見出し画像

月刊デッキビルドナイト(2023年4月号) ~好きなカードを墓地へ送る 編~

当記事の内容

今回の記事では、「好きなカードをデッキから墓地へ送る」手段となる出張ギミックをご紹介します。具体的には、≪永遠の淑女 ベアトリーチェ≫、≪ライトロード・ドミニオン キュリオス≫を特定のカードから確定で場に出す展開ルートの紹介します。
この2枚は細かな点での差異はありますが、共通して「エクストラデッキのモンスター」かつ「墓地へ送れるカードに制約がなく、効果適用後のデメリットも発生しない」ことが利点として挙げられます。この利点をうまく活用することにより、ご自身がやりたい動きを強力に補助してくれることは間違いありません。

今回紹介する展開ルートは共通点が3つあります。

①「デッキ採用枚数を8枚以下に抑えられる」
②「エクストラデッキの採用枚数を5枚以下に抑えられる」
③「初動1枚、または初動1枚+手札コスト1枚から展開可能」

展開ルートそのものは今でも数多くの決闘者が採用しているものがほとんどであるため、展開ルートに加えて「展開ルートに必要な条件」「採用する事でメリットとなる点」「どのようなデッキと相性が良いか」も併せて説明します。

≪永遠の淑女 ベアトリーチェ≫ 展開ルート3選

①ボウテンコウ出張ルート

■採用カード一覧(最低必要カードのみ)
メイン デッキ 計8枚
《深海のディーヴァ》 3枚
《黄紡鮄デュオニギス》 1枚
《電脳堺嫦 - 兎々》 1枚
《「竜星」モンスター」 1枚(今回は《闇竜星-ジョクト》を使用)
エクストラデッキ 計2枚
《源竜星-ボウテンコウ》 1枚
《永遠の淑女 ベアトリーチェ》 1枚

■必要初動
・深海のディーヴァ 1枚
■必要コスト
・召喚権(+手札コストとなる幻竜族モンスター)

■展開ルート

  1. 《深海のディーヴァ》を召喚し、①の効果によりデッキから《黄紡鮄デュオニギス》を特殊召喚する。

  2. 《黄紡鮄デュオニギス》の①の効果を発動し、相手のデッキトップを2枚除外する。

  3. 《深海のディーヴァ》と《黄紡鮄デュオニギス》の2体を素材に《源竜星 - ボウテンコウ》をシンクロ召喚し、①の効果で≪闇竜星-ジョクト≫を手札に加える。

  4. 《源竜星 - ボウテンコウ》の②の効果でデッキから《電脳堺嫦 - 兎々》を墓地へ送って発動し、自身のレベルを6に変更する。

  5. 4.で墓地に送った《電脳堺嫦 - 兎々》の①の効果を手札の≪闇竜星-ジョクト≫を捨てて発動し、自身を特殊召喚する。(効果適用後、ランク3以上またはレベル3以上しか特殊召喚できなくなり、リンクモンスターを特殊召喚できなくなる点は注意)

  6. 《源竜星 - ボウテンコウ》と《電脳堺嫦 - 兎々》の2体を素材に《永遠の淑女ベアトリーチェ》をエクシーズ召喚する。

■この展開ルートを採用するメリット
・レベル5シンクロモンスターを用意できるなら代用可能
今回は《深海のディーヴァ》を使用した展開を紹介しましたが、レベル5をシンクロ召喚できる組み合わせならそちらに代用する事も可能です。(例:マスマティシャン+ゾンビキャリア 等)

手札が1枚減りますが、初手で引いてしまったコンボ用のカードを手札に戻す手段にもなります。

・手札1枚から展開でき、手札事故率を抑えやすい。
素引きしたくないカードが少し多いものの、《深海のディーヴァ》が1枚手札にあるだけで展開でき、《深海のディーヴァ》を手札に加えるカードも採用する事でより安定して展開に繋げやすくなります。

・必要エクストラデッキの枚数を2枚に抑えられる。
メインデッキ以上に採用枚数で悩みやすいエクストラデッキですが、この展開ルートでは《永遠の淑女ベアトリーチェ》と《源竜星 - ボウテンコウ》の2枚だけでよく、残り13枚を自由に採用する事が出来ます。

