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スズカM3の話

はじめに

ましです。
国語の成績2か3だったから基本的に文章書くのは下手なくせに1万文字超えたクソ長文になったので読みづらかったらそこは本当に申し訳ない。
コレ書いてたら大晦日ないなった

僕の愛車であるE46 M3はウマ娘 サイレンススズカ仕様の痛車なのですが、2022年のお台場痛車天国でデビューして以降、およそ2年間で数多くのイベントで数多くの経験をさせてもらいました。

ミカタス(@mkts01)さんとの併せ

正直なハナシ現仕様は長くても来年いっぱい迄かなと思ってるので、年末調整で振り返りついでに頭の中に溜まってた色なことをを書き綴っていこうと思います。
周りのオタクがクソデカ感情長文noteやっててワイもやってみたかった。

E46 M3を買うまで

そもそも僕は元々BMW Z3に乗っていて、車高を下げたりオタクシールを貼ったりしてそれなりにゴキゲンなカーライフを送っていました。しかしながらフィーリングに秀でたシルキーシックスとはいえ150馬力というのは正直かなり遅く、人間というのは欲張りで“もっと上を”と思ってしまうものなんですね。

今でもたまに乗りたくなる

乗り換えの機運が高まりハイパワーなBMWを探しているうちに思い出したのが、小学生の頃にプレイしたNeed for Speed Most Wantedとメイン車種であるE46 M3への憧れでした。相場感ゼロの小学生当時はBMWのスポーツカーなんて庶民じゃ買えないスーパーカーの類だと思ってました。実際E46 M3 GTRはマジモンのスーパーカーなんですが

当時の僕へ 現実になっちゃったよ

カーセンサーを見ると頑張ればなんとかギリギリ買える価格だったこともあり、乗り換えの筆頭候補となりました。Z3が左ハンドルだったこともあり左ハンドルで(左回り◎)、NFSMW憧れ系なので当然色はチタンシルバーに絞って探すわけですがこれが意外とタマが出てこないんですね。世話になってる車屋にUSS監視してもらったりもしましたが全然ダメ。

関東だけでは選択肢が少なく、オタクを引き連れて京都まで現車確認に行ったりもしました。右側面めっちゃ鈑金してて波々でW3って感じだったので滞在30分で全工程終了して京都競馬場(当時改修工事中)を眺めたりしてた

豊郷高校寄ったりもした(間に合わず閉門後)

2021年7月、紆余曲折ありましたが最終的には茨城の車屋で今の個体と出会いました。当時はしばらく痛車にする予定はなかったですが、頭の片隅ではもし貼るならスズカさんかなと思っていました。まあ納車してすぐサンルーフにSilent Star貼ったわけですが

引き渡し当日 マジでかっこいい

転機になったのが2022年1月のDayDream2022 Finalのエントリー開始でした。DD2021はプレオでエントリーして見事に落ちていたので、Finalということもあり未練というか“夢は夢で終われない”という気持ちが心の片隅にありました。

去年落ちた状態そのままのプレオでは勝負にならないので、エントリーするとしたら消去法でM3になる訳ですが、M3で作るとしたらやはり前述のスズカ仕様しかないと決意を固めました。

DayDream選考

※当時の選考文そのまま乗っけたので長文だらけになります。

選考文のお題が“痛車とは何なのか”だったのですが、僕の答えは「夢を形にする」でした。

 「痛車とは何なのか?」
 私にとってはクルマとアニメ・ゲーム、どちらも大好きなので好きと好きの融合、まさに夢のジャンルです。そして好きなクルマに好きなキャラクターを貼るという行為は、まさに「夢を形にする」ことに他ならないと思います。

DayDream選考文より

 まず初めに、私が痛車乗りになったルーツ・夢についてお話させていただきます。
 私は幼い頃から父や親戚の影響でクルマが好きでした。家では畳の上でトミカを転がし、週末には父の初代レガシィGTでドライブに連れて行ってもらう、恐らく全国どこにでもいるようなクルマ好きの少年でした。
 そんな私がいわゆる萌えコンテンツに初めて触れたのは、鷲宮神社の痛車でした。当時は知る由もありませんでしたが、私が生まれ育った埼玉県はアニメの聖地が各地にある有名スポットだったようで、週末に家族と鷲宮神社に行くと結構な確率で痛車が停まっていたと記憶しています。

