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レイアウト⑨ 黒枠と安全フレーム

■黒枠はレイアウト用紙の画面部分のみを見えるようにする小道具。

■安全フレームはレイアウト用紙の90F辺りの線のこと。
(存在しないレイアウト用紙もあります)

・黒枠は画面に映る部分を意識的にみる為の小道具。
・安全フレームは過去の慣例で残っている物で今ではあまり意味がない。


黒枠の有用性

■黒枠はとても有用で、アナログ・デジタル関係なく、使ったことがない人はぜひ使用してみてほしい。

では黒枠とはどのような物か説明していきたい。

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これだけ?と思うかもしれないが、
この黒フレームがあるないでレイアウトの見方が違ってくる。

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■上記レイアウトに黒枠を付けると。

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黒枠があることで画面を切り取り、より完成画面を強くイメージ出来る。演出などから少しフレームをずらされた経験がある人はこういったチェックでおさまりを修正されている。

★画面の「おさまり」は技術論になるのでそれぞれ調べてみてほしい。
有名な所だと「三分割法」など。

・紙の黒枠の場合、レイアウト用紙を切り抜いてマジックで黒く塗りつぶしたり、厚紙に黒い紙を貼ってタップ穴をあけて切り抜いたりして作成することが多い。


安全フレーム

■レイアウト用紙の100フレーム(F)から少し内側に残された薄い線(点線だったりもする)を安全フレームと言う。

テレビがブラウン管主流だった頃に100フレームまで作成してもブラウン管TVによっては画面に映らない部分があった為、画面に映すべき物はこの中に必ず収めるという考えから作られた物。

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・人によってはかつての名残からコンテを意図的に縮めて画面に納める方法をまだ作業的に実践している人も居るが、もう意味がない。
なので今は画面の納まりを変更するなら何らかの演出的意図を持ってほしい。なければコンテ納まり優先すべきだろう。

■安全フレームは演出的にカメラワークに使ったり微調整時に役に立つので個人的にはこのまま残してほしい。

まとめ

・黒枠は画面に映る部分を意識的にみる為の小道具。
これによってより明確に完成画面をイメージ出来る。

・安全フレームは現代においてほぼ適用されない。
慣例としての納まり縮小は必要なく、演出的な意図を持って納まりを考えよう。

自身の為にも作品の為にもフレームの意識を大切に

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For the glory of Animation

最後まで読んで頂きありがとうございます。小さな知識の積み重ねが力になり、あなたがより自由な表現が出来るよう応援しています!