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2020年は「終わりのはじまり」にすら、ならない

2020年が幕を開けた。ゼロが付く、区切り良い年だからか、例年よりも「2020年は〜」と決意や目標、予想を述べている人をたくさん見かける。
さらに今年は、東京オリ・パラの年。

「お・も・て・な・し」のプレゼンは、なんと今から6年以上も前の2013年9月。そこから僕らずっと、「2020年」を近い未来のように考えてきたが、ついにその年がやってきた。
そんな2020年、今年はどんな年になるだろうか。


僕は、「20世紀的システムから人々を解放し、多様性が爆発する社会をつくる。」というビジョンを掲げるNEWPEACEという会社にいる。
その中でも、官庁や政治家など、公的な組織(具体的には、ビル・ゲイツ財団やUNHCR等)と一緒に、様々な仕掛けを作っている。

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絶賛メンバー募集中です。パブリック・セクターへの熱い思いがあれば、学生インターンも可能。ぜひご連絡ください! https://newpeace.jp/contact 

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せっかくパブリック・セクターを専門している身として、「2020年が政治的にはどんな年になるのか」を考えてみたい。

2020年は「終わりのはじまり」になるか

2020年、特にオリンピック・パラリンピック以降は「日本の終わりのはじまり」のように見られることが多い。
例えば、去年の9月には「来年の9月7日から、日本の本当の下り坂が始まる」という、佐藤尚之さんのnoteがSNSで拡散されていて、僕も読んだし、いろいろと考えさせられた。

しかし、「政治」において言えば、「2020年は『終わりのはじまり』にすら、ならないのではないか?」と思う。

今年、政局は変わらない

2020年の今年は、「衆院選が行われる」とほとんどの人が予想している。
そして今年選挙が行われるとしたら、安倍政権としては、

①安倍政権のパワーを強いまま保つ(憲法改正に一歩でも近づける)
②安倍総裁が退任し、次の総裁に政権を引き継ぐ(自分の影響力がある内に譲ることで、退任後も影響力を保ち続ける)

の2つのパターンが想定されている。
つまり、安倍氏が継続・引退するどちらの場合も、自民党1強(安倍1強)が前提とされている。けっきょく、今年、オリンピック・パラリンピックで日本全体のムードの区切りを迎えたところで、政治・政局的には何も変わらない。

自民1強で、新陳代謝が起きにくい

では逆に、どんな状況になれば、日本の政治が変わるのだろうか?
1つの考えとして、「新陳代謝」がある。首相・大臣・国会議員が、入れ替わると、当然、政治は変わる。新陳代謝の分かりやすいケースとして、選挙で「現職の議員が落選し、新しく立候補した候補者(新人候補)が当選する」ことが考えられる。

例えば、過去の選挙を見ると、「自民党から民主党に政権が変わった2009年」は全当選者のうち、新人が33%、「民主党から自民党に政権が戻った2012年」は新人が39%と、国会議員のリフレッシュが進んでいる。(この2つの政権交代は、戦後の混乱期を除いた1950年以降の選挙の中で、最も新人の当選率が高い)

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しかし、自民党1強の中で、立憲民主党と国民民主党の合流も進んでおらず、緊張感のある選挙はすぐに起こると思えない。

合流、最大9月まで先送り 国民・玉木氏、枝野氏に提案―解散観測後退で(時事通信 1月10日)

世の中の変化と、政治の変化にはタイムラグがある

そして、さらに言えば、国会議員のリフレッシュが進んでも、すぐに内閣が変わることも考えにくい。
当選回数が1回、2回程度の若手議員がすぐに大臣になることはないからだ。
一般的に、大臣になるのは当選回数が「衆議院議員で5回(初当選から約12年以上)」、「参議院議員で3回以上(初当選から18年以上)」が大臣の資格の条件と言われている。

つまり、国会議員の新陳代謝が進む選挙が起こってから、新しいフレッシュな新人が内閣のメンバーになるまでに10年以上がかかることになる・・・

実際に、いまの内閣を見ても、もっとも当選回数が少ないのは環境大臣の小泉進次郎氏で、当選回数4回(2009年初当選)。あの小泉進次郎氏でも大臣になるまで10年間も必要だった。

こうしたことを考えると、2020年は日本全体の「終わりのはじまり」の年となるかもしれないが、政治とっては変化のポイントにはなりにくい

自分の手で、2020年以降の日本を作っていく

だからといって、悲観的になることはない。
他人任せで「何とかなる」と思っているだけでは、この国の政治は変わらないだろう。だからこそ、自分たちの手でアクションして、変えていくしかない。

去年は、ビル・ゲイツ財団や官庁、政治家たちと様々な仕掛けを作ってきた1年だった。「政治」は変えるのが大変な領域ではあるが、NEWPEACEであれば、「終わりのはじまり」となる2020年にも、きっと社会を変える一歩を作っていける。大変だからこそ、きっとやりがいもあるだろう。

そんな期待をもって、今年も走っていきたいと思う。今年の年末には、政治を少しでも変えた報告を、このnoteでできたら良いなぁ。
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