DayDream選考文より

 当時の痛車といえば、単色のバイナルグラフィックが印象に残っています。当時まだオタクではない単なるクルマ好きの私にとっては、キャラクターよりもレーシンググラフィックへの興味が先でした。しかしながら、グラフィックを隠すように大きく配置されたカラー印刷のキャラクターステッカーが目に入らない訳がなく、自然と作品やキャラクターにも興味が湧くようになりました。
 私は痛車をキッカケとしてオタクになりました。2010年前後、小学校高学年くらいの頃だっと記憶しています。クルマが好きな一少年の夢は「自分の車を持ちたい」から「痛車を作りたい」に変わりました。その夢を叶えた今、こうして夢を追求する舞台であるDayDreamに挑戦できることを心から嬉しく思います。

DayDream選考文より

 ここまで私のルーツ・夢についてお話させていただきました。続いて今回カタチにする夢についてお話させていただきたいと思います。
キャラクター:ウマ娘 サイレンススズカ
車両:BMW M3 (E46型)
制作コンセプト:デザイン重視
バイナルモチーフ:Need for Speed Most Wanted
キャラステッカー:サンルーフ内側・リアウインドウ
テーマ:夢を形にする
 ここからコンセプト説明の便宜上、ウマ娘のサイレンススズカを「スズカさん」、競走馬のサイレンススズカを「サイレンススズカ号」と呼称して説明させていただきます。しかしながら「ウマ娘は史実の競走馬の名前と魂を受け継いで走る存在」という公式設定を踏まえて、私はスズカさんもサイレンススズカ号も同一の存在として扱っています。

DayDream選考文より

 元ネタとなったサイレンススズカ号は「影をも踏ませぬ快速馬」「稀代の逃げ馬」「最速の機能美」などの異名を持った名競走馬です。競走馬の理想とされる「前半をハイペースで飛ばしても、後半バテず後続に追いつかれる事なく逃げ切る」という、武豊ジョッキーを以てしても「夢のような走り」と語る戦法を確立し、重賞レース怒涛の5連勝を経て天皇賞秋を迎えましたが、圧倒的リードで先頭を疾走している真っ只中に故障し、先頭を譲らぬまま帰らぬ馬となりました。ウマ娘のスズカさんも史実通りの圧倒的なスピードを持ちつつも、前述の悲劇を踏まえてか透明感と儚さを秘めた美少女として描かれています。
 サイレンススズカ号と私の出会いは、ウマ娘が世に出るよりも前の2010年代前半頃でした。当時ニコニコ動画でF1名実況の動画を観ていた私は、「ここはモナコモンテカルロ絶対に抜けない」で有名な三宅正治アナウンサー繋がりで競馬実況にも足を拡げていました。ディープインパクトの名前くらいしか知らなかった私がそこで出会った動画が、1999年宝塚記念の冒頭で杉本清アナウンサーが語った名実況「私の夢はサイレンススズカです」でした。

DayDream選考文より

 サイレンススズカ号は1998年の宝塚記念で優勝しており、これが生涯唯一のG1タイトルでした。「夢叶わぬとはいえもう一度この舞台で…」と続いてくこの名実況は、本来は出走馬の中から杉本アナウンサーが本命馬を挙げるのが恒例です。しかし、天皇賞秋で非業の死を遂げたサイレンススズカ号を愛する者ならば誰もが望んだ「夢」でした。この名実況が、私がサイレンススズカを知るキッカケとなり、その圧倒的なスピードと未完の伝説を知ることになりました。 そして昨年のアプリゲームのリリースによってウマ娘が一大ブームになり、私はサイレンスズカ号の生まれ変わりとも言えるスズカさんと出会い、すぐに惹かれていきました。

