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ソロキャンペイングン【1:工事現場強襲】

◆はじめに

この記事はニンジャスレイヤーTRPGのソロリプレイ記事である。このキャンペイングンでは時に複数体のPCを運用して色々なビルドの実践、自作シナリオのテストプレイ、野良では使う機会の少ないアジトデータやプラグインを積極的に使っていこうと思っている。

なお、PCもNPCもすべてを一人で操作する都合上マップを用いずに古矢沢=サン作の【スカウト部門の日常】にあるマップなしルールを使わせていただいている。

今回の記念すべき第一話も、同じく古矢沢=サン作の【ウットコ建設の闇】をプレイさせていただく。素晴らしいアイデアの数々に感謝な。

◆​導入

「オーライ!オーライ!」
フェンスの向こう側では、作業員たちが威勢のいい掛け声とともに着々と工事作業を進めている。フェンスの一角には「縁の下の力持ち~ウットコ建設~」のカンバンが取り付けられていた。

「作業員たちは頑張ってますねナガム=サン!」「私たちはもっと頑張らないとですね!サトウ=サン、一緒に午後も頑張りましょう!」「ハイ!ユウジョウ!」「ユウジョウ!」
付近のベンチでは二人組のカチグミサラリマンが現場視察に訪れ、弁当での昼食をとろうとしていた。

「おや、あの少年は」
不意に、サトウはフェンス前に立つ一人のテックパーカーを着た少年に気が付いた。彼はただ黙って、工事現場を眺めている。

「ああ、きっと作業用重機が気になるんでしょう。私も子供のころからああいった重機が大好きで…ウットコ建設で働けていることは幸福ですね」
彼らはこうした日々の他愛もない会話の中でも、自身の愛社精神をアピールする。愛社は義務であり、呼吸と同じなのだ。
「奇遇ですね!私も重機は大好きなんですよ!ユウジョ…」

その時である!

KABOOOM!
突如フェンスが爆発炎上!オーロラめいた不定の色彩を帯びた炎が金属製フェンスを飴細工めいて溶かしていく!

「アイエッ!?まさか、事故!?」「現場監督を問い詰めないと!」
まず二人は自分たちがケジメを逃れるべく、周囲の状況を確認しようとした。そして、少年が相も変わらず立ち続けていることに気が付いた。
「「あ…」」
少年がナガムとサトウの方へと振り返る。その瞳の奥には、同じ色の炎が揺らめいていた。そして鼻から下には…メンポ!?
「「ア…!?」」

「「アイエエエエエエエエ!?ニンジャ!?ニンジャナンデ!?」」
二人は直感的に理解した。この少年がやったのだ。どうやって?ニンジャだから出来たのだ!
二人は失禁しながら弁当をひっくり返して一目散に逃亡した。

「イィヤアァーッ!」
甲高いシャウトと共に残存したフェンスを飛び越えて黒装束に金装飾のブーツ、赤いモヒカンヘアーのニンジャがエントリーした。
「ドーモ、ゴールドエイトです!ぶっ殺しに来たぜ!」

◆ゴールドエイト(種別:ニンジャ)
カラテ  :5 体力:5
ニューロン:2 精神力:3
ワザマエ :3 脚力:5
ソウル  :2 万札:4
⇒シャモ・ニンジャクラン(足技系)
装備:パーソナルメンポ/伝統的ニンジャ装束
アイテム:オーガニック・スシ/違法トロ粉末
スキル:◉常人の三倍の脚力/●タツジン(タイドー)(未熟)/●トライアングルリープキック
生い立ち:足技系格闘技(ヒキャク・パルクール)

ストリートギャングの男に足技を主体とするシャモ・ニンジャクランのソウルが憑依。
元々血の気が多く、足癖の悪い男だったが更に拍車をかけた存在となった。
考えるのは苦手と自覚しており、的確な指示を出すブレインを探している。

