最後の勇者杯三次予選 個人的振り返り

・4回戦 対ぴかさん

デッキはお互いにナイン研究所ゼシカ、ドレアムピサロ、スライムククール。
ぴかさんがブラストアロー2積みで自分は1枚マンドラにしている以外はリストも一致。
特にドレピはテンプレとは少し違う独自リストで、強豪プレイヤーであるぴかさんと同じ結論を出せたことは嬉しかった。
最後にぴかさんの配信を見たときは「ぴか専用機」と呼びながらスラカミュを使ってたからスラクク選出は少し意外だった。

1戦目は自分ゼシカ対ぴかさんスラクク。
選出読み負けて不利マッチ、先攻、ハンドに地図なし、で始まった瞬間は「負けたかな」と思った。
ただし実戦はムカデからマギールくっついて強い2T目の動き。
ハートナイトを上から踏んでベスにメラ吐いてジャミゴン攻撃表示安着。
ユニットの処理強要で相手の動きを妨害しながらドローも進む、地図とは別ルートでの研究所ゼシカの理想ムーブになった。
サマルエビルダンサーで中盤のドローから終盤の火力に繋がって、終わってみれば運が良すぎるくらいの展開で勝ち。
それでもぴかさんの盤面の作り方とリーサルターンを見たスケジュール管理は上手くて最後は「火力引けなかったら負け」の盤面になっていて、
やっぱり強い人の戦い方だなと感心させられた。

2戦目は自分スラクク対ぴかさんドレピ。
またも選出読み負けて不利マッチ、ただし序盤の動きは良くて戦える感じに。
洗礼をつむりんママに打てば全処理の局面で飛んでこなかったので封印は割り切ることにした。
ハンドの事情もあってしんりゅうおう前の6MPターンで攻撃力8のウルトラスライムを作るギャンブル。通ればはっきり優勢、通らなければ負け。
結果通って出されたしんりゅうおうにウルトラスライムぶつけてスライムパワーでバフして優勢に。
イズライズラで粘られるも押し切って勝ち。勝ったけど、記憶違いでなければ途中でぴかさんのハンドの左の方から洗礼が飛んできた。
おそらくぴかさんのハンドには温存された洗礼はあったけどくっつきの動きがなくて
「ウルトラスライムが待つ盤面にしんりゅうおうを出す」か「洗礼テンションエンド」かの苦しい二択になってたんだと思う。
自分の「洗礼持ってない読み」は間違ってたけど、カードゲーム的な事情で間違った読みに基づく間違ったプレイが勝着になった、と解釈してる。
結果は勝ちだけどやはり運に恵まれた、もしくは相手の不運に救われた。

自分がライバルズで複数回ボードイン出来たり強豪プレイヤーと勝敗を競うことが出来るくらいの技術を身につけられたのは
ぴかさんの配信によるところが大きい。「その時最も勝ってるプレイヤーの解説付き実戦」は最高の教材だった。
自分にとってぴかさんはプレイの手本であったし、ユーモアのある配信は日常の楽しみでもあった。
今回の三次予選進出者の中で勇者杯決勝に進んで欲しいプレイヤーはぴかさんだったし、戦ってみたいプレイヤーもぴかさんだった。
競技者として真剣勝負の場でぴかさんに勝てたのは本当に嬉しい。ライバルズというゲームにおいて個人的には最高の思い出になると思う。
ファンとしてはぴかさんの決勝進出の妨げになってしまった事は悲しい。
勝負事で手を抜くのはあらゆる意味でつまらないから全力を尽くしたことに後悔はないけど、
ぴかさんのユーザーネームが「地縛霊」になったり配信での言葉やプレイが荒れているのを見るのはつらい。