DayDream選考文より

 BMW M3はツーリングカーレースのベース車両としての出自を持つスポーツモデルで、サラブレットやウマ娘と同じく走るために生まれた存在という共通点を持っています。特に名車と名高いE46型は熟成を重ねた高剛性のシャシーに、最高出力343馬力をレッドゾーン直前の7900rpmで絞り出す究極のNA直列6気筒の心臓を搭載した、まさに「最速の機能美」を体現する車両です。
 E46型M3との出会いは、小学生の頃にプレイした思い出のテレビゲーム「Need for Speed Most Wanted」(以下NFSMW)です。このゲームは、ストリートレースの賭けに負けてM3を奪われた主人公(プレイヤー)がストリートレースで勝利を重ね、警察の指名手配リスト(ランク)の順位を上げていくレースゲームです。主人公は最終決戦で勝利しM3を取り戻すことに成功するものの、指名手配ランク1位のストリートレーサーとして警察から追われる立場となります。激しいカーチェイスの末に警察に捕まることなく逃げ切るものの、逃走の果に街から脱出した主人公は最重要指名手配犯(Most Wanted)として永久に警察のリストに載り続ける…という作品です。私は作品内で活躍するM3に惹かれ、いつか乗りたいと夢見るようになりました。

DayDream選考文より
当時の添付画像

 サイレンススズカとBMW M3。私にとっては好きと好きの融合であり、冒頭で触れた「夢を形にする」というテーマに最もふさわしい組み合わせです。また、逃走劇・逃げ切り・先頭を譲らぬまま舞台を去る…など、NFSMWのストーリーにはサイレンススズカ号の伝説との共通点が多く、先述したM3の「走るために生まれた」「最速の機能美」などと合わせて、共通のコンセプトによる強固なイメージの表現が可能であると考えています。

 夢を形にするにあたって、私の夢の原点である単色シートによるレーシンググラフィックを、そしてE46 M3の所有を夢見るようになったキッカケであるNFSMWのデザインを使用します。グラフィックのデザインは先述したNFSMWの主役車両をモチーフに、カラーリングのみをブルーからスズカさんのイメージカラーであるグリーンに変更して施工予定です。昨今「レプリカ痛車」がイベントや誌面を賑わせていますが、ゲーム登場車両のレプリカ仕様は目新しいのではないかと思います。キャラクターステッカーはサンルーフの内側とリアウインドウに施工予定です。

DayDream選考文より
当時の添付画像
フォトショじゃなくてNFSで痛車デザイン作った

 サンルーフに施工するのはアニメ1期7話の特殊ED「Silent Star」の1カットです。この7話はアニメにおけるスズカさん回で、前述した天皇賞秋への挑戦と故障を描いています。史実通り第3コーナーで悲劇は起きてしまいますが、史実とは異なりアニメではケガから復帰するその後が描かれます。病院のベッドの上でスズカさんが復帰への想いを語るシーンで締めくくられ、スズカさんが星空を眺めるEDに移ります。この星空はサイレンススズカ号が果たせなかった伝説の続き、すなわち「夢」を表現していると私は考えています。
 スズカさんが星空を見上げるカットをサンルーフの内側に貼ることで、ドライバー自身が天井を見上げた際にスズカさんと同じ星空を眺めることができます。キャラクターが眺めた景色、すなわち「夢」を形にし共有することで、より深く作品を体験できると考えて施工しました。

DayDream選考文より
添付画像
唯一すでに完成していた部分

 リアウインドウに施工するのはゲームのメインストーリー5章「scenery」の1カットです。5章はゲームにおけるスズカさん回で、同じく天皇賞秋への挑戦を描いています。ゲームにおいても第3コーナーで脚が動かなくなり、スズカさんが暗闇に呑み込まれる演出がされますが、チームで支えてくれた仲間やトレーナー(プレイヤー)の声が届き、皆の「夢」を背に受けることで再び加速し、故障する事なく天皇賞秋で優勝するという内容です。
 アニメや史実とは異なる結末ですが、サイレンススズカを愛した者が誰もが望んだ「夢」を描いています。夢を背に受けて走るスズカさんをリアウインドウに貼ることで夢を形にし、私もM3もサイレンススズカの夢を背負って走ることができると考えています。使用イラストは決定済ですがデザインは現在制作中です。

DayDream選考文より
添付画像

 NFSMWでのM3はボディキットを装着したスタイルで登場しますが、最速の機能美を体現するスズカさんのスレンダー体型を反映し、ナローボディのノーマル外装で制作します。ホイールのみ鍛造のアドバンRZ-DFを装着することで、スズカさんとM3が持つスピードを強調します。他にも、車高調による適度なローダウンとフロントの社外4PODブレーキ導入によって脚元を固め、スズカさんとM3が持つスピードとレースでのイメージを強調します。 ホイールに関しては、BMW元来の雰囲気やNFSMWのイメージに合わせてBBS CHを探しており、入手できればアドバンからBBSに交換する予定です。
 今回が最後のDayDreamという事ですので「痛車とは何なのか?」という問いに対しての私なりの回答である「夢を形にする」を、私の夢とサイレンススカの夢を織り交ぜて表現したいと思います。この度は宜しくお願いします。最後までありがとうございました。

