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15 高木慶子さんのお話

2023年10月。遺族会でもらったチラシを見て申し込んだ高木慶子さんの講演会に参加しました。

高木慶子さんは、上智大学グリーフケア研究所名誉所長で、一般社団法人グリーフケアパートナー理事を務められ、ターミナルケアやグリーフケアの第一人者と言われる方のようです。

「死別の悲しみの中にいるあなたへ」というテーマで、少しとりとめのない感じでしたが、これまでの経験を通じていくつかの事例を話されました。

ターミナルケアについての話題では、「終末期に生じる死後の不安を抱える人には、『向こうは幸せなところ。私もそのうち行くから待っていて』と安心してもらうことで、絶望から少しの希望が持てる」と話されていました。

また、「例え罪人であっても、『サムシンググレイト』の慈悲・慈愛で幸せなところへ導いてもらえる。これはキリストも親鸞聖人も同様のことを言っている」、「あの世は幸せなところだから、この世に戻ってくる人はいないのだ」、「罪悪感、くやしさ、コンプレックスといったスピリチュアルペインは、終末期に数多く現れるが、これは幼いころからの未解決だったことが蘇ってくる」といった話もされていました。

本題のグリーフケアについては、「悲嘆の状態にある人は、普通でなくなる。常識的な判断ができなくなることがある」、「失った相手との関係性によって辛さや悲しみは異なる」ということを理解したうえで、「『受け入れる』『共感する』『認める』ことが支えになる」と話されていました。

どちらかといえば、支援者に向けた講演だったのではないかと思える内容でしたが、ターミナルケアもグリーフケアも寄り添うこと、寄り添ってもらっていると意識できることが大切なのだと学びました。

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