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『虎に翼』〜出征〜

今日の『虎に翼』は無限に悲しかった

優三さんに赤紙が届いてからの
僅かな日のメモリーだ


赤紙が来るとみんなは言う
「おめでとうございます」

お国の為に出征する選ばれし人
そういった意味である

私は戦争を知らない
だからこの言葉の矛盾を
腹立たしく感じる

でもこれしか言う言葉がないんだ

今を生きるあなたはどうですか

日本は
お国の為に
天皇陛下の為に
その命も厭わず敵に向かう民族だった
神風特攻隊は
他国が心底恐れた


でも未来がある
家族もある
生きる意義があるのに
自ら死にたいと思う人間はいないはず
でもその心を心の更に奥に隠して
威勢を
声をあげて敵に向かった


やはり戦争はあるべきではないのだ

なのに国に立つ人達の
言わば喧嘩じゃないか、
それが原因で殺し合うって何なんだ


話を戻そう


寅子は
自分の我儘のために
優三を引っ張り込み
優三の夢を助けなかった
だから謝るしか出来ないと思った
考えて考えて考えて出した

でも
戦争がなければ
男も女も追い込まれる事はなかったんだ
自然に愛し合う事も出来ただろう

戦争を決めたから
男は戦さに取られ
女が男の分も働く
男のまんまじゃない、
力仕事も何もかも、だ


戦争があったから


ベルアンドセバスチャンの
スチュアート・マードックの
優しい歌声が
日本の風景に
今は悲しく美しく響く


戦争は今もいろんな所で、ある
この国も
今日本の上に立つ人達であれば
起こしかねないと思う


みんな、
耐えますか?
突撃だけじゃない、
不意に殺される事も否めない

何もお互いに争った訳でもないのに
敵意を持たされて殺し合う
そんな世界を仮想だと思っていないか?


悲しく美しい歌を
それ以上にさせないで


そう願うことばかりの回だった


寅子の地獄は
形を変えてまだ続くのだ

あなたの地獄だって
いつ来るかわからない事を思って欲しい


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