音源完成までに使ってきた機材

こんにちはまつぁたとままです。
本日ですが弊バンドの音源リリースの目処が着きました。3月中旬配信予定です。聴いてくれると嬉しいです。

この録音はメンバー4人のみで行いました。またミックス等の確認もメンバーのみです。
ここで使ってきた機材を備忘録がてら振り返ろうと思いますが、メンバー個人の機材に関しては載せてません。
ご了承ください

ドラム録音

まずは曲の骨組みのドラムから録音していきます。弊バンドのドラムに関しては手数がそれなりに多い方だと思いますので苦労したと思います(他人事)
ドラム、マイクは大学のサークル所有物を借り、AKAIのMTR DPS-16に録音していきます。DPSにはXLR入力が2つしかないので、べリンガーのミキサーのインサートアウトから信号を回収しました。ロータムは無しのドラムセットで各太鼓5ch+オーバーヘッド2chの計7chの録音でした。
オーバーヘッドに関しては全て勘で立てました。
このドラムを2mixにしてFostexのMTR M-80へと送る算段なのですが…

DPS-16は細かく拍子が決めれます。なかなかやるMTRなのでおすすめ

問題その1 MTRの限界

ドラムの2mix作成は全てAKAIのHDD MTR上で行うつもりでした。しかし、現代のDAWのミキシングに慣れきってしまった私にとってMTR上のみのミックスはなかなか厳しいものがありました。DPS-16はmax4系統でエフェクトが掛けられるのでコンプ等はMTR上で掛けて、リバーブ等はYamaha EMP700等で調整していくつもりでした…
しかし、ドラムのマルチ録音は初めてなのもゲートだけでMTR内臓エフェクターを使い切ってしまいました。
また内部のEQも現代のEQに慣れてしまった人間には物足りなく感じてしまい、結局MTRとDAW(ableton live)をシンクさせて各トラックに分けて録音し直しました。
  この辺りでMTRで録音する際は、エフェクターはある程度掛け取りした方が良いと気付くべきだったのですが…この問題は後に発現します。
DAW上でミックスを終えてM-80に録音し直していきます。

ドラムの2mixを7、8chに録音中

ギターの録音1

次にギターの録音に入ります。弦楽器隊の録音に関してはメンバーの意見よりアンプシミュレータを用いて録音することにしました。
使用機材はEleven Rackを使いアンプは極限までクリーンの状態で録音を行います。ミキサーはここからYAMAHA MR1242を用いてMTRへと送ります。
今回使用したMTRは音質の変化を狙ってオープンリールテープを用いたMTRです。録音した音は結構良くこのまま使えるものでした。

問題その2 テープによるデータの抜け落ち

ギターの録音を開始して2曲目に入ったあたりに、イントロのフレーズが消えてしまう不具合が起こります。
何度録音しても同じなのでもしかしたらテープの不具合かもしれないと思いテープの向きを変えて録音してみました。そしたらやはり録音できてなかったのでこの辺りでテープ録音に赤信号が点ります。
(具体的な確認方法として8ch MTRで1chに不具合が起きてる場合、テープの向きを変えて1chで不具合があればミキサーorMTR側の問題。8chに不具合があればテープに問題がある。この確認を用いてテープ側の不備を確認)
少々考えた後にとりあえず録音は一旦停止し、テープ探しの旅をする事にしました。
しかしなかなか程度の良いテープがなく、音質と確実性を天秤にかけて確実性のDAWの録音にする事にしました。ここまでで2ヶ月ほど…

ギターの録音2

DAWで録音する事を決めてからそんなに問題はなく進みました。信号の流れはギター→エフェクター→Eleven Rack→MR1242→インターフェース→abletonです。
アンプはクリーンで足元のエフェクターで爆音を作っていきます。また足元で再現不可能なエフェクターはDAW上でやりました。なかなか自動でRateが変わるトレモロなんかありません(line6のmm4は壊れてたので)
全曲録音を終えてリードギターの録音は終了です。