使用プラグイン:スローダンサー=サン作【足技近接戦闘系戦闘のニンジャソウル】

「おい、何のためにフェンス壊してやったと思ってるんだゴールドエイト=サン。」
フェンスを破壊した少年も歩みを進める。
「ドーモ、クリメイトです」

◆クリメイト(種別:ニンジャ/アーチ級)
カラテ  :4 体力:4
ニューロン:6 精神力:4
ワザマエ :3 脚力:2
ジツ   :1 万札:4
装備:パーソナルメンポ/伝統的ニンジャ装束
アイテム:オーガニック・スシ/違法トロ粉末
ジツ:☆カトン・ジツLv1/★★カトン・マスタリー(未熟)
ニンジャソウルの闇:(自我干渉/ニューロン)
生い立ち:未覚醒のアーチ級ニンジャソウル憑依者

アーチ級ニンジャ「シラヌイ・ニンジャ」のソウルを宿した少年。
オーロラめいた色彩の火球を無数に生み出す強力なカトン・ジツを行使する。
だがニューロンに強い負荷が生じ、時には彼自身の記憶までもを燃やし尽くさんとする。

「テメェらソウカイヤだな!?ヤッチマエー!」
現場主任のタバタケがショットガンを抱えてプレハブ小屋から飛び出してくる!
「「ザッケンナコラー!」」
作業員たちは即座に懐からチャカ・ガンを一糸乱れぬ統率で抜き、一糸乱れぬヤクザスラングを発した。全員が同じ顔つき!クローンヤクザだ!

「この対応の早さ、ザイバツが絡んでいるという情報は確かだったようね。」
レディーススーツ風ニンジャ装束に身を包んだ一人の女がツカツカと工事現場に踏み入った。
「ドーモ、ソウカイヤのアメジストです。建設作業ご苦労様。あとは我々が全ていただくわ」
彼女は二挺のチャカ・ガンを構えた。チャカ・ガンは微かに紫色の光を纏っている。

◆アメジスト(種別:ニンジャ)
カラテ  :4 体力:5
ニューロン:3 精神力:3
ワザマエ :5 脚力:3
ジツ   :1 万札:1
装備:ノーカスタムチャカ・ガンx2/サイバーサングラス/タクティカルニンジャ装束
アイテム:オーガニック・スシ
ジツ:ネザーブースト
生い立ち:ショドー十段

不祥事でセプクしたメガコーポ役員の娘にニンジャソウルが憑依。
彼女が放った銃弾はキネシス・ジツにより歪曲した弾道を描く。
ソウカイニンジャとしてシノギのビジネスを始めることが当面の目標である。

使用プラグイン:古矢沢=サン作「オダ・ニンジャクラン」

◆戦闘

◆現場主任『タバタケ・ヤケシ』(種別:モータル/重サイバネ)射撃3 回避3
カラテ     2  体力    3
ニューロン   2  精神力   3
ワザマエ    3  脚力    2
ジツ      0  万札    5
スキル:なし
装 備:『スダチカワフ・ショットガン』『IRC端末』
ジ ツ:なし
サイバネギア:『クロームハート』

:スダチカワフ・ショットガン:『遠隔武器』『小銃』『ダメージ2』

:IRC端末:『シナリオアイテム』『遠隔指示』

◇遠隔指示:『その他の行動』として難易度HARDの【ハッキング】判定に成功することで
『コンクリートポンプ車』に指示を出すことができる。タバタケは戦闘時この効果を使用しない。

ギミック:このNPCの【万札】を獲得したPCはその場で『IRC端末』も獲得する。
◆作業員x2(種別:モータル/バイオ生物)射撃3
カラテ     1  体力    1
ニューロン   1  精神力   1
ワザマエ    3  脚力    2
ジツ      0  万札    0
スキル:なし
装 備:『ノーカスタム・チャカガン』
ジ ツ:なし
サイバネギア:なし

