2種類の溶質に対する良溶媒の提案機能
1.2種類の溶質に対する良溶媒の提案
ある材料Aと材料Bをどちらも溶解する溶媒を選定したい場合、本機能を活用することで目的の溶媒の候補を探すことができます。
本記事において、仮想の材料Aと材料Bをどちらも溶解する溶媒の提案の流れを紹介します。混合材料の良溶媒の検討を溶解度パラメータ(SP値)の裏付けを持って進めることが可能です。
2. 探索条件の設定方法
有機小分子である仮想の材料Aと材料Bのどちらも溶解する溶媒を提案します。まずは有機小分子のカテゴリを選択後、溶媒探索をクリックし、親和性を評価する溶質の数の選択において「2種類」をクリックして先に進みます。
2種類の溶質それぞれに対し、SP値を入力する画面に遷移しますので、材料Aと材料BのSP値を入力します。
※今回は仮想的な材料によるデモンストレーションのため、入力値は適当です。
以降は1種類の溶質に対する溶媒探索と同様です。溶媒データセットの選択、物質情報の入力、計算名を入力し、計算を開始します。
3.探索結果を確認する
探索結果を確認すると、材料Aと材料BのSP値と、双方の良溶媒となりうる溶媒が提案されています。ポイントは、材料Aと材料Bの溶解球の重なりの部分にSP値を持つ溶媒が提案されていることです。
※今回提案する溶媒の探索範囲は単一溶媒としました。混合溶媒も提案可能です。
材料Aに対する良溶媒の候補は、材料AのSP値を中心とし、球半径R内に存在する溶媒です。材料Bも同様のため、材料Aの良溶媒かつ材料Bの良溶媒にもなりうる溶媒は、探索結果のように材料Aと材料Bの溶解球の重なりの部分に存在する溶媒と考えられます。
4.提案結果に関する注意事項
3D Map上における、材料と溶媒のSP値の距離に応じた材料の溶解度の変化はそれぞれの材料に依存します。「材料Aと候補の溶媒の空間的な距離」と「材料Bと候補の溶媒の空間的な距離」が等しくても、その溶媒に対して材料Aと材料Bが等量溶けることは保証されていません。実際の溶解度は材料に依存しますので、あくまで目安として参考にしてください。
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