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シンプル イズ ベストの真逆をいくプリントTシャツは、大人にとって是か非か

地獄のUT

今から40年ほど前、小学生にとって無料の情報源は友だちからの口伝えか?テレビくらいしかなく、そのテレビも一家に一台の時代だったので、最下層の子どもにもちろんチャンネル権はありませんでした(ラジオはあったけれど、ラジオを聴く習慣はなかった)。

中学生になって、クラスメートになった子から『KISS』というアメリカのハードロックバンドを布教されます。

当時は、インターネットなどというものはもちろんなく、そういう異国の音楽情報はレコード店と洋楽雑誌を置いている書店で仕入れるくらいしかありません。

MTVが放映される前のことです。

その同級生が持っていたキッスのレコードからカセットテープにダビングしてもらい、アルバム名をレタリングシートで写しては、ラジカセで聴いておりました。

“ソニー”のカセットテープ、グリーンラベルのBHFだったと思います。

46分という、中途半端な録音時間のテープでした。


キッスのアルバムの多くには邦題があって、そのタイトルは「地獄」から始まるのがお約束でして…

数年前、“ユニクロ”で地獄の軍団のディスクジャケットを模した(本物に星条旗はないけれど)Tシャツが売られており、その懐かしさからジャケ買いをしてしまいました。

ラグランスリーブのTシャツです。

買ってもめったに着ることはなかったのですが、たまたま着て外出したときに同じTシャツを着た人がいました。

「げっ!?」

人口が8万人程度しかいない地方都市でバッティングするとか、よっぽどの確率ですよ。

言い様のない、気まずい辺りの空気感。

なにも悪いことをしていないのに、逃げるようにその場を立ち去るのでした。



プリントUT

世間では、オトナが着るTシャツは柄物でなく無地にしろ、とよく言われます。

「子どもか!」と。

プリントTハーフパンツ穿いてキャップでも被るものなら、中島くんに「磯野、野球しようぜ」と誘われた『磯野 カツオ』スタイルになってしまいます。

大人としては、無地Tを着てコーディネートするのが1番無難ですが、無地Tでは他人と差別化しづらいのもたしかです。

それでは上記のキッスTを例に、オッサンが子どもっぽくならずに着こなすことができるか?探っていきましょう。


成功のカギは、『ドレス』と『カジュアル』の割合です。

ドレスの比率が高ければ、大人コーデになるはずですが…

柄のセンスは置いといて、Tシャツとプリント柄というところでカジュアル要素を使っているので、ほかのアイテムはドレス要素で固めないと『ダサい男』で終わってしまいます(短パンと野球帽は不可)。

シルエット素材感色味すっきりツルツルモノトーンにすればドレスに振れるので…

パンツは細身の白いジーンズか?もしくは、Tシャツの黒・グレーのどちらかを拾った色の機能性素材テーパードパンツ。

足元は、黒のグルカサンダル。

Tシャツのサイズ感はジャストがいいけれど、1サイズアップなら許容範囲内。

ブラックデニムに黒のワークブーツを履いて、アウターに黒のライダースジャケットも考えましたが、真夏に革ジャンは拷問なのでやめときましょう。

腕時計をするなら、アナログ表示のスポーツ時計。

テーラードジャケットやクリースが入ったスラックスは、Tシャツ柄との相性がイマイチだと思ったので却下しました。


無地Tに比べて、プリントTのコーデ難易度が上がるのは間違いありません。

これからも、“ユニクロ”はヒットしたあらゆるコンテンツとコラボTを作ってくるでしょうから、好きなキャラがプリントされているからといって安易に飛びつくと、着回しに困ることになります。

ただ…プリントT全般がダメなんじゃなくて、“ユニクロ”Tのように誰もが知るブランドの誰もが買えるプライスの柄Tだから、他人とカブってお互いにバツが悪いというのもあるかもしれません。



noteを書いている中の人はファッショニスタではありません。レビュアーでもありません。 あえてたとえるなら「かろうじて美意識のあるオッサン」といったところです。 自分が買いたいものを買っています。 サポートしなくていいです。 やっていることを遠くから見守っていてください🐰