:ノーカスタム・チャカガン:『遠隔武器』『拳銃』『ダメージ1』

一瞬にして工事現場はサツバツとしたバトルフィールドへと変貌した!
「テメェら!ザイバツのセンセイが来るまで死んでも時間稼げ!」
「「ハイヨロコンデー!」」

1ターン目
◆クリメイト
カトン・マスタリー(未熟):6d6>=5 = (1,2,5,1,5,2 :成功数:2) = 2
タバタケ回避:1d6>=5 = (2 :成功数:0) = 0
ダメージ/タバタケ/作業員A/B:3d3 = (2+3+3) 
タバタケ体力:1 作業員AB死亡
◆アメジスト
専念チャカ・ガンx2:4d6>=4+3d6>=4 = (6,1,4,3 :成功数:2) + (2,2,5 :成功数:1) = 3
タバタケ回避:1d6>=5 = (5 :成功数:1) = 1
◆ゴールドエイト
連続側転/トライアングルリープキック:3d6>=3 = (2,6,4 :成功数:2) = 2
タイドー(未熟):5d6>=4 = (4,2,3,3,1 :成功数:1) = 1
タバタケ回避:1d6>=5 = (4 :成功数:0) = 0
タバタケ死亡

「悪いけどそいつは無理だ」
クリメイトが作業員たちの方へ指を向けると周囲の火球が意志を持つかのように飛来!爆散!
「「グワーッ!」」
「クソッ…!早く、早く来てくれーッ!」
タバタケはブッダとザイバツニンジャに祈りながらショットガンの引き金を引こうとする。だが…!
「イィヤアァーッ!」「アバーッ!」
甲高いカラテシャウトが響き、稲妻めいた速度で飛来したゴールドエイトのトビゲリがタバタケのサイバネ強化された首を容赦なく蹴り飛ばす!
「フゥーッ!あぶねぇあぶねぇ。クリメイト=サンに全部カッコいいとこ持ってかれちまうかと思ったぜ」
ゴールドエイトは満足げに息を吐いた。
「良かったわね。まだ活躍の機会は残ってるわよ」
アメジストは背後へ向き直る。彼女のニンジャ第六感はタバタケが呼び寄せたザイバツニンジャの気配を既に感じ取っていた。

ズシン、ズシン、まるでバイオエレファントがタップダンスをしているかのような地鳴りが響く。身長2メートルを超える巨体!その胸部には「罪/罰」の文字!

「そこまでだ卑しいソウカイヤの犬どもめーっ!ドーモ!アイアンクローです!」
巨大な金属製の爪を合わせ、巨漢ニンジャはオジギした。

◆アイアンクロー(種別:ニンジャ)近接10 回避4
カラテ     7  体力    7
ニューロン   4  精神力   4
ワザマエ    4  脚力    4
ジツ      0  万札   10
スキル:『連続攻撃2』『クロガネ・ビッグカラテ』『ジヒビキ』『大岩投げ』
装 備:なし
ジ ツ:なし
サイバネギア:なし

◇クロガネ・ビッグカラテ◇
『近接攻撃ダメージD3』『近接攻撃ダイス+3』 『回避ダイス-3』『連続側転不可』

◇ジヒビキ:自身が『移動フェイズ』中に隣接した敵『ニンジャ』に【ワザマエ】判定HARDを
行わせる。この判定に失敗した敵は体勢を崩し続く『攻撃フェイズ』での回避難易度が+1される。

◇大岩投げ:以下の効果を持つ『遠隔武器』が使用可能となる。

:大岩:『遠隔武器』『ダメージD3』『回避難易度+1』

「ドーモ、クリメイトです」「ゴールドエイトです」「アメジストです。この土地はこれから我々ソウカイヤが管理します。ついでに…あなたの首も頂きましょう」
「フン!何事かと来てみればうち二人はガキと女ではないか!現場の非ニンジャどもめいくらなんでも不甲斐なさすぎるわ!まとめて俺がスクラップにしてくれる!」
アイアンクローはカギ爪を広げカラテを構える!曇天の空からポツリ、ポツリと重金属酸性雨が降り始める。ニンジャ同士のサツバツとしたイクサが始まるのだ!

