彼女たちが戦うために、選んだ最高の武器たち。ラストクエスチョン「QUEST」の個人的インプレッション。

さて、落ち着いてきたのでラストクエスチョンの「QUEST」のインプレッションを少し語ろうかなと思います。
読み方によっては、辛辣な感想に思えるかもしれない。
けど、私なりのストレートな想いをどうしても今書いておきたいと思ったので、そこはご勘弁を。

http://www.amazon.co.jp/dp/B019F9BIES/ref=cm_sw_r_tw_dp_323Ewb1EPSY7J

前提として、ワタシは昨今のアイドル状況にも詳しくないし、
ましてや「アイドル楽曲」についても全然知らないので、
そのあたりのインプレッションとか、技術云々については語れません。
ラストクエスチョンの楽曲がどのポジションにあって、
音楽的にどうのこうのというのは、他の方にお任せします。
なので、私としては幸運にも最初からラストクエスチョン
(さらにはその前身のパズルガールズ)とかかわらせていただいた身として、
アルバムを聞いてから書いておきたかったことを記しておきます。

ワタシは23日にOTOTOYでダウンロードして、
それから約一週間ほぼヘビロテしているのですが、
個人的にには、色んな意味で挑戦的で、リスキーで、
そして可能性が詰まってるアルバムだなと感じています。

挑戦的、リスキーといったのは、
このアルバム自体が「現在の」ラストクエスチョンにとっての
良くも悪くも「試金石」になってしまうんじゃないかと言うこと。

聴き初めてすぐに私が感じたのは、
今回の楽曲の半数以上が「現在の」メンバーで再録音されたこれまでの発表曲なので、
無意識に「前の曲」とくらべてしまうのです。

「前の曲」と言っても、
一番古い「?(クエスチョン)」でも1年半ほどの発売だから、
みんなの記憶にもまだ染み付いてこびりついてる。
「あ、ここがこう変わったんだ」「こんな風になったんだ」
って、どうしても比較しちゃうのですよね。
比較するつもりはないのだけど、どうしても頭のなかで比べてしまう。

それって、「現在の」ラストクエスチョンとしては、
実はとんでもなくチャレンジングでリスキーな事。
だって、「昔の自分たちと比べられてしまう」のだから。
「今はいない人達」と比べられてしまうのだから。
このアルバムは、そもそも「過去の自分たち」に勝たなければ
成立しないという意味にも取られてしまうのだから。

「過去の自分たち」に「現在の自分たち」が勝っているのかどうか。
ラストクエスチョンのパーティーは、
このアルバム「QUEST」と1月のCLUB QUATTROのライブで、
まさに誰もが次のレベルに上がるために戦わなければならない強敵、
「今までの自分たち」に立ち向かわなければいけない。

ラストクエスチョンが戦うのは、そして背負うのは、「12/4」、
…いや、「16/4」の自分たち。
そして、「過去」と「現在」、そしてその先にある「未来」の自分たち。

「QUEST」の11曲の中に詰まっている彼女たちの意思。
私は、彼女たち4人が、決して「ラストクエスチョン」だけで「ここにいる」わけではない、
「これまでのみんな(パズルガールズもチーム?もクエスチョンも)」と、
それに関わってきたスタッフもファンも全て抱えて、
戦っていく決意表明なのだと、感じました。

もうライブで何度も歌ってきた曲達があって、自分たちのモノしている曲もあるけど、
このようにパッケージとして録音されるとまた違って聞こえてくるわけで、
その曲の本質が如実に現れてしまうわけで。

正直、この戦いはまだはじまったばかりで、今はいない人のこともまだ思い出すこともあるけど、
彼女たちはきっともっと経験値を積んで、楽曲という武器を自分たちのものにして、
打ち勝っていくことと信じていて、
だから「可能性」に満ちているアルバムなんじゃないかなと。

その一番の可能性を見せてくれたのが、2曲目の完全新曲「ここでつまづいたら死ぬしかないっ」で、
アイドル楽曲では定番のメンバー紹介の曲なのだけど、実に個々のパーソナリティがわかるし、
通常のアイドル楽曲では絶対起きない急展開待ってるし、
この曲こそ、ライブで歌い込まれたらもっともっと面白くなる、
まさに「QUEST」と、「現在の」ラストクエスチョンを代表する武器だと思います。
(…でも、ライブで唄うときは毎回起きるのかな、あれ…)

まだまだ荒削りで、旅の途中で、その旅は決して楽な道ではない。
いや、他の冒険者より遥かに困難な道を歩いているのかもしれない。

でも、「QUEST」っていう新たな武器を手に入れて、彼女たちはきっともっと強くなる。
その大きなダンジョンが、次の「CLUB QUATTRO」という舞台で、
そこでこの武器を使って、どんなバトルを繰り広げてくれるのか。

挑戦的でリスキーで、でも可能性に満ちている、
ラストクエスチョンらしいアルバム、まだまだヘビロテは続きそうです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?