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【週刊プラグインレビュー】Sonible / smart:limit

さて、今月ラストであります。
今回は、最近何かと注目を集めているsmart:Limitについて書いてみようかな・・・と思います。
いわゆるOZONEと同じ系譜の「AIによる提案」をベースにしたリミッターです。
なかなかどうして、これが優秀でして。
マスタリングや最後のリミッターの設定に苦手意識がある人にとって、まさに救世主のようなプラグインだと思うので、改めて紹介できればと思います。同時に、マスタリングエンジニアとしての本音を有料部分ではガチで書いています笑

ではでは!ギリギリになりましたが、やっていきましょう!
プラグインレビュー!

市場のリアルからDR、ラウドネスの提案をしてくれるデキるAIリミッター。

Sonibleは機械学習であったり、AIを使った製品を複数出しているいわゆる次世代系のプラグインベンダー。
すでに自動でマスキング処理を行ってくれるEQであったり、自動でコンプレッサーの設定を提案してくれるモノ、リバーブの設定を提案してくれる製品が発表されている。
その中で、今回は発売からやや時間は経ってしまったものの、彼らが発売しているリミッターについて見ていきたい。

第一印象としては・・・「うーん!!賢いっ!」といった感じである。
例えばデモ音源であったり、ラフミックスの音量を上げて聴いてもらう・・みたいな用途であれば、大きく設定そのものを間違えてしまうといったことは無い頼もしさがある。

一応PBでセール中なのでリンクも貼っておきますね。

機能面

では、どんな機能面があるのか見ていこう。

デザインもスマートっすね・・・。

Limit
Ceiling値。
Gain
インプットゲイン。
Attack Release
Attack Release
オートリリース機能もついている。

Constant Gain
リミッター前と同じ音量で音を聴くことが出来るモード。

Delta
リミッティングした音だけを聴くことができるモード。

プリセット機能
8つの設定を保存してパパっと切り替えることが出来る。

DistortionMonitoring
どの帯域がどのぐらい歪んでいるのかな?がすぐにわかりやすい。
意図していない場所が歪んでいる場合はMixのバランスを見直すべきという話になる。
ただ、リミッターの歪、それ自体は完全に透明なリミッターというのは存在しないので、クリエイティヴとしてどう応用していくか?を考えていくべきポイントだとは思う。

ここから下の項目は、楽曲をSmart:Limitに学習させることで調整できるようになるパラメーター類。

Style
リミッター部分のリリースシェイプ、ニーに対しての調整だと思われる。

Saturation
リミッターに加えるサチュレーションの量。

Balance
恐らくAIに学習させたマルチバンド処理であったりEQの適応率?みたいなものを調整している様子。

Bass Control
憶測だけれども、エンファシスEQか、内部のマルチバンド処理の低音部分のゲイン調整であると予測。

ざっくり分析してみる。(が、あんまり意味ないとも思う。)

AIの提案ベースで設定が大きく変わっていくので、測定があまり意味をもたないプラグインではある。なので、あくまでもざっくりとした外形的な特徴しか把握することは難しい。
説明書においても、「これがここに反映しています!」といったはっきりとした明言は避けられている。
なので、軽くおさらい程度に。

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