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組織の中心に何を据えるのか~書籍「組織を芯からアジャイルにする」第2章~

本日も現在加入中の「シン・アジャイル」コミュニティにて、『書籍「組織を芯からアジャイルにする」第2章と第3章で心に残ったフレーズ』について書き綴ってみましょうというお誘いをうけての投稿です。

心に残ったフレーズ by第2章

今日選んだフレーズは「組織の中心に何を据えるか」です。

組織の「芯」とは何か?

組織の「芯」とは、いわゆるゴールデンサークルでいうWhyの部分で、組織の中ではミッション・ビジョンであったり、Purposeという形で言語化されている、「我々は何故ココにいるのか?」にあたるモノです。

何故この問いなのか?

何故私がこのフレーズをチョイスしたかというと、自分の周辺でも度々「アレ?結局何のためにやっているんだっけ?」と迷子になるケースが度々発生するからです。

最前線の現場で、「自分たちが何者なのか?」を見失って闇雲に動いているようでは、ゴールのないマラソンでも走っている状態になってしまい、現場は疲弊する一方です。私は「現場から報われない努力を減らすために、組織の中に『芯』が必要」だと思うのです。

組織に芯が無いと何がおこるのか?

組織に芯が無いと何が起こるのでしょうか?私の実体験では、以下のようなことが起こると思っています。

前提

本題に入る前に軽く前提をお伝えしておくと、私の環境は数千人規模の伝統的な企業の情報システム子会社です。そんな組織で「組織に芯が無いとおこること」を実体験に基づき軽くまとめていきたいと思います。

ちなみにですが、私の組織でも『芯』にあたる、ミッション・ビジョンは言語化されています。しかし、時ともに希薄化したり、少なくとも現場には根付いていないという印象で、組織の中にいわゆる「共通の意図」といわれるような一本筋が通っていない環境です。このような状況下でのお話だと理解ください。

①Whyが「〇〇さんが言っているから」となる

例えば、何か上からプロジェクトや施策が降ってきた際に、「なぜこれをやる必要があるのか?」を単純に疑問を感じた際に、目的や意図を確認すると「〇〇さん(上層部やお客さん)が言っているから」という答えが多くなると思います。これは、ある意味自分を含めた上司やリーダーが説明責任を放棄している状態ともいえるかもしれません。

もちろん全社で活動するような施策は、経営層が発起人というのは良くあることですが、その背景や意図が現場に落ちてくるまでにゴッソリ抜け落ち「〇〇さんが言っているから」と変換されてしまうのです。もちろんコレは極端な例ではありますが、だんだんと意図が薄まっていき、よくよく確認してみると「あっ、そういう事だったんですね」となることはよくある話かなと思います。

②現場のあちらこちらで矛盾が生じる

背景、意図が十分に伝わらない状態で、現場は走り出し、なぜか期限だけは決まっているという施策があちらこちらで展開されていくと、もちろん矛盾が生じてきます。こんな時、組織の中に心理的安全性が無いと、現場では「情報を隠す」「情報を湾曲して伝えなければいけない」状況がうまれてきます。

「これを言ったら怒られる」「これをそのままは言えないでしょ」という心理が働き、「AをB、AをA'と伝えなければ」という状況がうまれ始めます。
私は現場に「ウソがない」というのは大事にしている価値観ですが、このような環境はモチベーションを落とす一因です。

③結果的にエンゲージメント、モチベーションの低下

このような状況があらゆるところで起こっていると、当たり前の話ですが、現場のエンゲージメントやモチベーションは低下していくと思います。結果的に自己組織化などは夢のまた夢となり、「幸せな従業員はより生産的」というmanagement3.0の世界は遠のくばかりです。

組織に芯を宿すには?

では、組織を芯を宿すにはどうするのか?
その点については、書籍『組織を芯からアジャイルにする』の著者である市谷さんが、解説しているので以下のスライドを見るか、まだ読んでいない方は、書籍を購読いただくのがよいでしょう。


組織の「芯」は誰が答えるべき問いなのか?

私は、これまで組織の「芯」を上司や経営幹部に求めていました。しかし、上記スライド13~にある通り、組織の規模が大きくなれば、『全体で一致できることなんて「浅い」』し、無い所でいくら求めても『無いものは無い』のだ。これは自分のこれまでの経験からも非常に腹落ちするものでした。

私の組織は、これまで長年受託開発を生業としており、答えは常に「ユーザー=発注者側」や「組織の長」にありました。

しかし、今の時代は違う。誰も答えを持っていないことも多い。
だからこそ、自ら芯を探す活動が必要となるのでしょう。やるだけやってみて、それでも芯が見つからないのであれば、それはやり方なのか環境の問題となるのではないか?と思います。

組織の「芯」とは何なのか?

それが、自分の中・チームの中で見つかったときの、その先の景色はどんなものなのか?想像を巡らせ、「探索」と「適応」を組織に宿すべき明日も活動していくのである。

最後に宣伝「組織を芯からアジャイルにするWeek」開催!

最後に何の脈絡もありませんが、宣伝です。
シン・アジャイルコミュニティにて、4/24~4/29で6日間連続のイベントを開催します!登壇者は現在調整中で、決定次第改めてご案内しますが、とりあえず興味ある方は予定を開けてお待ちください(´∀`;)私も運営で参加予定で~す。


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