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FMPress Forms 1.1.0を公開しました

こんにちは、エミックの松尾です。Contact Form 7とClaris FileMaker Serverを連携させることができるWordPressプラグインであるFMPress Formsを昨年12月に公開しましたが、ファイルのアップロード機能に対応したFMPress Forms 1.1.0を先月下旬に公開しました。今回の記事では、FMPress Forms 1.1.0の新機能および変更点について記しています。

Webフォームのデータを保存できるFMPress Forms

オープンソースソフトウェアとして公開しているFMPress Formsは、WordPressで著名なフォームプラグインであるContact Form 7のアドオンプラグインとして動作するWordPressプラグインです。

Contact Form 7で作成したWebフォームから送信されたデータをFileMakerデータベースに登録することができます。Webフォーム自体はContact Form 7の機能を用いて作成し、ご利用にはFileMaker Serverが必要です。

FMPress FormsのライセンスはWordPressと同じくGPLv2 or laterであり、WordPressプラグインディレクトリより無料でダウンロードできます。不特定多数の方が訪れるWebサイトにFileMaker Serverと連動したフォームを設置したい場合に特に有用ではないかと思います。

FMPress Forms 1.1.0の新機能と変更点

2022年5月下旬に公開したFMPress Forms 1.1.0では、オブジェクトフィールドへのファイルの登録に新たに対応しました。

Contact Form 7が標準で備えているファイルアップロード機能を使用して、Webフォーム経由でファイルをアップロードすると、FileMakerデータベース内のオブジェクトフィールドにファイルを保存できます。

Contact Form 7では、ファイルアップロード用のフォームタグとして「file」と「file*」が用意されており、フォームで必須項目としたい場合に「file*」を使用します。フォームタグの記述例は次の通りです。

[file fm_field-file filetypes:pdf|txt limit:2mb]

なお、FMPress Forms 1.1.0では、Contact Form 7が有効化されていない状態でプラグインを有効化した際に警告メッセージが管理画面上で出力されてしまっていた点や、バージョン1.0.2における翻訳ファイルのファイル名変更が一部反映されていなかった点も修正しました。

WP Multibyte Patchプラグイン併用時の注意点

WP Multibyte Patchプラグインが有効な状態であるWordPressでは、アップロードしたメディアファイルのファイル名がマルチバイト文字で構成されている場合に、ファイル名がMD5のハッシュ値に変換されるようになっています。

この変換処理はContact Form 7でファイルをアップロードした場合でも同様の処理が行われるようになっていて、FMPress Formsでも同様の変換処理が行われるようにしています。WP Multibyte Patchは、WordPressでマルチバイト文字の取り扱いを改善するプラグインであり、ご利用になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

WP Multibyte Patchを有効にしている際に、上述のファイル名変換処理のみを無効にしたい場合には、wpmp-config-sample-ja.phpをwpmp-config.phpに名称変更した上で、内容を編集してからwp-contentフォルダ内に配置します。

WP Multibyte Patchの設定ファイル(wpmp-config.php)でファイル名サニタイズ機能を無効にする場合には、$wpmp_conf['patch_sanitize_file_name']の行を次のように編集します。

$wpmp_conf['patch_sanitize_file_name'] = false;

なお、WP_CONTENT_DIRを変更している場合は、変更先のフォルダ内に設定ファイルを配置する必要があります。

FMPress Formsのシステム条件を一部変更

2022年6月現在、FMPress Formsのご利用には、バージョン7.4以降のPHPとバージョン5.7以降のWordPressが稼働するWebサーバー、バージョン5.5以降のContact Form 7、そしてSSLサーバー証明書がインストールされているバージョン19.1以降のFileMaker Serverが必要です。

2022年5月にFileMaker Server 19.0.1のメーカーサポートが終了したことから、サポート対象となるFileMaker Serverのバージョンをバージョン19.1以降に変更しました。

FileMaker 19 製品リリースのサポート終了スケジュール

FMPress Formsをご利用いただく場合には、安全上の観点から、サポート対象となっているFileMaker Serverをご使用いただき、FileMaker ServerとWordPressのアップデートを定期的に行うようお願いします。

まとめ

2022年5月下旬に公開したFMPress Forms 1.1.0の新機能および変更点について解説しました。FMPress Formsは、WordPress用のフォームプラグインであるContact Form 7で作成したWebフォームから送信されたデータをFileMakerデータベースに登録できるWordPressプラグインであり、WordPressプラグインディレクトリより無料でダウンロードできるオープンソースソフトウェアです。FMPress Forms 1.1.0では、オブジェクトフィールドへのファイルの登録に新たに対応し、FileMakerデータベース内のオブジェクトフィールドにWebフォームからアップロードしたファイルを保存できるようになっています。



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