FileMaker_Pro_東京ユーザーズミーティングでSSLについて発表してきました

FileMaker Pro 東京ユーザーズミーティングでSSLについて発表してきました

こんにちは、エミックの松尾です。2020年2月15日(土)に東京都渋谷区で開催されたFileMaker Pro 東京ユーザーズミーティング(通称:FM-Tokyo)に参加してきたので、今回はkintoneに関連する内容ではなくFileMakerについて紹介したいと思います。ミーティングでは、スピーカーの1人として登壇し、FileMakerプラットフォームとSSL暗号化通信に関する内容について発表をしてきました。この記事では、2020年2月に開催されたFM-Tokyoでの私の発表資料や関連情報について記しています。

FileMaker Pro 東京ユーザーズミーティングについて

FileMaker Pro 東京ユーザーズミーティング(以下、FM-Tokyo)は、FileMaker プラットフォームに関する情報交換を行う場として、1998年5月頃に有志により発足された関東地区版のユーザーズグループです。

ユーザーズグループは各地域で形成されており、ユーザーが主体となってFileMakerを学ぶための場として各地で勉強会が開催されています。

FM-Tokyoは年に6回程度の頻度で継続的に開催されている勉強会です。オフラインでの勉強会をミーティングと呼んでおり、最近は偶数月の土曜午後に国立オリンピック記念青少年総合センターでオフラインミーティングが開催されています。内容は、FileMakerプラットフォームに関するテーマでの発表や有志によるライトニングトーク、参加者間でのディスカッション、質問コーナーなどで構成されています。

私は2003年頃から一参加者として定期的にFM-Tokyoに参加しており、ライトニングトークで発表したり、今回のようにスピーカーとして登壇することもたまにあります。FM-Tokyoは、20年以上に渡って開催されており、非常に有用な情報を得られる会となっています。幹事の皆さまにはこの場を借りてお礼を申し上げたいと思います。

FM-Tokyo(2020年2月)での発表資料

今回のオフラインミーティングでは、「SSL暗号化通信を利用したネットワークセキュリティの向上(2020年版)」というタイトルで、FileMakerプラットフォームとSSL暗号化通信に関する内容について発表を行いました。SlideShareに当日の発表資料を掲載しましたのでよろしければご覧ください。

発表内容は、FileMaker カンファレンス 2015やFileMaker カンファレンス 2016で私が発表したセッション内容と一部重複しますが、ここ数年におけるSSL/TLS関連の最新情報や変更点を踏まえた内容に更新しました。

SSLを使う場合にはサポート対象バージョンの利用を推奨

今回一番伝えたかったことは、FileMakerプラットフォームでSSL/TLSを利用する場合には、メーカーサポートの対象となっているバージョンの利用を強く推奨したいということです。2020年2月時点では、バージョン16以降のFileMaker製品がサポート対象になっているので、バージョン16以降の利用を私としては強く推奨します。

理由としては、バージョン14以前のFileMaker製品は中間認証局の変更に対応できない仕様になっていたことがまず挙げられます。FileMaker Server 15で中間CA証明書をインポートできるようになってこの点は改善されましたが、バージョン14以前はSSLサーバー証明書を発行する認証局の中間認証局が変更された場合に、FileMaker製品自体を更新する必要がありました。バージョン14以前のFileMakerプラットフォームは、現在サポート対象外となっていて製品の更新はもはや期待できないことから、事実上新しい中間認証局への対応はできない状態になっていると言えます。将来的にSSL接続に支障が出るようになるため、SSLを利用するにはFileMaker製品のバージョンアップがいつかは必要になります。

上述の内容に限らず、サポート対象外のバージョンではセキュリティアップデートはまず行われません。古いバージョンのままでは新しいセキュリティの規格に対応することもできないので、計画的にバージョンアップを行っていくことをおすすめします。

FM-Tokyoではライトニングトークも活発

私の発表以外には、日本ユーザーメード医療IT研究会(J-SUMMITS)の代表でもある都立広尾病院の山本康仁先生から「FileMakerによるセキュア医療用chatシステム」に関する発表がありました。

山本康仁先生の発表内容「FileMakerによるセキュア医療用chatシステム」より

さらに、6名の方によるライトニングトークの発表もあり、本当に盛り沢山の内容でした。ライトニングトークの応募はオフラインミーティングの参加申し込み時にできますので、FileMakerについて何か発表したいという意気込みのある方は是非発表してみてください。

次回のFM-Tokyo開催予定日

次回のFM-Tokyoは2020年4月18日(土)に開催される予定となっています。場所は、いつもと同様、国立オリンピック記念青少年総合センターです。FileMakerプラットフォームに興味があるという方はお気軽にご参加ください。

開催情報についてはTwitterで確認することもできます。この機会にFM-TokyoのTwitterアカウントをフォローしてみてはいかがでしょうか。

(2020年4月15日追記:2020年4月18日に予定されていたFM-Tokyoのオフラインミーティングは開催中止となっています。次回は2020年6月13日に開催される予定となっています。)

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