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UiPathの情報を発信しつづけたら、身の回りでいろいろな変化が起きた話。

こんにちは。UiPath Friends コミュニティ運営メンバの 木野 雅富です。 QiitaではUiPathその他についていろいろ書いているのですが、Noteは初投稿です。

今回は、Qiitaを中心に続けていた情報発信についてです。 UiPathの情報発信を始めたきっかけや、それによって身の回りで起きた変化(知り合いが増えたとか、最終的にUiPath Japan MVPに認定されました)について話をしたいと思います。

TL;DR

  • 情報発信(公開する記事を書く)ことでスキルが向上する、結果MVPに認定された

  • LTで発表とかもできて、ユーザコミュニティに関わるのがおもしろくなった

  • 知り合いが増えた

  • RPAの普及に少しは貢献できた

いちおう経歴

適当に読み飛ばしてもらって結構です :-)
エンジニア歴22年くらいのわたしですが、新卒から某SIerで7年と、転職してから15年弱、ずっとシステムエンジニア/システムアーキテクト/プロジェクトマネージャなどをやってきました。
とくに某SIer では

  • ゴリゴリコーディングするプログラマー

  • システム全体の構成を考えるシステムアーキテクト

  • ハードウェアやネットワークなどをみてくれるインフラエンジニアチーム

  • システムをお客様に提案する営業チーム

  • ビジネスをお客様と考えるITコンサルチーム

  • プロジェクトを推進するプロジェクトマネージャ

みたいな方々と社内外問わずお仕事する機会がたくさんあり、こういうスキルセットの人達に軽く見られない程度にはちゃんとわかってないと、って思いながら日々過ごしていました。転職してからも、そういったマインドというか経験からか、お客様のプロジェクトを上記みたいな様々な面から推進するお仕事をやらせていただいています。

ちなみに自分は上記の中でも、システム全体の構成を考えるシステムアーキテクト、プロジェクトマネージャに近い仕事を前職からずっとやっています。

UiPath やOrchestratorとの出会い

さてそろそろUiPathの話です。
前職からの知り合いに「UiPath Orhcestratorってしってる?」声をかけてもらったのがはじまりでした。「知りません、っていうか、、そもそもUiPathってなんですか?」って返したのを覚えています。メールボックスを掘り返してみたら、2017/3ごろのやりとりでした。
というわけで始まったUiPath 導入支援のお仕事ですが、最初のお仕事は

  • コンサルチームと一緒に、お客様業務のAs-IsとTo-Be(業務をこう変えると、ロボ化しやすいとか)を分析して

  • Orchestratorを導入してこうデータセットアップすればいいよ、という内容の検討

    • 業務単位でロボットグループをつくりましょうとか

    • 野良ロボ対策のために、プロセスをリリースできるのはこの部署の人たちだけにして、など運用面の業務フローを検討したりとか

  • お客さんの基盤チームと、ハードや社内ネットワークの認識あわせ、サーバのサイジング

  • 実際にSQLServerやらOrchestratorのインストール、SSLの証明書を配布してクライアント側にも配布して

  • さいご運用まで持っていく

みたいなお仕事です。上記のような、ワークフロー開発以外のところを中心にやっていました。 そこからいままで5年くらい、いろいろなお客さんの UiPath Orchestrator導入を支援しています。

UiPath Orchestratorの情報が少ない事に気づく → 情報発信開始

さて、しばらくOrchestratorの導入をしていて思ったのは「UiPath Orhcestratorの情報がネット上にないなー」ってことでした。もちろん昔ながらのIISやSQLServerなど、インフラまわりの情報はふつうにあるわけですが、UiPath Orchestratorの情報はインストール方法はおろか、使い方みたいな情報もそんなにありません。

そもそも2017年ごろは、UiPath Academyも英語だけかヘンな日本語字幕(ゴメンナサイ)がついたコンテンツ、Orchestratorのインストールガイドもない(探せばあったのかなぁ)みたいな混沌とした状況。もちろんQiitaにも情報はほとんどありません(さらっと見てみたら2017年でゼロ件、2018年1件 とか)。

クラウド版については、このころはOrchestratorをさわれるところとして、 https://demo.uipath.com ってのがありました。後にいまの UiPath Automation Cloud になったと思うんですが、このころはURLどおりまさにデモサイトで、自分がPublishしたワークフローが、世界中のヒトのプロセスのプルダウンに出てくる(!)みたいな、のどかな世界でした。

情報がないことにはOrchestratorも普及しないしなぁ、自分とおなじ構築する側の人間のスキルも上がらないよなぁ、という問題意識を持ちまして、この状況はなんとかしたいなーということで考えたのが「じゃあ自分で発信したらイイじゃん」でした。情報がたりないなら自分で増やしてやれと。