コンピュータ将棋の世界には「やねうら王」という強豪ソフトがある。
優勝という結果には手が届かない時期が長く続いたソフトだけど、様々な情報を公開してコンピュータ将棋のレベルを押し上げた。
競技において強くなる方法を一方的に公開することは基本的に不利になる。
不利になるからには皆がそうするべきとは言えないけど、情報公開して競技のレベルを上げることは偉大なことだと思っている。
自分はぴかさんの配信がライバルズプレイヤーの競技レベルを押し上げたと思っている。
2019年世界コンピュータ選手権でやねうら王は優勝した。
カードゲームは運要素が大きくて「絶対勝てる」なんて言ったら嘘になる。
でもぴかさんが競技者としてカードゲームを続けるなら優勝候補に到達できる才能はあると本心から言える。
ただ、他のカードゲームじゃダメだ、ライバルズがいい、勇者杯がいい、と言われたらかける言葉が見つからない。
ライバルズでのぴかさんの活躍がもっと見たかった。


・7回戦 対びびさん

配信卓。
配信されなかった1戦目は自分ゼシカ対びびさんドレピ。
びびさんの対ゼシカの顔の詰め方は手慣れてる感じで有利マッチながら負けもある形に。
トーマ前リーサル狙いながら足りない分をトップ水脈ドローと荒ぶるに期待する展開。
荒ぶる光の世界から3枚目の魔法研究所を引いて運だけ解決してしまった。

配信されたのは2戦目のドレピミラー。
5MPターンでデスマシーンを出した時は「ドレアムLV2打ってもらって6で横展開、7でしんりゅうおう先出し」になればいいなって読みだった。
実戦はLV2温存のスペクテットで処理だったからこうなるなら解説のちょもすさん指摘のスケアフレイル出しが賢明な選択だったと思う。
デスマシーン出すにしても裏置きしてはりつきあくまでブロックすべきだった。

6MPターンでウォーカー出さなかったのは相手のライフ6点よりウォーカーの体力を優先した。もっと相手のライフ削れてる展開ならウォーカー出しもあった。

7MPターンでしんりゅうおう先出し。ガリンガまでくっついたのは幸運。ウォーカーはこの出し方で正解だったと思う。
バピラス産特技は変化が広い局面ではケアしない方針だったのでデッキ外特技は刺さったら仕方ないって感じでやってた。

8MPターン、凍てつく波動を絡めたびびさんの返しが上手くて難しくなったと感じた。
洗礼での系統消しはドレアムもだけど次のイズラキマイラだけは許したくないって気持ちで打った。
1ターン稼ぐだけの洗礼だけど優勢を確定させるには必要だと判断した。キマイラ1枚切ってるから「持ってない」に賭けるのもあったかも。
以後ずっと相手のハンドにないキマイラに怯え続けてた。

9MPターン、びびさんがイザヤールに与ダメ時死亡つけたのが偉くてトーマの盾は使いにくくなった。
ちょもすさん指摘のトーマやイズラはこの後のドローで供物や低コスが続くとハンド枯渇での負け筋がありそうでドレアムを選択。
究極エビルプリースト入れてないリストなのもちょもすさんと判断が分かれたところかも知れない。

10MPターン、イズラと低コスで盤面作ってテンション貯めて次のドレアムまで見えてるものの、
相手がドレアム出し1コスでブロックして1コスキマイラくっついたら相手のドレアム取れないなあとか考えてた。

10MPターンの2、リストにあるカードでは返せない盤面になって勝ちが確定した。

びびさんの感謝エモートに称賛エモート返したんだけど配信コメント欄では煽りと誤解させてしまった。
「なんだ、やればできるではないか」は鎧ピサロの称賛エモートだけど不快に受け取られる可能性はあった。
特にびびさんに不快を感じさせてしまったなら申し訳ない。
前も似た経験あったからケアすべきだったんだけど対戦中はそこまで気が回らなかった。


・8回戦 対カイルさん

配信卓。
ドレピミラー、しんりゅうおうの有無で形勢がはっきり分かれた試合。
ハンド細い自分の魔王の卵を欲しがる動きに対して、カイルさんが油断なく洗礼で対応したのがリソースでの劣勢を確定させた。

