夏ですね 匿名ラジオのパラレルワールド回を完全にミスったタイミングで聞いてしまった話

前置き

7月の天気のよい3連休だったにも関わらず、子が発熱したりで、結局、連休の半分以上は家でのんびり過ごすことになった。
本当は息子が御神輿を担いで近所を練り歩くイベントもあったのだが、キャンセルして家族それぞれが自宅を拠点に細々したタスクをこなしたり、冷えピタこそ貼っているが暇そうな息子と遊んだりなどした。そういうのも悪くはない。

久々に時間に余裕ができた私は、すっかり伸びて鬱陶しくて仕方ない前髪を切ってもらいに、いつも切ってもらっている近所の美容室に行くことにした。

美容室までは準備して歩いて到着するまでに10分ほど。
いつも移動中に聞いている「匿名ラジオ」、1回目から順に聞き始めて、今は100番台を聞いている。1つの回は15分前後。
移動時間にちょうど合う、「10分ほどの短い回はないかな？」と探したら、「#134　パラレルワールドっていいよね～～！！」が目に入った。

「この回、けっこうネットで話題にあがっているところ見るなあ…。ファンアートもよく見るから面白い回なのかな？」とぼんやり思いながら再生しはじめた。

美容室までの道のりは、毎朝仕事に向かう道と同じだ。
そして毎朝こうして同じ景色を見ながら、匿名ラジオのふたりの声を聞いている。景色と音声がもはやフィットしている。
いつもと同じ匿名ラジオだなあ、と思って数分ほど聞いていたら、途中から異変に気づく。

結論から言うと、めちゃくちゃな特殊回だった。

「10分のスキマ時間で聴こう」で選ぶのは完全にNGである。
なぜなら、聴いた後の余韻というか、情動が大きすぎて、しばらく白目を剥いて「ｱｱｱｱｱｱｱｱ…」と通常生活に戻れなかったから。

家事しながらとか、そういうのもダメだ。
ひとりの部屋で正座して聴くやつだった！！！！

本編　10分
余韻　5分
コメントを読む　30分
考察　2時間
当時のネットの反応を見る　2時間
脳内の余韻にぼんやりしながら通常生活に戻るグラデ　3時間
計　7時間45分の回です。ふざけるな！
こっちは家事育児で忙しいんだよ！騙すな！！！！！！

感想

※ネタバレはないけど、匿名ラジオ初心者にはお勧めしない回。

①自然な流れだったので引き込まれた
「アドリブなのがすごい！」というような内容のコメントをいくつか見受けたが、まずひとつは本当にそれ。
おそらく先に簡単なマイルストーンは置いて始めたのかもしれないが、いつも通りの自然なトークから狂っていくのが恐ろしさを増していた。

②最後に行くにつれて演技がすごくなっていった
ふたりの演技がすごい。恐山さんは語彙力もあるし流暢に話されるし、動画でも憑依系ネタをされてたりするので元々演技が上手なイメージだったのだけど、この回は特に最後のパートのARuFaさんの焦燥感あふれる演技が大変よくて、リアルに感じられて「こんなにすごいことができるんだ」と余韻作りに大きな影響があった。

③リスナーの反応含めて楽しめる
なんとなく、全体的にアドリブが多いのであれば「そこまで深い意味がないところも大いにあるのでは？」と思いつつも、コメント欄で盛り上がっている考察もとても面白くてリスナーの解釈合わせて味の出る回だった。
公開から何年も経ったあとでもまだコメントで考察したり感動したり泣いたり笑ったりしている人がいるのってすごい。
まるっと全編pixivに漫画で起こしている方もいたけれどとても気持ちは分かる。なんかひとつひとつ受け止めて消化するのに時間がかかるよな…。
時間は短いのに再生数が多い方ではないのもなんだか分かる。

これはもうすごい作品だ。
ふたりのクリエイター能力の高さを痛感する回だった…。
素晴らしいものを見せてくださりありがとうございます！
良い心の動かされ方をしました。

ただなー。
私はおそらくオモコロサイドにはそんなに好かれないようなタイプのファンでもあるので、感じ取り方にバイアスがかかってしまっているという悲しさもある。
言えない感想もいろいろあって、それは全然書けないけど、胸に秘めて深く潜りつつ、日々にこうして楽しみをくださる人たちには深く感謝するばかり。
明日からもまた毎日聴いていきます。