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出産してから素直に楽しめなくなったこと

不穏なタイトルだけれともそんな大した話ではなく。
出産して赤ちゃんが家にいる生活になってから楽しめなくなったこと、それは
「赤ちゃんが出て来る怖い話」。

出産前は赤ちゃんに対する解像度が低くて、赤ちゃんは何ヶ月だろうと何歳だろうとみんな「赤ちゃん」だった。月齢ごとの発達の仕方なんてぜんぜん知らなかったから、新生児と4ヶ月と1歳の違いもわからなかった。
が我が子を毎日世話してみて、「新生児は可笑しいから笑ってるわけではない」「抱っこ紐が使えるのは大体の商品で4ヶ月から、おんぶ紐は6ヶ月から」「ハイハイができるのは大体7〜8ヶ月ごろでその月齢でもできない子もいる(実際私の8ヶ月娘はまだできない)」などの知識が入ってきた。それ自体は必要なことなのだからそれでいい。

しかしその知識がある為に赤ちゃんが出てくる怖い話を読むと余計なことが気になって素直に怖がれないのだ。
例えば
「ものすごく悲惨で残酷な目にあった話を満面の笑みで話す人がいて、気付いたら聞き手である自分も何故か満面の笑みになっていた」という話に「生まれたばかりの赤子のような満面の笑みを浮かべていた」という描写があって
「いや生まれたばかりの赤ちゃんは満面の笑みは浮かべないよ!浮かべる子もいるのかもしれないけど大抵口の片方だけ上げた『ニヤリ』みたいな笑い方だけど……その笑い方のこと言ってるの?」と突っ込んでしまったり

「夜中に赤子の幽霊が這い回る家があり、その後昔そこに住んでいた住人が赤子を産んでは放置して死なせていたことがわかった」
という話を読んで
「ハイハイするのって7ヶ月くらいからだけどそこまでは育てた後放置したってこと?でもこの書き方だと産まれてすぐ死なせてた感じだけど新生児ができるの両足キック位じゃない?」
ということが気になってしまったりする。
あと「子ども抱いてるタイプの妖怪っているけどずっと抱いてるの腕しんどくない?」とか。
(絵で見ると大抵横抱きだからまだ月齢の低い赤ちゃんで体重もそんなにないのかな…でも4kgぐらいでも長時間抱いてると腕の内側疲れてこない?)

このまま行くと山の中など赤ちゃんの声がするはずのないところで泣き声がしても「えっ!?大丈夫!?」と心配が先に立って怖いどころではなくなんかそういう赤ちゃんの泣き声で人を引き寄せる怪異がいたらそれに食べられてしまうかもしれない。

そうじゃなくとも怖い話は純粋に怖がって楽しみたいのだが……まあ子どもを産んで楽しめなくなったことがこの程度で済んでいるだけ良しとせねばなるまい。

では今日はこの辺で。




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