2ターン目
◆アトモスフィア:ハード突入◆
◆クリメイト
カトン・マスタリー(未熟)2連発:6d6>=5+6d6>=5 = (2,3,5,3,3,6 :成功数:2) + (3,2,6,2,1,6 :成功数:2) = 4
アイアンクロー回避:1d6>=4+1d6>=4 = (2 :成功数:0) + (4 :成功数:1) = 1
ダメージ:1d3 = (2) = 2
アイアンクロー体力:5
◆アメジスト
専念チャカ・ガンx2:4d6>=4+3d6>=4 = (4,3,4,3 :成功数:2) + (2,1,6 :成功数:1) = 3
アイアンクロー回避:1d6>=4 = (6 :成功数:1) = 1
◆アイアンクロー
地響き
地響き対抗/クリメイト/アメジスト/ゴールドエイト:3d6>=5+7d6>=5+3d6>=5 = (5,5,6 :成功数:3) + (2,1,3,3,5,1,4 :成功数:1) + (2,2,3 :成功数:0) = 4
クロガネ・ビッグカラテ:5d6>=4+5d6>=4 = (6,6,3,1,4 :成功数:3) + (1,2,5,4,4 :成功数:3) = 6
ゴールドエイト1発目のみ回避:6d6=6 = (6,5,6,4,2,2 :成功数:2) = 2
ダメージ:1d3 = (3) = 3
◆ゴールドエイト
連続側転/トライアングルリープキック:3d6>=3 = (2,3,1 :成功数:1) = 1
タイドー(未熟):5d6>=4 = (4,2,6,6,5 :成功数:4) = 4
アイアンクロー回避:1d6>=5 = (5 :成功数:1) = 1

「短期決戦よ!火力全開でやって!」
アメジストは相手のニンジャが格上であると瞬時に判断、長期戦に持ち込めば頭数を減らされてジリー・プアー(注釈:徐々に不利)であると判断。クリメイトに指示を飛ばす!
「チッ…あとの事は知らねぇからな!」
クリメイトの周囲のオーロラめいた色彩の火球が次々とアイアンクローへと殺到する!これまでの攻撃の倍の数が降り注いでいく!
「ヌゥーッ!温いわ!」
ナムサン!アイアンクロー健在!
「グ…」
一方、クリメイトはよろめく!左目から血がしたたり落ちている。カトン・ジツの連続行使が強い負荷をかけているのだ。
「イヤーッ!」
BLAM!BLAM!アメジストの放った弾丸は紫色のオーラをまとい不自然なカーブを描く。
「イヤーッ!その程度のキネシス・ジツで俺を欺けるものか!」
アイアンクローは鋼鉄の爪で軽々と弾き落とす!
「サンズ・リバーの土産だ。貴様らに真の戦士の戦いを見せてくれよう!」
アイアンクローは丸太めいた足に力を込めて大地を踏みしだく!ナムサン!局所的地震と見まがうほどの地鳴りが発生!周囲の固定の甘いネオン看板が数個落下!
「げっ」
そしてゴールドエイトの飛び乗った作業用足場が崩落!その隙を見逃すアイアンクローではない!
「まずは貴様からだ!イヤーッ!」
「グワーッ!」
アイアンクローの左右の爪が振り下ろされる!ゴールドエイトは右爪で右肩を深く抉られる!左の爪はかろうじてバックステップで回避!アブナイ!両方を受けていれば爆発四散していたであろう!なんたる歴戦のザイバツ戦士の恐るべき破壊力あるカラテか!

3ターン目
◆アトモスフィア:ハード◆
◆クリメイト
カトン・マスタリー(未熟)2連発:6d6>=5+6d6>=5 = (1,4,6,1,4,1 :成功数:1) + (5,6,1,6,6,2 :成功数:4) = 5
アイアンクロー回避:1d6>=4+1d6>=4 = (6 :成功数:1) + (1 :成功数:0) = 1
ダメージ:1d3 = (1) = 1
アイアンクロー体力:4
◆アメジスト
連続側転:7d6>=4 = (3,4,5,1,2,2,4 :成功数:3) = 3
ネザーブースト使用
カラテ:5d6>=4[=6] = (3,3,3,4,2 :成功数:1 , サツバツ![=6]:0) = 1
アイアンクロー回避:1d6>=5 = (2 :成功数:0) = 0
アイアンクロー体力:3

