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北海道で注目するまちづくり2022

2022年9月上旬に久々に北海道をハイスピードで巡ったので、まちづくりハード面で気になった四つのエリアについてコメントしていきたい。現在ホットである北広島市、これからホットになる可能性が高い倶知安町、旭川市、北大札幌キャンパス北側についてカバーします。

1、北広島市(人口: 57,530人)

ボールパークだけでなく建設ラッシュの様相のhttps://www.hkdballpark.com/ballpark/

"The Ambitious City" 北広島市である。ここは、全国の住宅地地価上昇率トップ10の内、7地域が北広島市がランクインする(注1)ほどの盛況である。これは、コロナ禍で住宅需要が旺盛で価格が相当上がった札幌市(電車で約16分)からのシフト、ボールパークを含めた官民連携の一体開発への期待であり、現在日本一ホットなまちである。日本エスコンのボールパーク傍のマンション棟も売れ行きが順調とのこと。「ボールパークを核としたまちづくり」として、新球場を中心とした滞在型観光施設、新駅整備などの交通基盤などのまちづくり整備が計画されている。北広島駅西口エリア活性化事業も日本エスコンとの共同事業。ボールパーク駅は2027年開業予定。
北広島市は札幌市と千歳空港のちょうど中間に位置していて確かに立地が良い。スポーツによる地方創生として北広島市を持ち上げる向きもあるがこれは未知数であり、高騰している札幌市からの住宅シフトの側面で捉えるべきだと思う。北海道ボールパークの夢が覚めない内に、まちづくりを着実に進めることを期待したい。


(注1)SUMITAS(2022) 「2022年最新 2022年公示地価ランキング」 2022年3月24日付  2022年9月25日閲覧 
https://sumitas.jp/sell/guide/2758/

北海道ボールパーク建設中 

2、旭川市(人口:339,605人)


明治末期最大の師団を抱える軍都から北海道第二の都市に発展した旭川である。 ここは、まちづくりとして特筆すべき処が二つある。
第一に旭川駅南側である。ランドスケープからまちをつくるとの狙いで、公園である北彩都ガーデンに直結しており、商店街など無くなった。ここはハーバード大学ランドスケープ学科長を努めたPeter Walker ・Willam Johnsonがマスタープラン策定当初から参加し、約82haに亘る区画整理をして国鉄の貨物倉庫跡地、河川を一体開発したプロジェクトである。2015年の国土交通省の都市景観大賞「都市空間部門」大賞受賞地区。 http://www.asahikawa-park.or.jp/kitasaito/


北彩都ガーデン案内
JR旭川駅と直結した公園

ここは、手放しの大自然ではなく、コントロールされた自然が安心感を与えて心地よい。
第二に、1972年に開設された全国初の恒久的な歩行者専用道路である旭川平和通りである。その範囲は、駅前から8条通りまで約1km に渡る。気になったのは、人通りが多くなかったことである。

旭川平和通り

旭川では、市初のタワーマンションを駅徒歩4分の好立地で大和ハウスが建設中であるが、札幌に比較して元気がない気がした。大きいまちで雪は大変なので、有力企業の誘致が必要だと思う。 

3、倶知安町(人口:16,176人)


JR倶知安駅

倶知安は、2030年度(2031年3月)に開通予定の新函館北斗・札幌間の北海道新幹線が停車する駅となる。ここが、スキーリゾートで有名なニセコのゲートウエーとなる期待が寄せられている。
倶知安町は、新駅都市施設構想、駅西口広場構想を今年纏める計画である。
現状でのまちづくり構想は以下の通りである。 

https://www.town.kutchan.hokkaido.jp/file/contents/2196/33867/kousou-zenbun.pdf

まだ寂しい駅周辺であるが、これから開発されていくと推測される。ニセコ開発を主に担っている外資ともうまく連携そして活用しながら開発していくのが現実的だと思う。
蛇足であるが、隣町ニセコ町のまちづくり基本条例は先進的で、町民参加・情報公開が進んでいる。https://www.town.niseko.lg.jp/chosei/keikaku/machizukuri_jorei/machizukuri_jorei/

4. 北大札幌キャンパス北


最後に触れたいのは北大札幌キャンパスの北側(第二農場付近)である。産学連携関連の新研究棟・イノベーション拠点の建設が複数進んでいた。北大の新研究棟・イノベーション拠点をベースに周辺の発展も期待したい。

北大北キャンパス研究棟付近
北大北キャンパス標識


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