録音で使ってたMR1242 どこからの引揚品らしくテプラが沢山


ベースの録音

ベースの録音もDAW上で行いました。DAWに移行してからスムーズに事が進んでいます。慣れた機材は良いものです。
信号の流れはベース→エフェクター→DI→Eleven Rack→ミキサー→インターフェース→abletonでDIのDry outの音も一緒に録音してます。
使用したDIは自作のパッシブDIで電源不要で音質変化も少ないので良いです。
アンプの音とドライの音をDAW上でミックスし調整します。低音の土台をアンプの出音に任せ、高音のアタックが強い音は主にDIから拝借しています。
また基本的に各パート毎にそれぞれ弾いてもらったのですが、1部分だけ私が弾きました。録音だからできる技ですね。

これはメンバーの足元 現代的ですね

ボーカルの録音

隣人の迷惑にならないよう、出掛けてそうな時間帯を見計らって録音しました。マイクはSM57とベリンガーのコンデンサーマイクの2本使いで良さげな方を使いました。SM57のプリアンプはallen&heathのzed-12を、コンデンサーマイクの方はARTのstudio3(型番不安)を使いました。
マイクが悪いのかプリアンプが悪いのかわかりませんがSM57とコンデンサーマイクはそれぞれ逆相になってしまっている事がわかったのは収穫です。でっけ〜ね。

途中からミキサーが変わりました AUX沢山

ギターの録音3

最後はバッキングの録音です。ここまでで5ヶ月くらいかかってるのですがバッキングを取り終わるまでに結局3ヶ月かかってます。ウケますね。
ここまで掛かった原因は私の引っ越しによる機材不足によるものでしたので仕方ない事とします()
信号の流れは上記と一緒ですが、ミキサーがAllen&heathのzed-12に変更されてます。引っ越しするのでYAMAHAのミキサーは手放しました。
また録音する際にはdigitech xp-300以外の空間/モジュレーションは掛けずにDAW上で足すことにしました。モノラルのリバーブよりステレオの方が今回の作品には合うように感じたのでそうしてあります。XP-300はボード内にある際はブレンダーで原音を混ぜていますが、別々で録音し良いようにミックスしました。お陰様で原音は左におるのにXP-300の音は後ろの方にいる空間を作れたと思います。

主力エフェクターたち XP-300って変な音しか出なくて最高です

あとはミックス!!!

あとは気合のミックスです。ドラムの音は録音してから半年以上経ってるので賞味期限切れしてそうで怖かったですがなんとか終えました。ギターの音は2人とも同じ帯域が出まくっててウケてました。2人ともバッサリEQがかかってます。途中リバーブの質感を一気にいじったのでそのせいで1ヶ月くらい掛かってます。
正直最初の8ch MTR録音では難しい加工もしてしまったのでDAWに移行して正解だったと思います。MTRはまた今後の作品で使おうと思うので今は仕舞ってあります。
各プラグインに関してはEQやゲートなどはほとんどableton純正で、リバーブはEventideの2016とableton純正を使いました。あとは内緒です(フリープラグインも多いので)

マスタリングに関しては過去に依頼された時になんとなく感覚を掴み始めてたので今回かなり突っ込んだ音源になったと思います。サブスク上で音量ガッツリいかれてたらごめんなさい。もう少し精進します。
プラグインは1/4をozoneに任せて、ableton純正のコンプとEQで調整してます。
こんなんでええんか???って感じしますが今までで一番良い音だと感じてます。AIすげー。

作業終了

あとは世に出るまでの待ちです。音源の調整中過去の自分を呪ったりしてましたが音源も大きな飽和なく完成してよかったです。ライブでやると本当にうるさいバンドなんだろうなと再確認しました。PAさんすいません。
リリースする音源より先にAdoさんの「うっせえわ」をカバーしたものがSoundcloudに出ますのでそれを聞いて雰囲気を掴んでみてください。その後少しだけおいてアルバムが出ます。

以上まつぁたとままでした。見てくれてありがとうございました。録音協力していただきました皆様に感謝します。

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