「鬼滅の刃」から考える今の社会(未完成)

冬休みが終わる前に観ておきたかったものがある。それは、2019年社会現象を起こしたともいわれる漫画「鬼滅の刃」だ。

今回、私はアニメでも充分面白いと聞いたので、26話分をまとめて観た。

日本中が夢中になった作品…いかがものなのかと思っていたら、1話を見て「面白い!」と感じ、あれよあれよと2日で全話見終わってしまった。日本中で人気になるのも納得である。

「鬼滅の刃」という作品の概要はこのようなものであろうか。

時代は大正。ストーリーの始まりは主人公の家族が「鬼」に襲撃、殺害されることから始まる。「鬼」に嚙まれた人間は「鬼」となって増殖し、人間を食い殺して大衆に大きな被害を与える。しかし嚙まれて「鬼」となるも、人間を守るという特異な姿を見せた妹。「妹を鬼から人間に戻せる方法は無いのか」その方法を探るべく、「鬼殺隊」への入隊を志すことになった主人公は妹を連れて、あらゆる葛藤、苦難を乗り越えて奔走する話である。。。(合っているであろうか)

違和感を持つところがあれば、指摘をお願いしたい。

大事な人を「人間に戻したい」と言えば、「鋼の錬金術師」。「刀で斬り、成仏するよう願う」という描写があったので、そこからは「BLEACH」が連想される。筆者のこの作品のルーツは一体、どこにあるのか非常に気になるところである。

当作品の感想について、どこから切り込めばよいのか、難儀なところではあるが、気になった点が1つあるので、今回はそれに絞って述べていきたい。

ズバリ気になる点は

「なぜ時代が大正時代なのだろうか?」である。

大正時代…挙げられるワードと言えば、第一次世界大戦、米騒動、大正デモクラシー、モダンガールなどなど。

富国強兵を目指した明治時代、敗戦を経験した昭和初期の日本。言い方が悪いが、前後の時代のインパクトが強いため、大正時代は「その間の時代」という感じが否めない。大学では「明るい明治」「暗い昭和」のような司馬遼太郎的な歴史観について批判等、話を聞くことは多いが、私自身まだ大正時代の見方・認識に対して何も言うことができない。「こういう時代だった」と一言でも言い表すことができれば、ラクなものだが。

「鬼滅の刃」という作品には、当時の時代状況に規定されている場面が少ないと感じられた。同じく武器の名が作品名に入っている「るろうに剣心」では「山県有朋」「大久保利通」といった人名や、「廃仏毀釈」などの歴史的な出来事が、作品に盛り込まれている。対して、今回の作品ではアニメ26話のところで、「鬼殺隊」が政府に認められていないことが言及されていた。「鬼を殺すより、先に活動の自由を政府に認めてもらった方が良くないか?」と板垣退助あたりは考えそうだが、つまらないケチをつけるのはよそう。                      続く。



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