■こんなデッキを作る時におすすめ
・召喚権を使用しないテーマを組み合わせる場合
・他に採用したいエクストラデッキのモンスターが多い場合
・他に採用したい展開ルートを併用したい場合

②ヴァイオン1枚展開ルート

採用カード一覧(最低必要カードのみ)
メインデッキ 計7枚
《V・HERO ヴァイオン》 3枚
《D-HERO ディアボリックガイ》 2枚
《E・HERO シャドー・ミスト》 1枚
《融合》 1枚
エクストラデッキ 計2枚
《永遠の淑女 ベアトリーチェ》 1枚
《D-HERO デッドリーガイ》1枚

■コスト
・召喚権
■必要初動
《V・HERO ヴァイオン》1枚

■展開ルート

  1. 《V・HERO ヴァイオン》を通常召喚し、①の効果で《E・HERO シャドー・ミスト》を墓地へ送る。

  2. 《E・HERO シャドー・ミスト》の②の効果を発動し、デッキから《D-HERO ディアボリックガイ》を手札に加える。

  3. 《V・HERO ヴァイオン》の②の効果を《E・HERO シャドー・ミスト》を除外して発動し、《融合》を手札に加える。

  4. 《融合》を発動し、《V・HERO ヴァイオン》と《D-HERO ディアボリックガイ》を融合素材に《D-HERO デッドリーガイ》を融合召喚する。

  5. 《D-HERO ディアボリックガイ》の①を発動し、デッキから《D-HERO ディアボリックガイ》を特殊召喚する。

  6. 《D-HERO デッドリーガイ》と《D-HERO ディアボリックガイ》を素材に《永遠の淑女 ベアトリーチェ》をエクシーズ召喚する。

  7. 《永遠の淑女 ベアトリーチェ》起動ef→素材になっている《D-HERO ディアボリックガイ》をコストで墓地に送りデッキから好きなカードを落とす。

■この展開ルートを採用するメリット
・《V・HERO ヴァイオン》1枚から展開を始められる。
《V・HERO ヴァイオン》はステータスに恵まれており、初手で引いた場合はもちろん、戦士族であるため《増援》や《ヒーローアライブ》経由の《E・HERO エアーマン》の効果など、手札に加える手段が豊富です。

戦士族の強さを長年支えている名カード


HEROデッキの強さを支える名カード

・関連カードが戦士族であり、採用カード次第で更に展開を伸ばせる。
「HERO」カードはそのほとんどが戦士族であることから、《聖騎士の追想 イゾルデ》の採用と手札コスト1枚で好きな戦士族モンスターを手札に加えることも可能になります。

このリストに装備魔法カードも採用することで、デッキからの特殊召喚も狙えます。

・ルート展開後の制約がなく、他の展開ルートを阻害しない。
どのカードも効果発動に制約を付与するカードがないため、他の展開ギミックを採用したい場合には特に重宝されます。ただし、《聖騎士の追想 イゾルデ》を採用する場合、①で手札に加えた戦士族モンスターは使用できないのでその点は注意しましょう。

■こんなデッキを作る時におすすめ
・戦士族グッドスタッフ
・デッキの事故率を限りなく抑えたい場合
・他の展開ギミックを採用したい場合

③宣告者の神巫1枚初動

■採用カード一覧(最低必要カードのみ)
メインデッキ 計5枚
《宣告者の神巫》3枚
《オオヒメの御巫》1枚
《伝承の大御巫》計1枚
エクストラデッキ 計2枚
《虹光の宣告者》1枚
《永遠の淑女 ベアトリーチェ》1枚

■コスト
召喚権 + 手札1枚

■必要初動
《宣告者の神巫》

■展開ルート

  1. 《宣告者の神巫》を召喚し、①の効果で 《虹光の宣告者》を墓地へ送り、自身のレベルを4上げる。(=レベル6にする)

  2. 墓地へ送られた《虹光の宣告者》の②の効果を発動し、《オオヒメの御巫》を手札に加える。

  3. 《オオヒメの御巫》の①の効果を発動し、《伝承の大御巫》を手札に加え、手札を1枚を捨てる。

  4. 《伝承の大御巫》を発動し、①の効果で手札から《オオヒメの御巫》を特殊召喚する。

  5. 《オオヒメの御巫》とレベル6になった《宣告者の神巫》を素材に《永遠の淑女 ベアトリーチェ》をエクシーズ召喚する。

■この展開ルートを採用するメリット
・必要最低枚数を5枚に抑えられる驚異のコンパクトさ
《宣告者の神巫》さえ手札にあれば、展開の過程でコンボ用のカードを全て揃えることができます。やや儀式寄りの構築にはなりますが、《儀式の準備》や《サイバー・エンジェル-弁天-》を採用することでより《宣告者の神巫》へ展開する事も可能です。