「死ねーっ!」「イヤーッ!」
クリメイトはカトン・ジツをさらに放つ!アメジストはチャカ・ガンによる遠距離攻撃から接近戦に切り替える!
「ヌゥーッ!」
アイアンクローは攻撃を受けながらもブルドーザーめいて突進!狙いはジツで消耗しきったクリメイトだ!「イヤーッ!」

◆アイアンクロー
地響き使用
地響き対抗/クリメイト/アメジスト/ゴールドエイト:3d6>=5+7d6>=5+3d6>=5 = (4,2,3 :成功数:0) + (3,5,2,3,1,1,3 :成功数:1) + (3,6,2 :成功数:1) = 2
クロガネ・ビッグカラテ:5d6>=4[=6]+5d6>=4[=6] = (5,5,1,6,6 :成功数:4 , サツバツ![=6]:2) + (6,3,5,4,1 :成功数:3 , サツバツ![=6]:1) = 10
クリメイト1発目だけ回避:6d6=6 = (3,1,5,5,4,1 :成功数:0) = 0
ダメージ:2d3 = (2+3) = 5
サツバツ:1d6 = (4) = 4
「逃げられるものなら逃げてみよ」敵の脚を粉砕!:本来のダメージを与える。さらに敵の【脚力】がD3減少する(最低値は1)。残虐ボーナスにより【万札】がD3発生。この攻撃を【カルマ:善】のキャラに対して行ってしまった場合、【DKK】がD3上昇する
クリメイト体力:-1 爆発四散

グシャリ
鈍い音が響く。「アバッ」クリメイトは吐血した。アイアンクローの両爪が、容赦なく彼の体を握りつぶしている。「いやだ…まだ俺は何も…!」「弱敵!」アイアンクローは拉げたクリメイトを放り捨てた。

「サ…サヨナラ!」クリメイトは爆発四散した。オーロラめいたパーティクルが周囲に舞い、ほどなくして消えていった。

◆ゴールドエイト
連続側転/トライアングルリープキック:3d6>=3 = (3,4,4 :成功数:3) = 3
タイドー(未熟):5d6>=4 = (5,4,1,3,2 :成功数:2) = 2
アイアンクロー回避:1d6>=5 = (4 :成功数:0) = 0
アイアンクロー体力:1

「ガハハ!まずは一匹「コノヤローッ!!」「グワーッ!?」
ゴールドエイトのトビゲリが高笑いするアイアンクローの後頭部に直撃した!

4ターン目
◆アトモスフィア:ハード◆
◆アメジスト
カラテ:4d6>=4[=6] = (5,6,2,3 :成功数:2 , サツバツ![=6]:1) = 3
アイアンクロー回避:2d6>=5 = (3,4 :成功数:0) = 0
アイアンクロー体力0 爆発四散

「グ…オノレ!直ぐにあの小僧のもとに送って「イヤーッ!」BLAM!「アバーッ!」
ゴールドエイトの方を向いたアイアンクローにアメジストが急接近!後頭部にチャカ・ガンを押し当て引き金を引いた!紫色のオーラを纏った弾丸はアイアンクローの頭蓋内部で暴れ狂い!脳漿をネギトロに変えていく!
「アババババーッ!サヨナラ!」
アイアンクローは地に倒れ伏し、爆発四散した。

◆報告

『おう、片付いたか』
アメジストはIRC端末越しにソニックブームへとミッションの完了を報告していた。
「ハイ。現場の制圧完了。ザイバツニンジャ一人を仕留めました。それと…」
アメジストが言い淀む。
『クリメイトが死んだか』
「…スミマセン。貴重なアーチ級ニンジャを」
『気にすんな。あのガキが弱かったから死んだだけだ。死んだら終わりよ。死にたくなけりゃ、お前もキネシス・ジツに頼らずちゃんとカラテを磨くんだな。』
「ハイ」
ソニックブームはクリメイトの死を一切咎めなかった。淡々と業務連絡が進んでいく。
『それよりも、テメェらが押さえたその現場。もう建物は大体できてるんだろ?ザイバツニンジャを仕留めた褒美だ。好きに使っていいぜ。チーム組むなら共同のアジトあった方が便利だからな』
「ありがとうございます」
「クリメイトの補充はすぐに送る。後で報告書出しとけよ」
プツン。

