冥王星と天王星のスクエアはいつまで続くのか問題

ここしばらくは、ネイタルの感受点にt冥王星がアスペクトすることに関する相談が増えてきてきています。t冥王星がネイタル感受点にアスペクト＝即、何かが起こるということではなく、冥王星はあくまでも世代天体なので、世の中の変動に連れて時間の経過とともに、その影響が顕在化されていくものなのですが、今回のｔ冥王星の圧を具体的に強く感じる事例が多いのは、同時にｔ天王星がスクエアを形成しているからです。

ようするにt冥王星とｔ天王星が活動宮スクエアで無理やり動かしてこようとする力が半端ない。（ｔ天王星が活動宮の牡羊に移動したのは、みなさんご存じの通り東北で震災のあった2011年です。正確には2010年5月に移動して、いったん逆行して、2011年3月に入り直しました。）

「作り替える、早急に　たとえそれが衝動的でも」

柔軟宮の射手座から活動宮の山羊座に冥王星が移動したのが2008年です。個人としては、それが冥王星の影響とはつゆしらず、山羊サイン範疇の部分（感受点やハウス）に逃れられそうにないプレッシャーを無意識下で受け取ったはずです。

なので現在のｔ冥王星の影響について考えるのなら、2008年の出来事や気持ちを復習すると効率が良いでしょう。現状のごたごたも、もぞもぞした状態も、だいたいその続きというところから読むと、割合今後の方向性もはっきりするようです。そもそも2008年は土星が乙女座に、木星が山羊座に滞在していました。個人の能力を形にすることを社会の中に広げていくという、土サインの具体性が際立っていました。私生活であれば独立や結婚、引っ越し、家のローン組みなどの社会的コミット、仕事など表向きの話であれば、独立起業や、そのあたり見越しての転職、冥王星で変化していく社会環境に合わせて、自分の身の振り方の土台を考え、そして実行するというのに適していたと思います。

起業に関する相談も、天王星のスクエアが関わってくることがわかっていましたので、仮組み的な構築であったり、これまでに類をみない、つまり山羊座の冥王星のプレッシャーを充分に受けて、変革に関する事業をするという内容であればという条件付きでのGOサインとなります（これはまだしばらく継続します）。

2011年に具体的に「ここがまずいからなんとかしよう」と思って対応した人は、2016年位にひとまず落ち着きます。2015年3月を最後に、長く続いていたｔ冥王星とｔ天王星の強力なスクエアが解消していくからです。オーブ1度を考慮しても、2016年くらいからは直接影響は徐々に外れていくと予想できます。いいかえると2016年あたりからは、個人的な状況よりも社会の大きなくくりの中での影響に巻き込まれていくカタチので変化が強くなるでしょう。個人で変更できることは2016年3月までがだいたいのチャンスで、そのあたりまでに個人的変更が終了していなかったり、影響の実感がなかったということは、冥王星が作り替えている大きな環境のくくりに流されていくということになります。

ちょっと脱線して世代的な話でいうと、トランスサタニアンは世代に特有の傷を作るという話しを時々しているのですが、2010年から2016年位の間に生まれた子はみんな、「社会の作り替えの為になにか新規なことをしなければならない」という世代の傷を刻まれて生まれてきています。傷という言い方が悪ければ、課題の刻印ですね。世代の傷（課題の刻印）が個人の人生に具体的に影響を与えるかどうかは、世代天体である冥王星、海王星、天王星が、他の個人天体、社会天体にどのようにアスペクトしているかしていないかを読んでいきます。冥王星を主体にして読む方法だとそうなります。冥王星はいつも、自分を地上に降ろす器を探していますから、土星と太陽あたりが同時にアスペクトしているようなホロスコープだと、なんか世の中の変革を促すようなことをやらかしたりします。ただ時間がかかるし、はたから見るとなにをやっているのか全くわからないということも多いです。

現在の山羊座の冥王星の影響ですが、
オポジションになる蟹座の冥王星世代は防衛本能をシステム化しようとする、トラインになる乙女座冥王星世代は、近眼的な分類整理能力を活用して新しい社会システムに作り直そうとする。
インコンジャクトの獅子座の冥王星世代は、トラインする牡羊座の援護を受けて、わりとスムーズにオレイズムを新しい社会システムに組み込もうとする。
スクエアになる天秤座の冥王星世代は周囲の顔色を見てポーズを取り続けたいが具体的に社会にコミットするためのシステムを新たに取り入れなければ、という激しい突っ込み（牡羊天王星）を受ける。
冥王星蠍世代は、大きな時代の運命に任せる形で変化する環境に知らず知らず飲み込まれていく。

この世代的な感覚だと、乙女座冥王星世代が、わりと鍵を握っていて（分析批判世代なんですが）天秤冥王星世代のじゃまをいかにしないで、裏方に徹するかなんですよ。土元素は具体的じゃないと気が済まないので、理念の風サイン特に天秤サインをきれいごとだといったり、水瓶サインを理想でしかないと軽視したりするんですけれど、海王星が水瓶サインに滞在していたとき(1998年～2011年位）の揺るがない理想の夢を手っ取り早く手をつけるのは、風サイン活動宮の天秤冥王星世代なのです。山羊と天秤はスクエアなので、天秤の闘いは苦しい。そこをサポートできるのは、山羊と同じ土サインの乙女です。

木星が蟹、獅子と進行しているので、わりと身内の情や、俺様さえよければがどのようなシステムに作り替えるかの山羊冥王星を利用しようとしています。
2015年夏からは乙女に木星が入室するので、分析批判の類希な性能の良さを自己保身ではなく、大きな視点、みんなでという視点を持つ天秤世代のやることに照準を合わせて欲しいと願っています。