どちらも再録が多く、集めやすい点もありがたいですね。

・手札を1枚捨てることで素引きによる事故を緩和可能
手札コストこそ必要になりますが、初手で手札に余ったカードや墓地に送りたいカードが手札に来た時のケアが可能になります。
・デッキから「御巫」装備を落とすことで、さらに展開を伸ばせる。
《伝承の大御巫》の②の効果により、デッキから好きな「御巫」装備魔法カードを墓地に送ることができるので、採用する装備魔法次第では更なる展開や妨害札を備えることが出来ます。

②の効果は①の効果を使用したターンにも使えてとても便利。
モンスターを手札に戻しながら「御巫」モンスターを特殊召喚。
後攻になった場合にはこのカードで形勢を変えることも視野に入りますね。

・採用カードを増やして別の戦略も選択可能に
必要最低枚数が少ないことから、更に相性の良いカードを採用する事で別の戦略も寝ることが出来ます。以下、その採用例です。

次ターン以降、墓地の魔法カードを2枚or6枚デッキに戻せる

上記のリストの場合、墓地の魔法カードをデッキに戻せるため、長期戦を視野に入れた戦略も検討できます。

■こんなデッキを作る時におすすめ
・儀式寄りのデッキ
・長期戦を見据えたコントロールデッキ
・素引きによるストレスを減らし、手札事故率を減らしつつ展開したい場合

以上が《永遠の淑女 ベアトリーチェ》3選となります。
ちなみに、上記ルートは素材指定がない「ランク6」をエクシーズ召喚する際にも応用できるので、強力なランク6モンスターを採用したい場合にも応用可能です。

《ライトロード・ドミニオン キュリオス》展開ルート3選

①《暗黒の招来神》または《七精の解門》1枚展開ルート


■採用カード一覧(最低必要カードのみ)
メインデッキ 計7枚
《暗黒の招来神》 3枚
《混沌の召喚神》 1枚
《七精の解門》 3枚
エクストラデッキ 計3枚
《ライトロード・ドミニオン キュリオス》1枚
《リンクリボー》1枚
《サクリファイス・アニマ》1枚

■コスト
召喚権+手札1枚

■《暗黒の招来神》または《七精の解門》のうちいずれか1枚

■展開ルート

上記チャートは《七精の解門》スタートの展開ですが、
《暗黒の招来神》スタートでも同様に展開可能です。
  1. 《暗黒の招来神》を召喚し、①の効果でデッキから《七精の解門》を手札に加える。

  2. 《七精の解門》を発動し、①の効果でデッキから《混沌の召喚神》を手札に加える。

  3. 《暗黒の招来神》の②による追加召喚権を適用し、手札の《混沌の召喚神》を召喚する。

  4. 《混沌の召喚神》を素材に《リンクリボー》をリンク召喚する。

  5. 《七精の解門》の②の効果を発動し、手札1枚をコストに墓地の《混沌の召喚神》を特殊召喚する。

  6. 《混沌の召喚神》を素材に《サクリファイス・アニマ》をリンク召喚する。

  7. 《暗黒の招来神》、《リンクリボー》、《サクリファイス・アニマ》を素材に《ライトロード・ドミニオン キュリオス》をリンク召喚する。

※《七精の解門》発動から始める場合は、①の効果発動時の処理で《暗黒の招来神》を手札に加えた後に召喚→《混沌の召喚神》を手札に加える。
その後、増えた召喚権を使い《混沌の召喚神》を召喚し、それ以降は4.の手順と同様に展開する。

■この展開ルートを採用するメリット
・初動となるカードがデッキに6枚あり、どちらかがあれば展開できる。
実質同名カードを6枚採用していることに等しく、初動が非常に安定しやすいことはデッキ構築において大きなプラス要素です。
・展開ルートを変えることでランク2のエクシーズ召喚に変更可能
《暗黒の招来神》を召喚する場合に限られますが、《七精の解門》 で《混沌の召喚神》の代わりに《暗黒の招来神》を手札に加えることで、レベル2のモンスターが2体揃うのでランク2をエクシーズ召喚することが可能です。

制約こそありますが、さらなる展開へ繋げられます。
後攻時の劣勢でも《ダウナード・マジシャン》→《天霆號アーゼウス》で形勢逆転!

