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農業初心者としての振り返り

2020年に実家(飛騨高山)で農業をはじめました。
(くれぐれも家庭菜園程度です)
まだ販売までは至ってないのですが、1年やってみて思ったことをまとめます。

結構周りに農業やりたいとか、インスタみたけどなにやってるのとか聞かれること多く、みんな興味あるんだなーということで、まとめます。
期待値下げて読んでください。

※大前提ですが農業ド素人で語彙力もないので、農業ってこんな感じなんだ~の一例に過ぎないし、ちょっと知ってる人なら当たり前のことが書いてあるだけです

今年もInstagramにて、農業の様子をアップしますし、販売に関しても投稿するかもなので以下よりフォローお願いします!

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※僕がネギだけは作ろうと懇願して作ったネギw

なにやっているのか

改めて説明しますと地元 飛騨高山にて、野菜の生産を昨年から始めました。
僕の仕事は相変わらず東京でやっており、物理的に無理があるため分業制を取っています。

①方針の最終決定、必要資材等の購入、Instagramの管理
②作物生産の実務および方針決定、Instagram用素材の撮影
③Instagramアカウントの運用

この3つに作業を分けていて、私は①で②③は別のメンバーに依頼しています。

今年作った作物は、長ネギ、スイカ、かぼちゃ、ラディッシュ、黒枝豆、万願寺とうがらし、里芋、茎ブロッコリーになります。

とりあえず全部やってみるかーでやりましたが、意外と品目多かったですw

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目的、目標

【目的】
・地元で余ってる(実家所有含め)土地が散見されるので有効活用方法の模索
・昔から”いつか農業やる”って言ってたのでやる

【目標】
・2025年くらいに収益化(できたらいいな程度)
・美味いと言われるモノ作る

ってところです。
目的の2つ目は目的として、ん?という感じですが、他メンバーもいつか農業はやると思ってたみたいで、ちょうどタイミング合ったのは結構大きい原動力です。

目標は2025年に事業としての黒字化を現状は置いてます、現状はw
というのも別に誰にもコミットしてないし、僕らは環境柄で初期投資が圧倒的にかからない事や容易に生産ノウハウの取得ができるため、赤字が出ても趣味として成り立つ範囲なので、とりあえず続けてみて、どうしようかな。というところです。

個人的にはInstagramを中心に、ECサービスをやってみたかったのもあります。
インスタショッピング機能が強化される渦中で、やってみたいなーという想いがありました。
(どこかでshopify使うレベルまでいって、そこも生産者として体感したい)

生産する上での見えた課題

やってみた課題をまとめると以下の4つです。
順に記載します。

①兼業農家の難しさ
②雑草との戦い方
③再現性の難しさ
④収穫作物の保存および配送

①兼業農家の難しさ
うちのチームは販売すらしてないので当然、全員兼業で農業を行います。従って作業時間は主に休日もしくは平日の夕方(or早朝)となります。

当農園は露地栽培なので、雨が降れば作業はできないです。出来てもかなり作業内容が限られ、まじで泥だらけになるので、なるべくやりたくないw
つまり土日に雨が降れば丸っと2週間作業が出来ない可能性が、グッとあがります。
(昨年の梅雨とか最悪でしたマジで)

どうしてもその週じゃないとマズイ作業って殆ど無いのですが、問題は雑草です。
雑草はガンガン伸びるので、2週間放置すると結構酷いことになります。

じゃ2週間後、雑草抜けば良いんですが草抜きに2時間かかるとすると、他に溜まっている作業があるため、場合によっては当農園の広さですら合計4時間とか必要になります。

休日に各メンバー、他の用事や予定、家族の兼ね合いがあるので4時間確保するってシンドいです。
確保したとして、夏の炎天下だと4時間ぶっ続けはマジで無理ゲーです。

そうなると優先順位付けて作業しなきゃならない。ということが夏くらいに見えましたw
#おっそwwww
#でも着実に前に進んでる
#そう言い聞かせてる

②雑草との戦い方
上記でも記載したように、雑草って抜かないとマズイんですが、まぁまぁ面倒くさいです。
まぁまぁというか、めちゃくちゃどんでもなく死んでほしいくらい面倒くさいです。
#理解できない人は是非体験しに来てください
#真夏35 ℃で1時間位やれば分かる

