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大人になるということ


先日、従姉妹の結婚式に出席してきた。

会場は東京・品川のプリンスホテル。名古屋在住の私でも一度は耳にしたことのある一流ホテルだ。

従姉妹夫婦は現在、関西に住んでいるが、「学生時代の友人や会社の同期、全国各地にいる親戚が一度に集まりやすい場所で」ということで品川にしたのだそうだ。

式は3時間半ほどで、出席者は100人超。出される料理もプリンスホテルだけあってどれも絶品だった。余興もホストである従姉妹夫婦が自らこなし(100名以上在籍する支部で営業成績トップ10に入る従姉妹のツッコミはいつにも増してキレが冴えていた)、式は常に笑いが絶えなかった。

従姉妹の旦那さんとは初対面だったが、いつ見ても優しい笑顔で、人当たりもよく、従姉妹はとてもいい人と結婚したのだと思う。

帰りの新幹線の中で、従姉妹が末永く幸せでいてほしいと思うと同時に、あれだけの結婚式を挙げられる従姉妹は、自分とは全く異なるライフステージを歩んでいることを実感して、うんと遠くに離れていってしまったように感じた。

小さい頃に、従姉妹みんなで田舎の公園や田んぼで遊んだ、あの無邪気な思い出で時を止めているのは、もう私だけなのかもしれない。いつも軽妙洒脱で渾身のギャグをかまし、「男ウケなんてどこふく風」だった従姉妹は、いつのまにかすっかり美人で仕事のできてユーモアのある女性に変わってしまっていた。その事実に向き合うと、寂しさから涙が止まらなかった。

式の終わりに、従姉妹の家族から「転職活動頑張ってね」と応援してもらった。その優しさを噛みしめながら、私も自分のライフステージを歩んで行こうと思う。

ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫) https://www.amazon.co.jp/dp/4344421884/ref=cm_sw_r_cp_api_i_XcuYDb2H622BF

本文とは直接関係はないですが、好きな本です。


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