による二酸化炭素やメタンガスの温室効果ガスの排出量は、世界の全体総量の約14%を占めるそう。

毎日のように食べるお肉や牛乳(しかも安く売るためにたくさん「作られている」)、本当に必要なのかな?と思いました。ここでヴィーガンの友達が言っていたことが自分の中でつながったのです。
また、ヴィーガンの人は動物愛護の観点からもそのライフスタイルを実践している人がほとんどですが、私も大量に「作られる」家畜たちを食べようと思わなくなりました。

自分の中で普通だと思っていたことの他にも「選択肢は他にもたくさんある」ということに気がついていたので、お肉や牛乳を摂らない生活を選択することはとてもスムーズでした。

牛乳をやめることで、コーヒーショップでカフェラテなどミルクを使っているメニューは、今回のPOP UP SHOPでご紹介している植物性ミルクで注文するようになりました。
最近ではコーヒーに合うように作られたミルクがたくさんあり、牛乳を飲んでいた時と変わらずに、美味しいカフェラテを楽しんでいます。

カナダのコーヒーショップでは様々な食文化に合わせて多様な植物性ミルクの用意がありましたが(そして、必ずどの飲食店にもヴィーガン対応メニューがあることに気が付きました)、日本では、豆乳が主流で、他の選択肢はまだまだ少ないように思います。
スーパーでも手軽に買える種類も少ないので、いざコーヒーショップに行った時に、試してみようと思える機会があまりないかもしれない、と気がついたのです。そこで、今回気軽に楽しんでもらえるような機会を作りたいとPOP UP SHOPを開催することにしました。

コーヒーを楽しむ選択肢の一つとしても、植物性ミルクは今後欠かせないものになっていくのではと思います。

コーヒー業界は常に環境問題と隣り合わせでもあるので、牛乳を大量に消費するラテアートの大会などを植物性ミルクで開催する動きも出ています。


私は、牛乳を飲むことやお肉を食べることが悪いからやめて!と言いたいのではなく、それらを摂らないことを選択肢の一つとして皆さんに知ってもらえたら嬉しいと思い、私が摂らなくなったきっかけを書いてみました。

他にも、環境問題に関して、自分の出来ることを積極的にやっていきたいと思っているので、みなさんのアイディアや考えがありましたらぜひ教えて下さい😌

いただいたサポートは、美味しいコーヒーを求めて国内外を旅する費用に充てさせていただきます。コーヒーを一杯、サポートしていただけたら嬉しいです…!♡