DayDream選考文より

誰かさんのせいで夢って連呼してると夢グループがチラついてもう駄目

4000文字を超える怪文書をぶつけた結果、無事に選考を通過することができました。審査員が何人居たのか分からないけど、こんなもん全部読まされたと思うとマジですみませんでした。とはいえ全く制作が進んでいない車両で選考通過したのは怪文書のお陰だと思います。

圧倒的クオリティの車両を用意すれば軽い説明文でも余裕で通過するのかもしれませんが、僕みたいに自信がないオタクはとにかく車両に込める想いを文章で固めて小論文作ったほうが審査員に伝わると思います。

車両製作

結果発表が2月の上旬だったので、選考を通過してしまったということはGWまでの約3ヶ月で何とか形にしなければいけないという事です。

助けを求める僕

ラッピングはお店に任せるとしてもオタクシールや細かい部分は自分でどうにかしなければならないので、いつもデザインやデータ作成を丸投げ依頼しているゆーすけパイセン(@telecastic_xxx)に泣きつきました。

選考文には書き忘れ書きませんでしたが、リアガラス以外にキャラを貼らない痛車という事で、車両制作においては擬人化ならぬ“擬車化”をテーマに進めました。大元のウマ娘が擬人化コンテンツとして競走馬のモチーフをキャラ各所に散りばめているので、配色などからキャラをキャラ無しでも表現しようという魂胆です。

スズカさん かわいい

フロント廻り

サイレンススズカを構成するカラーを使うことを意識しました。勝負服の緑と白、栗毛のオレンジ、リボン・手袋タイツの黒…あたりをピックアップしました。

オレンジはウィンカーマーカーをアンバー化することで表現しました。なんとなくUSっぽい雰囲気になりますが、スズカさんはアニメ2期で米国遠征を行っていますし(史実においても遠征プランがあったと言われています)、サイレンススズカ号の父馬サンデーサイレンスも母馬ワキアも共に米国産馬なので、サイレンススズカの夢やルーツを表現の表現も行うことができました。ちなみにちゃんと米国からeBayで輸入しました。

黒はキドニーグリル・フォグカバー・フロントリップで表現しました。特にキドニー(肺)は丁度リボンの位置なので全体のバランスとしてもうまく収まっています。元から社外のブラックグリルになっていたのが功を奏しました。下廻りのリップのカーボン柄によってタイツの細かい網目が連想できるようにしています。

勝負服カラーは無論NFSMWのバイナルが元ネタになっています。使用したのは3M 1080カーラップフィルム “Gross Green Envy”です。DDの屋内展示で照明下での見栄えが良くなるようにメタリック系のフィルムを選択しましたが、数種類のシートを比較して一番チタンシルバーの粒子量に近く親和性の高いものを選びました。最終候補だったエイブリィデニソンはギラギラ感が強くてスズカさんの清楚なイメージには合わなかったです。

勝負服の要素である白の面積がどうしても少なくなってしまうので、元ネタよりも白フチを気持ち太めにしてもらっています。レーシングバイナルってクルマにおける勝負服みたいなものなので、文字通りM3が勝負服を纏っている格好になりました。

ラッピングの要望書より
素のM3とGTR けっこう違うのよね

3ヶ月以内に新たなショップとコネクションを作って仕上げてもらうのはハードルが高かったので、すっかり常連になった同じ市内にあるKT-Rグラフィックスさんに依頼をしました。連絡から1ヶ月 入庫から1週間で仕上げてくれたKT-R小林さん、本当にありがとうございました。

オレンジマーカーの輸入が間に合わなかったお台場痛天2022の暫定仕様では、スズカ軍団永井オーナーの勝負服カラーである緑色と黄色をイメージしてイエローフィルムを貼ってみました。これはこれで悪くはなかったのですがオレンジマーカーに比べると説得力に欠けたので1回限りとなりました。

