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コンテンツの相対価値低下と個人の情報発信の目的

オンラインにコンテンツが溢れ、コンテンツの価値が相対的に低下していくなかで、個人の情報発信の目的としてPV数を重視するのではなく、誰に届いたか、どのような影響を起こせたかを目的にすべきです。

オンラインには常に新しいコンテンツが溢れている

リモートワークやオンラインでの活動こそが当たり前になり、オフラインで営業やネットワーキングができなくなった企業や個人がマーケティングやブランディングのためにコンテンツを発信する必要性を色々ところで聞きます。

そして、この数ヶ月は企業や個人がYutubeやnote、SNSでコンテンツ発信に力を入れてた結果、インターネットやSNS上に毎日コンテンツが溢れかえる流れが加速しています。

例えば、僕はFeedlyにnoteのビジネスカテゴリやデザインカテゴリを登録しているのですが、それらだけでも1日で約600ほどの記事がアップされていきます。
4月頃はこのカテゴリだけで、約400程度だと認識していたので、noteの記事は増えていると思います。


1コンテンツあたりの価値が相対的に低下

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オンラインコンテンツはテクノロジーのおかげで、発信することに驚くほど手間がかからなくなりました。
動画は簡単に編集して、Youtubeにアップ。
記事はサクッと書いて、noteにアップ。
空いた時間に140文字をtweetしていく。

どんどんオンライン上で生み出されるコンテンツの量は増加していきます。そうすると、1コンテンツあたりの希少性や価値は相対的に低下していきます。

ユーザーはコンテンツつまみ食いになり、昨日見かけた有意義なニュース記事のタイトルも思い出せないという状況が起きています。

企業としてコンテンツを作っていく価値が費用に合わなくなり、個人が発信するコンテンツが数でメインになっていく。

これまで企業やメディアがお金とリソースをかけてコンテンツを作ってきましたが、コンテンツの価値が相対的に低下していくと、制作コストに見合わくなっていきます。

更にその状況に追い打ちをかけるのは、個人が発信するコンテンツです。彼らにとって情報発信すること自体でビジネスをしているわけではないので、コストパフォーマンスを無視したコンテンツを発信していきます。

個人が発信するコンテンツの強みは圧倒的な数とPDCAの速さ。
noteを毎日チェックしていると、個人が発信するコンテンツは正直雑な記事も多いですが、中にはメディアではみられない鋭い視点からの記事もみかけます。

例えば、僕が主催してウェビナーの書き起こし記事ですが、現役の国際政治学の先生に国際問題を解説してもらうような記事が個人でも制作できてしまいます。

昔なら経済誌くらいでしかこのような内容は読めませんでした。
今だとこんなニッチなテーマはPV数が取れなそうなので、メデイアも作りづらいんじゃないですかね。

個人がコスト度外視で情報発信する流れは今後加速していき、あわせてコンテンツの価値も相対的な低下。
よりメディアが発信するコンテンツではなく、個人が発信するコンテンツが主流になっていく、コンテンツの民主化の流れになっています。
(メディアには別の価値が生まれていくとも考察しています。)

コミュニケーションのオンライン化に伴い、ビジネスマンが個人で情報発信する価値が拡大

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そんな状況がありつつも、コミュニケーションのオンライン化に伴い、ビジネスマンの個人としての情報発信の価値も増しています。
多くの方が情報発信していますし、私もその一人です。

先の話でマクロで見たときには個人の情報発信は有利になっていきますが、ミクロで考えると競合が多い、とにかくレッドオーシャン。
noteにも毎日数百、数千記事がアップされています。
いくら良いコンテンツを作ったとしても、発見してもらうこと自体が大変。

PV数を追い求めるとありふれた内容にしかならない

なので、多くの人の目に触れるため(PV数やいいねを集めるため)に、SNSで共感を集める誘惑に駆られます。
ただそこに注力してしまうと、成功事例をトレースするばかりの中身が浅いオリジナリティが少ないコンテンツにしか生まれなくなります。
Youtubeでもヒット企画をトレースした何番煎じだよという動画が沢山あがっています。

これはビジネスマン、個人の情報発信として、誤った方向の戦略です。
(このnoteも中身が薄いって?それは僕の実力不足ですので、また違う話。)

PV数ではなく誰に読んでもらうか、それによってどのような影響を生み出すか

まず、PV数は普通のビジネスマンにおいて個人の情報発信のゴールとして間違っています。
個人での発信においてもPV数を重視しすぎているから、このようなPV数と共感を集めるテクニックに陥りがちになってしまう。

普通のビジネスマンが個人で情報発信する上では、どれだけ見てもらえたか(PV数)ではなく、誰に見てもらえたか、それによってどのような影響を生み出すかを目的にすべきです。

インフルエンサーを目指すのであれば別ですが、普通のビジネスマンにとって、インフルエンサーを目指した場合コスパ悪いです。

僕は僕を知っている人に自分の考えや価値観が届き、それによって彼らと議論が生まれ、何かしらのアクションにつながっていくことを個人の情報発信の目的としています。

知り合いにnoteを読んでもらって、メッセージもらうことや雑談の中で話題になれば、OK。さらに、その議論からなにか始まったら最高。
これが、僕の個人で情報発信していく目的です。

"100万人のために唄われたラブソングなんかに僕はカンタンに想いを重ねたりはしない"

とポルノグラフィティが歌っていましたが、大多数の共感を求めるようなコンテンツではなく、自分がSNSで繋がっている数百人のうち数人と議論とアクションを生み出すような、自分の頭で考えている意見や自分が価値があると思えることをコンテンツを発信していくことこそ、ビジネスマン個人のおいての情報発信戦略として正しいのではないでしょか。

そんなコンテンツがあなたの名前を検索したときに出てくると、相手にもあなたの情報や価値観が伝わり、オンライン時代のビジネスマンの名刺代わりとなっていきます。

(参考)
KSKさんとウェビナーで話していた内容を参考にしています。

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