メモ③

インターネットで調べると、自粛というものは自分の行動や言動を慎むことらしい。

私は部屋で休んでいる。これは自粛のあるべき姿だと自分に言い聞かせているが、世間では自粛と言いつつ、部屋の中でも有意義なことをしなければ「怠け者」のレッテルがつけられてしまうのが実情である。

「時間を無駄にしない」ことが一つの美徳であることは、私の周りを見ても一目瞭然で、テレビでは「有効な時間の使い方」がいくつも紹介されている。自問自答を通して「自分は何しているんだろう」という虚無に近い感情を持て余している暇があったら、勉強しろと罵られる気がしてならない。

うるさいわね。いいではないか。
自粛なんだからと文句をここでぶつけておく。

行動・言動を慎むべきだという辞書的意味は、結局は辞書的意味に踏みとどまる。部屋の中でも何かアクションを起こして、自分のために何かをしないといけない。これが「自粛」だ。

自粛することで自分の時間軸が形成されて、本当の意味で自己の分析ができると思っていたのに、結局誰か作ったのかわからない強大な時間軸によって私の心情は揺さぶられてしまい、不安が募る日々である。

一方、今まで、この誰が作ったのかわからない時間軸の中で安住した私が、今さら「自分の時間軸」を欲することなんて、お子ちゃまにも度が過ぎるとも思う。ただのわがままである。


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