レーシングカーとしてはこっちが正解かも

そしてフロント廻りで最もスズカM3をスズカたらしめているのがハチマキです。これの有無でスズカさんっぽさに大きな違いが出てくると思います。上記の通りゆーすけパイセンに作ってもらいました。

モチーフにしたのがスズカさんのカチューシャです。基本裸の競走馬における数少ないコーディネートポイントが頭ということもあり、ウマ娘のデザインにおいて髪飾りの占めるウエイトって見た目以上にデカいと思っています。なのでここだけは何とかして表現したいと思っていました。

わからんの顔

髪飾りのポンポンもうまいことデザインに入れたくて、いっそのことハチマキからハミ出すか?なんて話もしましたが最終的にはシンプルな柄に落ち着きました。そもそもシンプルに纏めたフロント周りなのであんま目立つことはしない方がいいってことですね。

鳳姫(@ouki5_cos)さんとの併せ

そんなこんなで完成したフロント廻りがこんな感じです。全体のバランスを崩さずにスズカさんの要素をうまく採り入れられたと思います。スズカさんが目の前に立っていても違和感なく溶け込んでくれています。

足回り

基本的に“最速の機能美”に違わないスタイルで纏めることを最優先にしています。元々付いていたビルシュタインのネジ式車高調がそんなに下がらない脚だったこともあり純正+@の控えめなローダウンで清楚なスタイルになりました。今までバカの1つ覚えみたいに車高を下げてきたので下げずに纏め上げてみたかったんですよね。

ホイールは選考文で前述した通りガンメタのアドバンだとイメージと違ったので、GWまでの3ヶ月でBBSを探すことになります。当然新品だと値段も納期も無理ゲーになってしまうので中古で探すことになるわけですが、タイミング良くいいサイズのBBSのCHが出ていたのですかさず確保。

1998金鯱賞

前脚にバンテージを巻いていて少し見づらいですが、サイレンススズカ号は右後脚だけ白いのでホイールキャップも右リアだけ色を抜いています。ホイールの色まるごと塗り替えちゃうと破綻すると思うので、丁度いい塩梅でサイレンススズカの足元を表現できたと思います。

リアガラス

そもそもリアガラスにしか貼らなかった理由は“先頭の景色は譲らない”“先頭を走り続ける限り、相手からは背中しか見えない”からです。このせいでオタクカーとカルガモで走るとき毎回先頭やらされて疲れる。構想段階ではNFSMWバイナルとイラストの融合も検討しましたが、僕のセンスでは実現不可能だったこともあり最終的にリアガラスのみに落ち着きました。

イラストはメインストーリーのCGをそのまま使っています。イラストを描き下ろしてもらうことも考えましたが、公式イラストがあまりにも解釈一致でこれを超えるものには出会えないだろうと思ったので選定しました。

告知PVにしか登場しない表情差分だったので、ゆーすけパイセンにゲーム本編に出てくる複数の差分を合成して作ってもらいました。スピードの向こう側、先頭の景色、逃亡劇のその先… サイレンススズカを語る上で欠かすことのできない世界観が見事に表現されていると思います。このイラストのみで既に完結しているので、背景やグラフィックは付けず最低限の文字の追加に留めました。

名前のロゴは車両全体の雰囲気に合わせてNFSMWタイトルロゴ風に、海外有志が作ったフリーフォントを使ってゆーすけパイセンに作ってもらいました。このクルマのコンセプトがこれ1つで表現できる大切なポイントになりました。

1998天皇賞秋

“ポール・トゥ・ウィン”は、'98天皇賞秋にて現地のサイレンススズカファンがパドックに掲げていた横断幕より。 先頭を譲ることなくゴールするスズカさんとNFSMWのスタイルにピッタリなのと、'98当時のサイレンススズカへの想いを少しでも背負って走り続けることができたらと思い、入稿直前に小さく追加しました。ちなみにフォントはワイルド・スピードの“FOR PAUL”のものを使っています。大切な人への追悼メッセージという共通点から選択しました。

シンプルに纏めつつ伝えたい思いを詰め込むことができました。DayDream2022の会場内においてキャラステッカーがリアガラスのみの車両はこのM3だけだったのではないかと思いますが、見劣りしないものを出せたのではないかと思います。単色シートだけでボディを纏めた車両もカッティング痛車以外では居なかったと思いますが、選考文で語った自分の原点をしっかり表現できました。