アメジストは周囲を見渡した。ゴールドエイトはプレハブ小屋内にあったパックド・スシをむさぼっている。融解したフェンスは冷えて固まり、もうクリメイトのあの幻想的な火はどこにも残っていなかった。

重金属雲の向こうで日が徐々に傾き始めた。
あの少年の最期を見届けたのは二人だけだ。もう他には誰もいない。
髑髏めいた月も、おそらくはブッダも。

「死んだら終わり、か…」
アメジストは小さく呟いた。

◆リザルト
シナリオ評価A:万札30/名声+2
合計獲得万札40(一人頭20)
アジト獲得
プラグイン環境向けオプション『地脈』
NMは『ザイバツがこの土地に目を付けたことには意味がある』として、このアジトに住むPCは以下の有利な補正を受けられることにしてもよい。
1:各種マキモノ使用時に事故判定のダイスを1回だけ振り直せる。
2:【ジツ】値を3から4へと拡張するための修行が確実に成功する。

◆余暇

・1日目:マキモノ購入&使用
マキモノ事故:1d6 = (5) = 5
【ジツ】2⇒3,【万札】24⇒9
脚力補正+1⇒+2,『●タツジン(タイドー)』を完全習得,『★蹴撃』を習得
・2日目:ワザマエトレーニング
4以上で成功:1d6 = (5) = 5
【ワザマエ】3⇒4,【万札】⇒4
・3日目:モータルハント
:7-1d6 = (7) - (1) = 6
【万札】4⇒10
・4日目:カラテトレーニング
6で成長:1d6 = (1) = 1
6で成長:1d6 = (4) = 4
【カラテ】蓄積+1,【万札】10⇒5

「フンッ!フンッ!」左拳、右拳と交互に規則正しい正拳を繰り出しながらタダシイは次のサンドバッグを探す。カラテトレーニングにはやはり実戦が一番だからだ。ナードや浮浪者にも飽きてきた。そろそろ一般人以上ヤクザ未満の…いた!通りすがりのヒョットコだ!
鉄パイプを持っているが気づかれる前にすぐさま懐に潜り込み…
「イィヤアァーッ!」「アバーッ!?」
ヒョットコの頭部が砕けた。まだタダシイは殴っていない!斜め後ろからカッ飛んできた何者かがヒョットコにトビゲリを喰らわせたのだ!
「フゥーッ…あ、ドーモ。ゴールドエイトです」
ザンシンしたソレは、気兼ねなくタダシイにアイサツした。
「ニンジャ?」
「じゃあな!」
「ナンデ?」
簡潔に詫びたニンジャは再び弾丸めいた速度で早朝のネオサイタマを走り去っていった。
「アイエエエエエエエエ」
タダシイは今しがた遭遇した存在がニンジャであり、あと数十センチ位置がずれていれば自分の頭部が砕けていたという事実を理解ししめやかに失禁した。

◆ゴールドエイト(種別:ニンジャ)
カラテ  :5 体力:5
ニューロン:2 精神力:3
ワザマエ :4 脚力:6
ソウル  :3 万札:5
名声:2 DKK:0
⇒シャモ・ニンジャクラン(足技系)
装備:パーソナルメンポ/伝統的ニンジャ装束
アイテム:オーガニック・スシ/違法トロ粉末
スキル:◉常人の三倍の脚力/●タツジン(タイドー)/●トライアングルリープキック
ジツ:★蹴撃
生い立ち:足技系格闘技(ヒキャク・パルクール)