・レベル10モンスターを場に出すギミックを併用する事で、好きな永続魔法をデッキから手札に加える事ができる。
採用枚数が増えますが、《七精の解門》の②の効果を適用する事で、墓地の永続魔法カードを墓地から手札に加えることができます。
この時、《ライトロード・ドミニオン キュリオス》の効果で好きな永続魔法カードを墓地に送ることで、実質デッキから手札に加えることが可能となります。

・継続的に悪魔族の攻撃力及び守備力が0のモンスターを墓地から特殊召喚することができる。
《七精の解門》の②の効果による特殊召喚は、条件を満たせばカテゴリを問わず対象にすることができます。そのため、タイミング的な理由で次の自分のターン以降になりますが、《ライトロード・ドミニオン キュリオス》の効果で墓地へ送るカードを「悪魔族・攻撃力0・守備力0」のモンスターにすることで実質リクルートすることも視野に入ります。


このカードも実は条件を満たしています。


高レベルであっても条件に合致したステータスのため特殊召喚できます。

■こんなデッキを作る時におすすめ
・永続魔法カードを軸にするデッキを作る場合
・揃えやすい初動で安定した展開ルートを採用したい場合
・状況に合わせてエクストラデッキのカードを使用したい場合

②《トリオンの蟲惑魔》 + 通常罠カード 2枚展開ルート

■採用カード 一覧(最低必要カードのみ)
メインデッキ 計6枚
《トリオンの蟲惑魔》 3枚
《ホールティアの蟲惑魔》 3枚
エクストラデッキ 計3枚
《セラの蟲惑魔》1枚
《リンク・スパイダー》1枚
《ライトロード・ドミニオン キュリオス》1枚

■コスト
召喚権 + 通常罠カード1枚
■必要初動
《トリオンの蟲惑魔》 + 通常罠カード

■展開ルート

  1. 《トリオンの蟲惑魔》を召喚し、①の効果で《ホールティアの蟲惑魔》を手札に加える。

  2. 《トリオンの蠱惑魔》を素材に《セラの蟲惑魔》をリンク召喚する。

  3. 手札の《ホールティアの蟲惑魔》をセット後、手札にある通常罠カードをコストに《ホールティアの蟲惑魔》を発動してトークンを特殊召喚する。

  4. 《ホールティアの蟲惑魔》の発動後、《セラの蟲惑魔》の②の効果でデッキから2体目の《トリオンの蟲惑魔》を特殊召喚する。

  5. 《ホールティアの蟲惑魔》を素材に《リンク・スパイダー》をリンク召喚する。

  6. 《リンク・スパイダー》と《セラの蟲惑魔》、《トリオンの蟲惑魔》を素材に《ライトロード・ドミニオン キュリオス》をリンク召喚する。

※手順「4.」の後に特殊召喚された《トリオンの蟲惑魔》の②の強制効果発動後、《セラの蟲惑魔》の③の効果で2枚目の《ホールティアの蟲惑魔》をデッキから魔法・罠ゾーンにセット可能。
もし相手の場に魔法・罠がある場合、《トリオンの蟲惑魔》の②の強制効果で1枚破壊できる。

■この展開ルートを採用するメリット
・「ホール」または「落とし穴」罠カードをデッキからセットできる。
採用カードに好きな「ホール」または「落とし穴」罠カードを採用することで、上記の「5.」でデッキからフィールドにセットすることが可能です。また、相手ターンに《ホールティアの蟲惑魔》の②の効果で《セラの蟲惑魔》を墓地から特殊召喚し、セットしたカードを相手ターンに発動する事で、《セラの蟲惑魔》の②、③の効果で更に展開することも可能です。

個人的に扱いやすいと感じる「落とし穴」カードです。

・必要パーツが「ストラクチャーデッキ-蟲惑魔の森-」でほぼ全て揃う。
デッキ構築にはあまり関係ありませんが、必要最低カードはいずれもストラクチャーデッキで入手可能です。現状人気の影響でどのショップでも在庫切れとなっていますが、もし運良く見つけられた場合は収録カードの汎用性の高さも含めて購入をお勧めします。