エンブレム

BMWエンブレムの元々の色はバイエルン州旗の青と白。航空エンジンメーカーであったBMWに於いては、それぞれ青い空と白い雲を表しているという通説があります。スズカさん育成時に登場する勝負服固有イベント“landscape color”では、勝負服の緑と白はそれぞれ故郷の草原と雪原を表してると説明されています。

それぞれの原点・アイデンティティである大自然を表している点でとても似ていて、BMW M3とサイレンススズカの結びつきを更に深めてくれています。草原をイメージして、ボディカラーよりも黄緑色に近いカッティングシートにて色を変えました。DDのときに思いつかなかったのが心残り。

Mエンブレムの元々の色は青・紫・赤で、青はBMW、赤はモータースポーツ、中間色の紫が両者の比類なき融合を表しています。 BMWの走りを意識した3色からサイレンススズカを構成する3色に置き換え、その3色を色相環に基づいて配置しました。

本来カスタムの世界では邪魔となるエンブレムに調和を生み出し、世界観の一部に取り入れています。こちらもボデイカラーに埋まらないように若干色味の異なるカッティングシートを使っています。

その他

M3 GTRの左クオーターガラスにはメーカーロゴが貼ってあるのですが、BBS以外は使っていないのでそのまま再現する訳にもいきません。元ネタ由来の何か貼ってOKなエリアなので活かしたいのですが、文字情報を増やすのもスズカさんのイメージから離れていってしまう。熟考の末eternalさんのpeekingとKT-Rさんのロゴを貼りました。

左ハンドルなので運転席に乗り込む度にpeekingと目が合ってカワイイですが、“このクルマはサイレンススズカの化身だぞ”という警告にもなり毎回身が引き締まります。KT-Rさんのロゴは制作していただいたショップへの最低限の義理です。

内装に関しては金がなかったこともありドノーマルで、ドンガラにもせずそのまま残しました。スズカさんはトレーニング時間外でも常に走り回っていますが、決してレースのために極限まで体を絞るタイプではなく、あくまで自然体で天性のスピードを持っているタイプのキャラなので、最速の機能美を表現することも含めて内装残しを選択しました。

1万文字超えてたのでもう辞めてええか? いいよ。

[1月2日追記]2023年ホイール変更

色々頭から抜けてて書き忘れあるんですけどこれだけは追記したいです。
E46 M3の純正ホイールが18インチなのに対して、BBS CHの19インチ化はDayDream屋内展示での見栄えを重視した選択でした。

DDも無事に終えただけでなく年内のイベントでアワードを2本も頂いてしまった事で、僕の中では“置き”を重視する必要が殆どなくなりました。そこで次に挑戦したいと思ったのが置きではなく“走り”、つまりサーキット走行です。

19インチから18インチに戻すことで“走り”をイメージさせる足元を作ることにしました。ついでにタイヤ銘柄の選択肢が増えるというメリットもあります。

PCD120とはいえ比較的選択肢の多い18インチホイールの中から僕が選択したのがダブルスポークスタイリング260M、つまりBMW E92 M3の純正ホイールでした。

選択理由は、“最速の機能美”を表現するのに適していたからです。
ついでに流通豊富で相場も安い

“速さ”を強調するホイールは他にも数多く存在しますが、純正ホイールを選択する事で“速さ”だけでなく“機能美”を表現しています。足元の弱いスズカさんには少しでも頑丈で安心できるものを履かせい、という僕の願望も込めています。

自動車も家畜馬も元々、人や物を運ぶ移動手段としての“機能”を与えられてきました。その中から“速さ”を追求し改良していく事で生まれたのが、ツーリングカーとサラブレッドです。 スズカM3が有する二大テーマであるツーリングカーとサラブレッド。両者に共通するルーツを表現するべく、このホイールを選択しました。

ホイールの元色はフェリック・グレー(ガンメタ)ですが、国内未設定色のリフレックス・シルバーをイメージしてMAサービスさんにてハイパーシルバー仕様に塗り替えを行いました。NFSMWの M3 GTRと同じシルバーのダブル10本スポークなので更に元ネタのイメージに近づいたと思います。