ストリートギャングの男に足技を主体とするシャモ・ニンジャクランのソウルが憑依。
元々血の気が多く、足癖の悪い男だったが更に拍車をかけた存在となった。
最近は朝20kmほどランニングすることが日課になっている。
◆アメジスト余暇
・1日目:マキモノ購入
マキモノ事故:1d6 = (2) = 2
【ジツ】1⇒2,【万札】21⇒6
『●ウィークポイント射撃』を習得
・2日目:スキルトレーニング『タツジン(ピストルカラテ)』
『☆ネザーブースト』の効果によりワザマエ5で習得可能,振り直し可能
スキルトレーニング:1d6 = (1) = 1
スキルトレーニング振り直し:1d6 = (1) = 1
蓄積+1,【万札】6⇒1
・3日目:モータルハント
:7-1d6 = (7) - (3) = 4
【万札】1⇒5
・4日目:スキルトレーニング『タツジン(ピストルカラテ)』
4以上で成功:1d6 = (4) = 4
『◉タツジン(ピストルカラテ)』習得,【万札】5⇒0

「テメェらみてぇなニュービーでも最低限の働きができるように武器をくれてやる。ソウカイヤの手厚いバックアップに感謝しな」ミッション出撃前のブリーフィングで、ソニックブームは3人を武器庫へ案内した。
ヌンチャク、サスマタ、ヤリ、古今東西様々な武器が並んでいた。剣だけでもカタナ、フランベルジュ、レイピア、青龍刀と幅広く揃えられていた。
クリメイトとゴールドエイトは辞退した。クリメイトはどれもしっくりこないといい、ゴールドエイトは蹴った方が楽だと言った。
だが、アメジストは引き寄せられるように部屋の隅にあったチャカ・ガンを二丁手に取った。
「チャカはニンジャの世界じゃ大した武器にならんぜ?」ソニックブームは眉根を寄せた。
「いえ、これが良いです。使わせてください」アメジストは真っすぐにソニックブームを見た。
「後で気に入らなくても返却や交換はしねぇぜ」
そういいながらも彼は承諾した。

思ってみれば不思議だった。なぜあの時自分は銃を選んだのだろう。生まれてこの方銃を握ったことなどない。トレーニンググラウンドで戦ったクローンヤクザの放つ銃弾は小学生の時のドッジボールよりも遥かにスローに見えたのに。
彼女は銃をより深く知ろうと考えた。トレーニンググラウンドで的相手の射撃、クローンヤクザ相手の実践…それらの中で彼女は徐々に銃がまるで自分の一部であるかのように感じ始めた。反動はただのデメリットではない。このエネルギーをカラテに変換できると気づいたのだ。

数日後、ダンガン・ストリートのビルとビルの合間。そこはストリートギャングの溜まり場だった。だが既にそこを利用していた者たちは冷たくなって転がっている。ソファ、盗品スポーツカー、壁のグラフィティ、それらはすべて血と脳症と弾痕によって滅茶苦茶になっていた。唯一の生存者は、レディーススーツ風装束に身を包み二丁のチャカ・ガンを構えたニンジャ一人。

あえて無防備を装いこのたまり場へふらりと立ち入り、ファック&サヨナラしようとしてきたヨタモノたちを至近距離からの射撃で踊るように殺戮する中で彼女は完全に理解した。
「これが私のカラテだ」
彼女はソウルの導きを頼りに暗黒武道ピストルカラテへと独学でたどり着いたのだ。アメジストはツキジめいた光景の中で独り言ちた。

◆アメジスト(種別:ニンジャ)
カラテ  :4 体力:5
ニューロン:3 精神力:3
ワザマエ :5 脚力:3
ジツ   :1 万札:1
名声:2 DKK:0
装備:ノーカスタムチャカ・ガンx2/サイバーサングラス/タクティカルニンジャ装束
アイテム:オーガニック・スシ
スキル:◉タツジン(ピストルカラテ),●ウィークポイント射撃
ジツ:ネザーブースト
生い立ち:ショドー十段

不祥事でセプクしたメガコーポ役員の娘にニンジャソウルが憑依。
彼女が放った銃弾はキネシス・ジツにより歪曲した弾道を描く。
ニンジャソウルの導くままに暗黒武道ピストルカラテを習得した。​

◆参考記事、使用データ
このリプレイはほかにも以下の記事、データ、プレイエイドを使用させていただいている。


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