・《幻影騎士団シェード・ブリガンダイン》の採用でより安定感が向上
こちらは素引き前提となるものの、《幻影騎士団シェード・ブリガンダイン》を採用することで4枚目以降の《ホールティアの蟲惑魔》として使用することが可能です。《ホールティアの蟲惑魔》と手札で揃った場合でも手札コストにできるので無駄がありません。

「ホールティアの蟲惑魔」と同様の役割を持ち、罠カードなのでコストにもなります。

■こんなデッキを作る時におすすめ
・罠型のコントロールデッキを作りたい場合
・相手ターンでの守りをより盤石にするギミックが欲しい場合
・展開過程で相手の魔法・罠を対策するギミックが欲しい場合

③《フォーマッド・スキッパー》1枚初動

■採用カード 一覧(最低必要カードのみ)
メインデッキ 計5枚
《フォーマッド・スキッパー》3枚
《パラレルエクシード》2枚

エクストラデッキ 計6枚
《閃刀姫-ハヤテ》 1枚
《閃刀姫-カガリ》 1枚
《閃刀姫-カイナ》 1枚
《No.60 刻不知のデュガレス》1枚
《ライトロード・ドミニオン キュリオス》1枚
《転生炎獣ベイルリンクス》1枚

■コスト
・召喚権
・次のターンのメインフェイズ
■必要初動
・フォーマッドスキッパー 1枚

■展開ルート

  1. 《フォーマッド・スキッパー》を召喚する。

  2. 《フォーマッド・スキッパー》の①の効果を発動し、 《閃刀姫-カガリ》を相手に見せる。(《フォーマッド・スキッパー》を素材にリンク召喚する際、「閃刀姫」モンスターとして扱うこともできるようになる。)

  3. ①の効果適用後の《フォーマッド・スキッパー》を素材に《閃刀姫-ハヤテ》をリンク召喚する。

  4. リンク素材となった《フォーマッド・スキッパー》の②の効果を発動し、 《パラレルエクシード》をデッキから手札に加える。

  5. 《閃刀姫-ハヤテ》を素材に《閃刀姫-カイナ》をリンク召喚する。

  6. 《閃刀姫-カイナ》がリンク召喚に成功したことで、手札の《パラレルエクシード》の①の効果を発動し、自身を手札から特殊召喚する。

  7. 手札から特殊召喚された 《パラレルエクシード》の②の効果を発動し、デッキから同名カードを特殊召喚する。

  8. 《パラレルエクシード》の③の効果でレベル4となった2体を素材に《No.60 刻不知のデュガレス》を特殊召喚する。

  9. 《No.60 刻不知のデュガレス》の①の効果を発動し、墓地の《フォーマッド・スキッパー》を特殊召喚する。(効果適用後、「次の自分メインフェイズ1をスキップする」制約が課される。)

  10. 《フォーマッド・スキッパー》を素材に《転生炎獣ベイルリンクス》をリンク召喚する。

  11. 《閃刀姫-カイナ》を素材に《閃刀姫-カガリ》をリンク召喚する。

  12. 《転生炎獣ベイルリンクス》と《No.60 刻不知のデュガレス》、《閃刀姫-カガリ》を素材に《ライトロード・ドミニオン キュリオス》をリンク召喚する。

■この展開ルートを採用するメリット
・《ワン・フォー・ワン》の採用により召喚権を使用せずに展開可能
《フォーマッド・スキッパー》はレベル1のサイバース族モンスターであり、手札に他のモンスターが必要になりますが《ワン・フォー・ワン》から召喚権を使用せずに展開する事も可能です。
また、こちらも手札コストが必要になりますが、《サイバネット・マイニング》を採用することでより安定して展開することが可能です。

