preflop rangeの分析
HU BTN(SB) open raise → BB call
BBには、3-betの機会を見送ってcallで止めたため、preflopで強いハンドが少なくなっているでしょう。
では実際にどのようなflopがBTNに望ましいのか、答えられますか?
・AKQなどの高い数字が落ちるほどBTNはうれしい
・432などの低い数字が落ちるほどBBはうれしい
みたいな単純化をしちゃっていませんか?単純化しすぎず、もうちょっと真面目にレンジと向き合ってみることにします。
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HUのBTN(SB) vs BBのレンジを可視化してみます。レンジは、
PioCloud(https://piocloud.weebly.com/)様
Pack3 -> HU_25x_100_SingleOpen.cfr
を用いてみます。
それぞれのレンジで、各数字がどのくらいの割合で入っているのかを集計してみます。例えば、BTNのレンジは、
全体 → 1079.8 combo。
このうち198comboがAを含んでいます。
2枚のAを含むハンドが6combo。その他192comboが1枚のAを含みます。
Aの平均枚数:(6 × 2 + 192 × 1) / 1079.8 → 0.19枚
こんな感じで、1ハンドあたりが各数字を含む割合を集計してみます。
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Aの枚数:
BBには1comboあたり0.162枚、BTNには0.188枚含まれる → BTN側に多い
Kの枚数:
どちらにもほとんど同量含まれる
などが読み解けます。
◆BTNに多く含まれる数字
A, Q, J, T, 5 → これらが落ちるとBTNはペアを作りやすい
◆BBに多く含まれる数字
8, 7, 6 → これらが落ちるとBBはペアを作りやすい
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・AKQなどの高い数字が落ちるほどBTNはうれしい
・432などの低い数字が落ちるほどBBはうれしい
→ ちょっと違うことが分かりましたね。
K-high boardではtop pairの量はどちらもほぼ同じ。
A, Q, Jの方がBBと差をつけられる、BTNにとって欲しいカードとなっています。逆にBBは6~8を豊富に持っており,ここにpair, trips, straightが豊富なボードはBTNにとって要注意です。
こうしたレンジの違いは,当然postflopの戦略やEVにも関係してきます。
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例えば、EVについて確認してみましょう。
22100 flopsの集合分析でEVを算出しておきます。
Aを含む flop → BTNの平均EV = 3.0bb
Kを含む flop → BTNの平均EV = 2.94bb
……
グラフにしました。
AやKよりも、むしろQ、J、TといったカードこそがBTNにとって有利なカードであるとわかります。逆にK, 8, 7, 6あたりは要注意ですね。
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このような割合の違いは、当然solverの示す戦略にも影響します。
Flop BB check → BTNの戦略。
6, 7, 8が落ちた場合は、5, 9が落ちた場合よりも消極的ですね。
(レンジ全体でCBを打ったときのEV lossも大きくなります。)
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・「AやKが有利」みたいな単純化はしない。
・どのようなカードがどのような割合で入っているのか
→ Flopごとのペアの割合が見積もれる
・Flopごとの戦略の差異の理解に役に立つ
・お互いの、Fold過多あるいはCall過多になりやすいFlopも見積もれると、exploitの意味でも役に立つのではないでしょうか。
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レンジに含まれるカードの集計用のプログラムを、exeファイル化してみました。この手の開発が専門というわけではないですし、特に自作物の配布はほとんど経験がないので、色々と不備がある可能性が…。
うまく動いた・動かなかったとか教えてもらえると助かります。
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