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大阪堺筋本町の社会保険労務士⚖️マチネ社労士事務所の上田麻美です⚖️



先日、時間を作って観た映画があります。

「三島由紀夫VS東大全共闘50年目の真実」


※Netflixで見ました。



三島由紀夫さんの事は「春の雪」と言う本を読んだことと、ご自分でご自分の命を絶った方と言う知識しかありませんでしたが・・


春の雪(豊饒の海)を読んだときに感じた印象と、とても右寄りなお考えであったと言う映画の解説が一致せず・・。

気になっていたので観てみました。


正直なことを言うと、全共闘の言っていることも、三島由紀夫さんの言っていることもよく分かりませんでした。(学生運動自体、よく分かりません・・)


ただ一つ、ものすごく印象に残ったのが、三島由紀夫さんのお話を聞く姿勢です。


三島由紀夫さんは私が観ていた限り、映画の中で学生の主張や話を遮ったことは一度もなかったです。

最後までちゃんと聞く。

それがどんなに、失礼な物言いであれ、挑発であれ、また、支離滅裂であったとしても、主張をちゃんと最後まで聞いてから、自分の意見を丁寧に感情的になることなく伝えていました。


この頃の三島由紀夫さんは40代(死の1年半前だとのことなので42歳か43歳か)20歳そこそこの学生の主張が青臭く子供っぽく、また考えの浅いものだと感じることもあったのでしょうが、それでも最後まで聞いて相手が何を言いたいのか、その背景にある憤りや想いをちゃんと汲み取ろうとしていました。

そして、ユーモアも交えて、優しく丁寧に、でも厳しくご自分の意見を言っているように私には観えました。(話している内容が分からないので・・実際はどうか分かりません)


私の知る限りの討論会(例えばテレビ番組や)や、会社での会議、ミーティングを思い起こしてみても、そんな大人に会ったことがありません。


同じ日に「はじめてのおつかい」を観ていたのですが、はじめてのおつかいを撮影するスタッフの気持ちになってみると、荷物が重くて泣いている子供や、台車が挟まって前に動けない子供。


大人が近くでジーッと見ているだけで、手を出さないのはとても難しいです。


でも何もしない。

ただ見ているだけ。子供が自力で方法を考え試し成功するのを信じて待つ。


その時の焦ったさや、不安な気持ちは私にもよく分かります。


それは子供が相手じゃなくても同じです。


私も社労士事務所の仕事をはじめてから10年経ちました。

未経験のスタッフが、まごまごと手続きをしたり書類を作ったり、行政官庁へ問い合わせをしたりしている姿を見ると、

「あ〜違う違う!!!」と焦ったくなることがよくあります。


私なら10分くらいで完了できるような内容でも、スタッフが一つ一つを調べて勉強してクリアしている姿を見ている時、こちらは

・・間違えないでよ〜

・・言った通りやってよ〜

・・それはダメって言ったやり方でしょう〜

・・あ〜、そうじゃないよ・・・


なんてとてもとても心の中が忙しいです。

何か質問をしてきても、大抵質問したい内容もその回答もすでに解っていることが多いので、

「それはこう言うことが聞きたいですか?」

「それはこう言うところにつまづいていますか?」

と助け舟ならぬ・・・近道を言いたくなってしまいます。


でも、きっと、自分で自分の頭の中の疑問を言語化し質問すると言う経験がスタッフにとっての成長になる。と言うのは理解していても、やっぱり助けてしまった方が自分が楽だから、早く終わらせるために近道してしまいたくなります。


ジーッと相手を信じて見守ることはとても難しいことです。


三島由紀夫さんの全共闘の学生の意見を聞く姿勢には、敵対する関係にある学生を、それでも信じて導こうとする大人の姿勢が見えたように思えました。


一度「三島由紀夫を殴れるって聞いたから参加したんだ!」と言う学生がいてその学生が前に出てくるシーンがあるんですが、その時の三島氏のどっしりとした姿に

すごい覚悟してんなぁ・・

って思いました。


同じくらいの年齢ですが、私はまだまだ、焦ったさに負けて手を出してしまう・・

ダメだなあと思いました。


今日は単なる映画の感想です(笑)

よかったらお暇つぶしに観てみてください。



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