キャラとファッション
どうも、おはようからおやすみまでTwitterにいるきたむらましゅうです。漫画描いてます。墓穴ちゃん③巻先月から発売中です。
今度は宣言通り、もっとライトなことをフランクに触れて回ろうと思います。スナック感覚で見てください。むしろスナックの成分表感覚でサクッと読み飛ばしちゃってください。
かくかくしかじか今回は漫画のキャラとファッションについて触れていきます。
僕はリアルも漫画もファッションのことを考えるのが楽しい人間です。
ファッション誌を眺めていると、
「あぁこの靴かわいいな…ほしいな」と思うと同時に
「漫画のキャラに着せたいな、描きたい」と思っています。
特に女性モノなんかは絶対自分では着られないのにオシャレでかわいいものであふれているので、「うわこれ絶対漫画映えするじゃん」！と興奮したりします。気持ち悪いですね。
そんなもんなので、僕の漫画のキャラはコロコロ服を変えてます。ただ、以前の記事でも描きましたが、作画コストと生産スピードのせめぎあいがあるので、簡単な意匠の衣装に落ち着くこともしばしばです。
服はそのキャラクターの好みがモロに出るので服でキャラクターのキャラクター性（キャラ）を補填していくことができますし、逆に崩壊させることもあります。ちなみに僕は普段かっこいいのに私服がダサいみたいなギャップのあるキャラが男女問わず好きです。
ここでは主に、キャラクター…登場人物そのものを指すとき。キャラ…そのキャラクターが持つ人格や思想や嗜好など、と意味分けしてます。
『ここほれ墓穴ちゃん』でもキャラクターのキャラを補填するためにファッションには気を配っていたりします。
墓穴ちゃんの場合
墓穴ちゃんは、開放的で少し露出が多いのですが、そこに隙と自信を感じてもらえたらなと思っています。１巻で彼である墓守くんの趣味に合わせて下着の色が黒多めになっている…なんてエピソードを入れましたが、墓穴ちゃんは墓守くんが好きそうな服になっていってるという裏設定があります。だから露出多めなんですね。でもあまりやりすぎるとだらしない娘になってしまうので、いい塩梅で着てもらってます。
相方、墓守君の場合
墓守君は、結構人目を気にするタイプであり、自分でも人をよく見るタイプのキャラです。なのでだらしない恰好をあまりしません。しかしカッチリ真面目な恰好をするとあの髪型とメガネで真面目すぎる印象を与えてしまうことも承知なので、時にスタイリッシュに、時に遊びを入れたり…と結構オシャレを楽しんでるような人物にしています。墓守君は墓穴ちゃんと真逆で、墓穴ちゃんの前だと気を許しているのでそこまでオシャレを気にしていません。Tシャツとかラフだったり地味な恰好なこともあります。
こういうファッションでのキャラクター造形の楽しみ方があるので、僕は制服ばかりの学園モノとかをあまり描きたがらないのかもしれません。制服は制服で着崩しとかアイテムで差異化できますが…
これが『毎日俺のみそ汁を』だと、ファッションの話題をキャラクターたち自身がする回もありました。
【創作漫画】女の子が毎日みそ汁を食べさせてもらう漫画 pic.twitter.com/CizGLAVnQz
— きたむらましゅう@墓穴③発売中 (@mashuTHEKID) August 21, 2019
これまでの竹之内君はオシャレに気を遣うタイプではなかったのですが、少しずつ周りの人のファッションが気になってきているという心の動きで成長や時間の経過を描いています。キャラクターのファッションは単純なキャラ付けというよりもリアルな大学生の息吹を感じてもらえるようなファクターですね。
小梅ちゃんの方はというと、モデルさんの情報をキャッチしていたり、エプロンもかわいいものを買ってみたり、毎回の服装もちゃんとしていてオシャレというよりちゃんとしている娘という印象をファッションから出しています。もしくは竹之内君にかわいく見られたいという願望も見え隠れしているかもしれません。
2作品分のメインキャラクターのファッションについて書きましたが、このあたりはいわば遊びの部分であって、直接読み手であるお客さんになにか作用させようとか意図を含んでいるわけではありません。僕が描いてて楽しいだけで、読み飛ばされても全然かまわない要素なのです。
ファッションでキャラクターのキャラは補填できても、そもそもちゃんとキャラが立ってないと０に何掛けても０的なやつです。
アナログ時代は服なんて凝ってたらトーンがいくらあっても足りねーぞってなもんだったのですが、今やフルデジ作画となり、ちょちょいのちょいで（本当はもう少し手間をかけて）描けるようになったので、技術の進歩を活用していきたいなぁと思っています。
個人的にものすごく助かっているのはクリスタで使っている…
こちらのセットに収録されているデニムブラシです。
このブラシを使って描いたのがこちら
もうちょっとうまくブラシを使えられそうですね。輪郭側を濃く、張る箇所を薄く削れば…
こういったブラシ類は作画の密度を高めつつスピードも上げられるので大変ありがたいなぁと思います。
まとめ
ファッションでキャラクターのキャラを補填してます。でもあくまでも補填まででキャラ立てとは方法論が違うよ。
ライトですね～。こんなもんでいいですね。
また明日水曜日には『俺みそ』第2杯更新します！
ではでは～
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