僕らはどうせ作るなら美味しいモノを生産したいし、なんなら実務担当のメンバーは超凝り性なのでその辺の欲望が僕より圧倒的に強いです。
#栗本には理解できないくらい凝り性

でも草抜きは必要で、特に僕らがやった有機栽培だと使える農薬が限られ、有機栽培は雑草との戦いだ!と言い切る人もいるくらい、野菜ってより雑草に向き合ってる時間長いです。

必要な作業なんだけど何やってんだ?って思います。
RPGでレベル上げだけひたすらやってる感じです。

③再現性の難しさ
再現性の難しさは読者の方もなんとなく理解頂けると思います。
毎年、日照時間や降水量違うので、再現性はほぼゼロです。

じゃ美味しいと言われる野菜作ってる農家はどうしてるのか?
それは実績、経験、データから考え抜いて最終手段は、農薬をつかって味を維持します。

めちゃくちゃ農薬のイメージが日本って一緒くたにされますが、そんなことなくて使うべき?使っても良い?農薬もあると僕は思ってます。
(全然関係ないですが、有機栽培や無農薬栽培が神格化されてる気がするので、それについて今度書こうかな。)

僕が聞いたところでいくと、ある農家さんは、
ⅰ 日照時間が一定より短い
ⅱ 光合成の量(時間?)が減る
ⅲ 作物にエグみが残る
ⅳ エグみの原因はある酸なので、その酸を流す農薬を少量入れる
というところまで調べて、考えて苦肉の策として最後に農薬を入れてます。

こういう努力があって、野菜のレベルが保たれています。
めちゃくちゃ再現性低いので、ⅰ~ⅳの分析をするにも試行回数は半端じゃないと思います。

④収穫作物の保存および配送
物流を抑える難しさというのは、どの事業でも言われておりますが農業も例外ではありません。

僕の主観ですが、農協の一番の特徴は物流を完璧に抑えてる所と思ってます。
物流を完璧に抑えてるから、あそこまで強い組合に長い年月をかけて成り立ってると思います。

保存ですが各農家で業務用冷蔵庫みたいなのを持ってます。実家も昔の名残でありますが、バカでかいです。
ただその冷蔵庫にいれても、葉物だと保ってせいぜい2,3日です。

飛騨高山という物流がヤバい地域では、この保存と物流方法がかなり肝です。
今年農家のみならず、農水省、農研機構、大学教授などまで訪れて話を聞きまくりましたが、土地柄からいって1番問題視されたのは物流とそれに関連する保存方法でした。
#全国走り回りました
#ドブ板営業が得意なのかも

だから農家は凄い

生産という作業面での難しさを記載しただけで、こんな長くなりましたw
どこかで事業面からみた農業の難しさも書きます。

言いたいこととしては、全国の農家はこんな想いや実情の中で生産してるということです。

農家の経営ですが数字だけでみても凄い難しいのに、作業が入るともっと大変です。
だから美味い国産の野菜はもっと高くていいと思ってますw

そんな僕の実家も数年前まで、祖父母を中心としたほうれん草農家もやってました。母方の実家は未だに、ほうれん草専業農家です。
(今思うと実家は僕が小6までは飛騨牛作ってる畜産家だったので、凄い事業転換だったw)

やってみて、家族の偉大さを感じれたので、昨年の経験は意味あったのかなと。
ただ目的、目標はこれではないのでメンバーと共に、雪解け頃からまた作業再開したいと思ってますのでInstagram覗いてください!

https://www.instagram.com/suntown_farm/

以上です。

あとがき

書きたいこと半分くらいしか書けなかったので、続編書きます。
SNSで告知するかはこの反響次第で決めますw
(ここについて知りたいとか連絡もらえたら泣きます)

あと今年から有機栽培はやめるつもりです。でも農薬をガンガン撒くつもりはなくて、最低限です。
前述のように限られた時間で、やりたいことを最大にやるための手段として農薬”も”使うって感じですね。

中国とかと一緒くたにされるのは、ほんとにムカつくので、やっぱりそのへんは書こう。たぶん農薬使ってるってだけで、そう思われてる農家も少なからずいると思うので、まじで違う。日本の農家は凄い。

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