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『メトロ怪談』地下鉄には怪異が似合い過ぎ

大好きな作家様の共著のこの文庫、
読みたかったのですが
寝かしておきまして、漸く読了しました

オカルト、ホラー好きには堪らない
田辺青蛙先生、
(『致死量の友だち』著者
     note書かせていただきました)

怪異蒐集家、オカルト研究家、
『新耳袋』といえばの
中山市朗先生、


怪談師、怪談作家の不気味系、
正木信太郎先生、


実はメトロと聞くと食指が…
そんな者ですので、
とても楽しく拝読いたしました


まずは本の裏書から

日本の都市部地下に張り巡らされた路線網。そこで起きた怪現象、不思議な事件、さらには沿線最寄りの怪スポットを徹底取材した地下鉄怪談の決定版。
お盆に列車で靖国神社へ向かう兵士たち。隊列を追うと…「再会」(九段下)、鵺塚のある近辺で実際に鵺に遭遇した人。鵺は人語を語り恐ろしい予言を…「鵺のいる場所」(大阪・都島)、
列車に乗る人から人へ憑いて移る青い男(秋葉原)、時空が歪みループする終電(名古屋)、沿線の曰くつきドヤの怪(神戸)、大阪空襲の夜に人々を救った幻の幽霊電車をめぐるミステリー…「空襲時に現れた幽霊地下鉄」(心斎橋)他、怪奇とロマンの全41話収録!


はい、四一話入ってますので、
複数日に分けて読まなくて済みました
(百物語にならない様にするのが
  私の怪談話の読み方になります)


西の人間の私は、
何処かで地下鉄を使わないと
大きな街に行けないものでして、
特に勤務時、お買い物では
メトロ利用が欠かせません

こと、大阪ダンジョンに
地図を読めない女は泣かされます
(毎回)
そこは恐怖までいかずとも
不思議な空間であります
“空がないだけでこんなに重いのか”、
それが一番大きい印象です

…まぁ、自身の事はさて置き

またネタバレはしません
読書感想文になります



北海道のコロポックルから
福岡の不思議屋台体験談まで、
それはそれは楽しかったです
使った事がある駅、駅名が読める駅は
特に興味深く読み進められました

また、
先生方其々の特徴ある文章は、
表紙を捲り直しては「先生当て」ができ
それをする事でも楽しく読み返せました


人が数多く行き来する
然も、
閉塞感のある空間は、
いつも何かありそうでなさそうな、
何かを思わずにはいられない、
振り向かずにはいられない、
そんな思いになるものです


それをどのお話もまた感じさせてくれる
一冊でありました
メトロ近辺のお話も、
不思議な地下から抜けたり入ったりする
場所所以の因縁話の様で趣深かったです


手に取りやすい一冊ですので
是非、ご一読いただきたいです

ま、読んでみ



私からのあとがきです

その一、
初版はエラー本でしたね
ラッキーです


そのニ、
大好きな漫画家の諸星大二郎先生の作品
『地下鉄を降りて』は、私が好きで、
また珍しく怖いと思う本の一冊です
これまた大好きな
八重洲口辺りが舞台になっており、
その昔初めて東京に行き、
時間潰しに地下に降りた時の事を
思い出させ
「あの時あの道を進んでいたら…」
そう思わずにはいられなくなります

そんなメトロはやはり“ある”、のかな
ふふふ…



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