スタートアップとコミュニティの話

この記事は AWS Startup Community Advent Calendar 2021 の10日目の記事です。

こんにちは、mats です。AWS Startup Community の運営はコアメンバーを中心に行っているのですが、スタートアップはなかなかリソースを割けない事もあったりするので、細々とした作業やイベントのアイデアの提供といった感じでサポートさせて頂いております。

この記事では(特にシード、アーリーステージの)スタートアップがコミュニティイベントを通して露出すべき理由について触れたいと思います。

スタートアップはリソースが少ない

わかります。人的リソースに限りがある中でプロダクトを形にしなければならないため、とにかく開発にリソースを振り、最短最速でのリリースを目指さなければならないことも当然のことかと思います。
一方でリソース不足を解消するには(基本的には)採用しかありません。採用方針は企業により異なるかと思いますが、自動化や業務効率化によるリソース捻出には限りがあるため、どこかのタイミングで採用することになるかと思います。

誰もあなたの会社を知らない

やや煽り気味に書いていますが、事実としてスタートアップはあなたが思っているより世間に知られていません。資金調達や業務提携などのプレスリリースを出したりメディアに取り上げられるスタートアップも多いかと思いますが、それらをタイミングよく目にし、認知してくれている人は想像よりもかなり少ないです。(私自身、その界隈ではそこそこ有名なスタートアップにおり、プレスリリースや AWS Summit のような大型カンファレンスで登壇したりもしましたが、辞めて外から客観的に見ると想像以上に知られておらず驚きました。。)

認知を向上することは短期間にサクッとやることが出来ません。効果が出るのに時間がかかります。ですが認知の向上はすべての採用チャネルに影響するため重要です。みなさんは「聞いたことのない会社」と「最近よく見る勢いのある会社」のどちらから声を書けられると嬉しいでしょうか?多くの方は後者ではないでしょうか。

「採用力」のパラメーターを上げておく

シード、アーリーステージのスタートアップの中には、資金的体制的な理由により採用のアクセルを踏むのが先送りになることはあるかと思います。それ自体は経営上の意思決定のため問題はありません。ですが、採用をしないことと「採用力」というパラメーターを上げないことは別問題です。採用したくなってから「採用力」を上げるのでは遅いといえます。

例えるなら、RPG で将来的に回復魔法や補助魔法を駆使して戦わなければ勝てないボスにあうことが分かっているのに、最初の街の周りのスライムを効率的に倒すために力ばかり上げているようなものです。戦闘になってから(必要になってから)MP や魔力を上げても遅いのです。
(伝わります、、?)

「採用力」の中の要素やウェイトについては業種業態・会社のフェーズによって異なりはしますが、継続的な露出や発信する際のスキルを高めておくことは重要でしょう。また、エンジニア採用における「採用力」は人事のパラメーターではありません。「採用力」は開発組織(や場合によっては個人の開発者)のパラメーターです。オーナーシップを持って向上する必要があります。

継続的に発信しよう

発信する場は AWS Startup Community 以外のコミュニティでも問題ありません。Ruby KaigiServerless Meetup など、自社の方向性にマッチするコミュニティを中心に発信すると良いでしょう。発信の際はブランディングの観点の他、テーマ的に継続発信が辛くないものを選ぶことも重要です。重要なことは継続的に発信することです。

外部発信(登壇やブログ執筆)はそれ自体が採用活動であり、「採用力」のパラメーターを上げる実戦的なトレーニングです。CTO や Engineering Maneger の方は、開発組織のリソースの一部が外部発信に配分されるように制度や評価制度を整備出来ると将来の負荷が多少減るでしょう。

 お誘いとお願い

自社で Meetup イベントをやられているスタートアップいるかと思いますが、0から集客することは現実的に結構大変です。AWS Startup Community はスタートアップ同士の交流のほか、(特にシード・アーリーステージの)スタートアップが発信する際に集客面でいい感じに下駄を履かせてあげる的な側面があるので是非参加してみてください。定期開催している AWS Startup Tech Meetup にご参加頂いても構いませんし、「こういうイベントは出来ないか?」のような企画の相談も大歓迎です。

また、イベント開催にあたり企画の相談やセッション提供といった相談があれば AWS の Startup SA に投げていただいても構いません。開発にとどまらず使い倒して頂ければ我々としても嬉しく思います。

参考資料
メルカリ流 エンジニア採用ブランディング
採用ブランディングは人事がつくる


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