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本日のラブラドライト

ラブラドライトはフェルドスパーグループに属する宝石です。

このフェルドスパーというのは和名では長石と呼ばれ、よく知られるところの宝石では、乳白色系のムーンストーンや赤いサンストーン、アマゾナイトもこのフェルドスパーグループに属しています。


少し詳しくご紹介しますと、フェルドスパーは火成岩の中に含まれ、岩石を形成する鉱物の役割を果たしています。

大まかな化学成分としてはカリウム・ナトリウム・バリウム・カルシウムの4種ですが、その内部構造の割合に応じて別な鉱物が生まれるのです。


フェルドスパーグループは次のように分類されます。

1. オーソクレース(和名:カリ長石)

代表的なものがムーンストーン、イエローオーソクレース


2. マイクロクリン(和名:微斜長石)

アマゾナイト


3. アルバイト(曹長石)とアノーサイト(灰長石)は類似した化学組成をもつ物質が同一の結晶構造をとる『類質同像』の置換反応によってプラジオクレース(斜長石)のグループを作ります。

ラブラドライトは和名を曹灰長石と呼ばれているので、上気の分類では3番目に属する石になります。

※ムーンストーンやアマゾナイトなどの宝石名は商業用に付けられたもので、必ずしも鉱石名とは一致しません。


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ラブラドライトの特徴は何といっても、その魅惑的な光沢ですね。

これはラブラドレッセンスと呼ばれるもので、鉱物の結晶の特殊な例なのです。

長石の双晶が美しい光を放っているわけです。


歴史を遡ると、ラブラドライトが最初に発見されたのは1770年、カナダのラブラドル沿岸にあるセントポール島だと言われています。

やがてこの石はヨーロッパへ渡り、18世紀末には大変好評となり高値で取引されました。


カナダ以外でも採掘されるようになり、主な産地としてはマダガスカル・ロシア・フィンランドなどが有名です。

特にフィンランド産はラブラドレッセンスの美しいものが採れるので商用にはスペクトロライトという名称で流通しています。


適するカッティングは、カボションカット、チェスボードカット、ステップカットなど。


ここにご紹介するラブラドライトは深みのあるカーキ色を主体とする大人っぽいイメージのルースです。

見る角度と光線の加減により、時にはグリーンに、また黄色みを帯びたブラウンにも見えます。


サイズは長い部分で約3cmありますので存在感もしっかりと感じ取っていただけます。


ルースのアレンジ方法としては、シンプルな金属枠と組合せて大ぶりのリングに仕上げるのも素敵ですね。

カーキ色ベースなので真鍮ゴールド系の枠とよく合います。


また、編み方に趣向を凝らしたマクラメのブレスレットに仕上げるのもお奨めです。

他の天然石と組み合せて、あなただけのオリジナルアクセサリーとして身に付けるとお守り石としての役割も果たしてくれそうですね。

ラブラドライトとインカローズの組み合わせなど、恋愛運アップにいかがでしょうか。


Labradorite005

●サイズ 3.1×1.7×0.8cm(縦×横×厚み)

●重さ 6.9g

マダガスカル産

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