第11章:他者への共感は自己の経験から湧いてくる
哲学者アダム・スミスは著書『道徳感情論』の冒頭で、人間の共感能力について、次のように述べています。
<アダム・スミスの考え>
人間がどれほど利己的であるとしても、
人間の本性には「他人の幸福」を
必要とする原理がある。
人間を、ただ利己的な存在ではなく、他者の幸福を願い、他者を思いやることができる「共感能力」を持った社会的動物であると捉えています。
わたしもこの考えに激しく同感です。
自分の欲求が満たされるだけでは本質的な幸せを感じられないのは自分の体験を通じて否定しよ