タイヤはサーキット走行を前提にVentus RS4を選択。TW200で街乗りからサーキットまで幅広くこなせるタイヤです。直線的なトレッドパターンがスズカさんらしいなと思ったのが決め手です。多くは語りませんが細身のスズカさんを意識して、フロント245/40R18 リア265/35R18の適正サイズで引っ張りにならない丁度いい太さのサイズを選択しました。

車検やフェリー遠征が重なったこともあり、車高は最低地上高10cm確保が余裕な高さまで上げました。適度に余裕のあるフェンダークリアランスにより、この車両の方向性をより具体的に表現できました。

おわりに

ぶっちゃけいざnote書こうとすると記憶障害が発生して全然思いつかなくなるんですけど、基本的にすべての手数に理由付けを用意してるつもりなので聞きたいことがあれば直接あ会ったときに聞いてみてください。

あと純粋にウマ他界気味なのでクソデカ感情の熱量が維持できん…
ラブライブさんですらUO折れる現場が出てきたのに今更UO禁止にしてどういうつもりなんですかね?

そもそも演者さんは公演中イヤモニ(耳栓型のイヤホンみたいなやつ)をしていて、イヤモニからはライン音源やメトロノーム音が結構な音量で流れているので、基本的には観客からの声は演者さんの耳には届かないんですね。コールや大歓声はマイクが拾って届くかもしれませんが、1個人レベルの声援は歌唱中だとまぁ演者さんに届くことはないでしょう。

声援が届かないなかで演者さんに気持ちを届けられるのが視覚情報、つまり光です。一瞬の輝きで観客の熱狂・盛り上がりを一番伝えられるのがUOだと思っています。一部の演者さんもライブのメイキングビデオなどで触れていましたが、落ちサビで客席がオレンジに染まる光景は盛り上がりを表現するのにこれ以上ない光景だと思います。

ライブっていうのは“演者さんとの勝負”だと僕は思っています。演者さんが全力でライブに臨んでパワーを届けてくれる以上は、僕らも全力で盛り上がってパワーを返すのが責務だと思っています。単に演者さんからのパワーを受け取るだけの単方向なやり取りなら絶対に現地である必要はないですからね。

もちろんこの勝負、演者さんが圧倒的パワーを持っているため僕らに勝ち目はありません。しかしながら圧倒的パワーを受け取った以上は僕らも何かを返さなきゃいけません。前述の通り公演中に声を届けるのはかなり限定的な手段になってしまうので、手段として最も確実で効果的なのが、光ることです。

盛り上がってるのかイマイチわからないような薄い反応では演者さんには届かないですからね。全力でライブに挑んでくれる演者さんには、全力でライブに挑んで盛り上がる。これが僕がライブで一番大切にしている事です。

眩しいと見えない!迷惑!とか言ってる人も見かけますが、そういう人は前席に高身長のオタクが来たときにも文句を言うんですかね?逆に後席に低身長のオタクが来た場合は率先して着席したり退場したりするんですかね?レギュレーション外の事象を取り締まり行為する人は自分が刺されても文句言わないでね。というか取り締まり行為が僕にとって迷惑なので僕のために消えて。心狭いオタクは在宅してたほうが楽しめると思う。

アイマスで育ってきたオタクとしてはUOで高まりの表現をすることが身体に染み付いているので、ウマがUO禁止になったときは流石に動揺しました。演出から構成まで丁寧で見ごたえのあるライブならUOなしでも参戦する価値があると思いますが、山下淳吾氏の大雑把でジャンクフードとも形容されるような演出構成で観客をドカ湧きさせるタイプのライブでUOが禁止になると果たして参戦する価値があるのかと。いや、無いです。

話がだいぶ脱線しましたが、アニメ3期が期待値の割にぶっちゃけ微妙だったこともあり、コンテンツに対する熱がだいぶ冷めてしまいました。果たせなかった4thEXベルーナ以来の担当案件という事もあり5th有明Day2はチケット握ってるので、高野麻里佳さん拝めたらマジで未練なくなって他界すると思います。

北海道でサイレンススズカ号にも挨拶できたし本当にもう思い残すことが無いです。

完全に熱が冷める前にnoteに纏められて(纏まったか?)よかったです。
施工した後の出来事や思い出については手が回らなかったので気が向いたら纏めるかもしれません。纏めないやつ

ラストイヤー2024年もよろしくお願いします。
2023年12月31日 まし

20234年1月2日:[2023年ホイール変更]を項目追加、[おわりに]を加筆。

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