アンコールワットの猿

ちっちゃい頃、アンコールワットに行った。

ちっちゃいからなーんにもよくわかんなかった。

壁にいっぱい絵が描いてあって、ガイドさんは「これは鳥ですよー」とか「象ですよー」とかいってくれるけど、絵が下手くそすぎてなんにもわかんなかった。
ちっちゃかったから、絵が下手くそなんじゃなくて、昔の動物たちは本当にこういう見た目をしていたのかもしれないと本気で考えたりした。

あと、当時脚立なんて持ってなかっただろうに、天井までびっしり絵が描いてあった。
肩車の上に肩車、またその上に肩車、ってして天井に手を届かせていたのだろうか。
そんなことして終える一日って、楽しいんだろうか虚しいんだろうか。


あと、首から上がちょん切られて無くなっている仏像が整列させられてた。

ちっちゃい頃、東南アジア中の遺跡を見て回っていたから、遺跡においてある仏像の首がなくなっているのには慣れていた。(戦争で壊されるためどの国もそう)
だから全く驚くことでもなんでもなかった。「またこれか」と思っていた。
子供の時に日本にずっと住んでいたら、大人になって初めて東南アジアの遺跡を見たとしたら、首の無くなった仏像を見ていろんなことを考えて涙まで流していたのかもしれない。

贅沢な子供時代だった。

暑い暑いとぶーたれてアンコールワットを一周して、帰ろうと入り口まで行った時、変な場所にちょこんと一個作られている水道の蛇口に、猿がいた。
ぶーたれすぎて、親にアイスか何かを買ってもらえてひんやり食べていたら、猿と目があった。

🐒

👧🍨

🐵

👧 …(🍨

🐵

猿は、私に見せつけるかのように近くを通った観光客の手にあったアイスをぶんどった。
👩🏼‍🦱「Oh! Shit! クソモンキー!」

👧👧🏻👧🏼👧🏽👧🏾👧🏿‼️‼️
「アイスを! 隠さなきゃあ〜〜〜!!!!」

🐵🍦
👧(🍨

🐵ウキ!

👧やばこいつ・・・。

第一印象は可愛かったのに、もう最悪。よく見たらめちゃくちゃ根性汚そうな顔してた。
大人は、こういうヤバ猿に食べ物を取られてもヘラヘラしてたりする。
そういう大人のせいで、少年少女はアイスをコソコソ食べないといけないハメになるんだ。


いつだか、その猿のことをふと思い出して、「アンコールワット 猿」で検索してみたら、出てきた。

バナナを盗み食べる猿

猿のくせに人相悪すぎ。
記事にも、「注意!」みたいなこと書いてあった。
悪。

悪。




😕

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