10MPターン、ドレアムとそれを簡単には処理させない為にオロチの攻撃力を下げる洗礼。
ふびらいさんのこれまでの勇者杯解説の質を自分はあまり評価してなかったんだけど、
この動きはすぐ意図を理解して分かりやすく言語化していた。
起きたことをリアルタイムで観客に対して正確に分かりやすく解説するのは
「競技を観て楽しみたい」時にめちゃくちゃありがたい。
ちゃんとした解説されたらちゃんとした評価をするしかない。

10MPの2、かろうじて盤面は耐えてるけどハンドは枯れつつある。ハンドがある意味10MPカードであるオロチであることが救い。

10MPの3、ドレアムメンコが一番嫌だったけど新鮮なドレアムを出し直されることをカイルさんは嫌ったのかもしれない。
この試合での問題の局面。
単にオロチかテンションオロチかなんだけど自分の運を信じてないので謙虚にオロチ単。
上のイズラだけは抜いて欲しいって気持ちだったが運が良すぎる全処理。
当時のドレピに入ってるカードの中で最も劣勢をひっくり返しうるカードの最高の上振れを引いたと思う。

10MPの4、こういう時にトップで引く為のとっしんこぞう2積みのリスト。
カイルさんの感謝エモートに対して称賛エモート返したけどやはり不快にさせてしまったら申し訳ない。
自分なりに全力を尽くしたけど勝因は明らかにオロチの運が良すぎたこと。


・9回戦 対ふるのっとさん

三次予選全体で見てもおそらく唯一の引き分け。
ドレピミラー終盤でお互いの盤面にホラーウォーカー2体といくつかのユニット。
ふるのっとさんのライフを2点に詰めてこっちのユニットを1体でも倒せばこっちの勝ち、
封印や1コス先制があればふるのっとさん勝ちな展開で相手ターン。
実戦はふるのっとさんキマイラロードで絶妙に勝ち筋なくてガリンガの攻撃でこっちのライフ0、ホラーウォーカーの返しでふるのっとさんライフ0、両者敗北。
ガリンガとホラーウォーカーの仕様が分からなかったからこの場合は両者敗北なるという学びを得た。
ただ自分のハンドにバピラス産密かな鍛錬があってデッキ残り5枚に供物が1枚あったから20%の勝ちがあった、のをガリンガウォーカーの仕様に気を取られてて後から気付いた。
これが見えないならこの結果に納得するしかない。
ふるのっとさんの盤面取り上手くて自分のミス以外は形勢不明の展開が続く面白い戦いだった。
後日ふるのっとさんとは5月のランクマッチで遭遇してフレンド申請承認してもらった。

・結果

6勝2敗1分 GW 71.4%
9回戦で決勝進出の可能性は消えた。
運要素が大きいゲームの大会は見る側なら楽しめるけど、出場して運負けで勝負が決まるとなると自分はあまり楽しめないと感じてて、
2020冬の三次予選はその理由で出場登録しなかった。
今回はやる気にあふれてるギルドメンバーに感化されたのと、最後の勇者杯だから後悔がないように出ようと思った。
運に恵まれた側だったのもあるけど、今は出場して良かったと感じてる。
ランクマッチでも強いプレイヤーと当たることはよくあるけど、
今回一発勝負の場で対戦した強いプレイヤー達からは「ここ一番での集中力の高まり」のようなものを感じられて、
そういった人達と勝敗を競うのは長丁場になるランクマッチとは違った楽しさがあった。
自分は顔写真公開はしたくないと思ってたから9回戦没はなかなか絶妙な位置なんだけど、
ミスしたプレイが違ってたらどうだっただろうという悔しさはある。
目の前の勝負に勝つために最善を考える時間はやはり楽しかった。
ライバルズ勇者杯という競い合える場所を作ってくれたクリエイター、プレイヤー、オーディエンスには感謝している。

終わり

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