上振れ前提にはなりますが、召喚権を使用せず展開可能になる点は強力。
別のサイバース族を絡めた展開も用意すると手札で腐りにくくなる。

《転生炎獣の聖域》の採用で手札コストの確保や別ルートへの派生も可能
《転生炎獣の聖域》を採用することで、《転生炎獣ベイルリンクス》の①の効果でデッキから手札に加えることができます。これにより、手札コストを必要とする展開を併せて採用しやすくなり、デッキ構築の幅が広がります。
また、《転生炎獣ベイルリンクス》をもう1枚増やし、《転生炎獣の聖域》の効果も使用することで、「サイバース族」しか特殊召喚できない制約が課されるものの、《トランス・コードトーカー》、《スプラッシュ・メイジ》、《パラレルエクシード》の盤面を準備する事が可能となります。

手順は省略しますが、《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》や《ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード》などの高リンクサイバース族を展開可能になります。

■こんなデッキを作る時におすすめ
・メインデッキでサイバース族を多く採用する場合
・《フォーマッド・スキッパー》による別ルートも使用したい場合
・召喚権を使用せずに《ライトロード・ドミニオン キュリオス》を準備したい場合

以上が《ライトロード・ドミニオン キュリオス》の展開ルート3選となります。

おまけパート(ご興味のある方のみお読みください)

任意のカードをデッキから墓地へ送ることがなぜ重宝されるのか

「任意のカードをデッキから墓地へ送る」というのは、25年続く遊戯王の歴史でも強力な動きの1つです。そのメリットを下記に挙げます。

  1. 戦況に応じたモンスターや魔法・罠を墓地へ送り、墓地から特殊召喚または手札に回収する。(=間接的なサーチ、リクルート)

  2. 墓地にいることで効力を発揮するカードを使用できるようになる。

  3. 特定のモンスターを特殊召喚したり、効果を発動するのに必要なコストを揃えることが出来る。

特に、近年実装されているテーマには上記の「2.」を展開の起点にしたカードも増えており、カードを墓地へ送る行為がそのままデッキの初動に直結しているといっても過言ではありません。(例:オルフェゴール、ティアラメンツ等)
また、「1.」を主軸にした戦略も単純ながら強力であり、強力なステータスを持つモンスターを少ない手順で場に出すことは相手からすると脅威となり得ます。
一方、その強力な手段から、デッキから墓地へ送れるカードが限られていたり、墓地へ送る枚数は多いが自分で選ぶことができないといった、カードデザインの時点であらゆるデッキで使用されるのを避けるよう制約を設けているカードが大多数です。≪苦渋の決断≫と≪ラヴァルバル・チェイン≫が禁止カード、≪おろかな埋葬≫が制限カード、≪おろかな副葬≫が準制限カードになっていることからも、いかにこの手段が強力かつ汎用的であるかを物語っています。


合計5枚ものアドバンテージを稼ぐ超強力カード。


登場当初よりランク4を出せるあらゆるデッキで採用された。


規制を受けてから、現在もなお制限カードに指定されている。


墓地から除外して発動する魔法・罠の増加によりこのカードもとうとう規制を受けた。

そのため、上記カードに頼りきった構築にすると、ルール上採用できる枚数が少ないため初手で引ける確率が低く不安定です。また、これらを手札に加える手段を採用したとしても、デメリットが課されたり、他の採用したいカードを減らさなければならない可能性が生じてしまいます。
(禁止カードについては言うまでもなく採用不可です。)
だからこそ、現時点のカードプールでも特に規制がなく、効果適用後の制約もなく何でもデッキから墓地へ送れる《永遠の淑女 ベアトリーチェ》と《ライトロード・ドミニオン キュリオス》は汎用性の塊であり、特にオリジナリティの高いデッキ作りにおいてこの2枚を展開できるルートは多くの決闘者に評価されるのです。

おわりに

《永遠の淑女 ベアトリーチェ》と《ライトロード・ドミニオン キュリオス》のそれぞれの展開ルートについて、いかがだったでしょうか?
上記2枚を展開するルートは他にもたくさんありますが、今回は比較的少ないデッキ枠と手順で準備できることを重視して選定しました。
この記事を通じて、読者の皆様がオリジナルデッキ作成のアシストとなれば幸いです。これからも皆様にとって有用な記事を発信できるよう、運営委員会全員で力を合わせてまいります。
ここまでご一読いただきありがとうございました。

奥付

「月刊デッキビルドナイト(2023年4月号)」
 投稿日:2023年4月5日
 著者・編集:摩天楼デッキビルドナイト運営委員会
 投稿者:デュエルサークル「摩天楼」 代表 三乗
 投稿所:デュエルサークル「摩天楼」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?