というわけで始めてみましたQiitaでのUiPath関連の情報発信。Orchestrator導入支援というお仕事の関係上、ふつうのUiPathの使い方を発信するというよりは、現場で得られた情報(もちろんお客様に関わるところは除いて)やOrchestratorの具体的な構築方法、カスタムアクティビティの作り方、またこのころはUiPath主導でUiPath Developer Community というイベントがあったので、そこで発表された情報など、多少Developerよりの情報に特化して情報発信することにしました。

MVP応募へ

さてそれから情報発信を1年くらい続けていたのですが、ネット上のOrchestratorの情報が増えたかというと、体感としてはあまり変わらないというか、なので

  • あれもしかしてOrchestrator導入支援って、わりと特殊な立ち位置のお仕事??

  • RPAってやっぱりエンドユーザ主体で、エンジニア的な目線で見ているヒトって少ないのかな?

  • (でも関わってるSIerの人間は絶対いるはずなので) いや、スキルはあるけど、かつ情報発信もしてるヒトってのがあんまいないってことかな?

などと思いはじめていたところ、以前 UiPath Developer Community に登録していたメールに、下記のような同報メールが。

[UiPath]MVPプログラム応募受付開始 「UiPath Developer Community」 へご登録済の皆さま

日本でも「UiPath Japan MVPプログラム」を立ち上げます、っていう趣旨のメールでした(2019/6/21)。先の「似たような境遇の人ってあんまりいないのかも」って思いもあって、ダメ元でやってみる価値あるかな、応募してみるか、ってことで応募へ。その後、追加ヒアリングやインタビューというか面談の連絡をもらったり(2019/07/17)と、なんだかイイセンいってる感じ。

ユーザコミュニティを立ち上げるという連絡が

さて、MVP選考が半ばになってきたころ、別の経路から全く別の一通のメールが(2019/7)。

集え!UiPath Lovers ユーザーコミュニティ立ち上げMeetup!

情報発信してる自分へ、ユーザコミュニティ立ち上げのミーティングがあるので参加しませんか?という趣旨のお誘いメールでした。

ユーザコミュニティかぁ。いままでユーザコミュニティってわりと縁遠い存在だったんですよね。そもそも人見知りするタイプだし知り合いもいないしなぁと思いながら、せっかくご指名いただいたし参画することに。

が、実際に行ってみると、UiPathの中のヒトが「Qiitaの記事、社内の人間もよく見てますよー」と言ってくれたり、おなじ参加者の方で「話してみたかったんですー」ってヒトも。おぉ、ちゃんと地道に情報発信してるのが伝わっているんだなーって感じたのをよく覚えています。

そんなこんなでコミュニティ立ち上げも関わらせてもらうことになりました。あ、現在の UiPathFriendsというユーザコミュニティのことです。

おもったこと、得られたこと

さて情報発信を始めたら、いつのまにかユーザコミュニティ(UiPath Friends)の運営に関わるようになってたワケですが、これら一連の活動でおもったこと、得られたことを書いていきます。

  • 公開する記事を書こうとすることで、結果スキルが向上する

    • 公開する記事を書くには「コレあってるよな」みたいな検証を何度も何度もおこなうんですよね。誤った情報は発信したくないし。Orchestratorなんて何回インストールしたことか、、、。文章もできるだけ間違いがないようかつ、わかりやすくなるように気をつけるし、結果的に技術的なスキル・文章を書くスキルが向上していくとおもいます。

  • ユーザコミュニティのイベントでLightning Talk (LT)をやらせてもらえた

    • LTとは、なにかのトピックについて5分前後でプレゼンするヤツですが、言いたい事を短く集約してプレゼンする練習にとってもよいです。

    • 情報発信をしてなかったら、LTやろうって思わなかったでしょうから、これも情報発信してよかったと思ったことでした。

  • ユーザコミュニティって面白いって思えるようになった

    • 遠慮がちだったコミュニティへの見方が変わりました。ユーザ事例の収集や、シンプルに自分が知らない技術分野のLTなどもとっても参考になりました。

    • オンラインになった今だからってのもあるけど、情報発信をはじめてユーザコミュニティに参加する障壁が一段下がった感じです。

  • 知り合いが増えて、知らない分野の情報を得るのに役に立った

    • 自分はUiPath Studioとかあんまり詳しくなかったりするけど、コミュニティの知り合いができたことで、それら苦手分野の情報を得ることができました。自分が情報を発信することで、結果的に自分が情報を得られる場所を得ることができました。

  • すこしは会社の宣伝にもなるかもしれません。

  • 現場で何度も遭遇する事項を整理しておくことで、現場業務も効率化される

    • いろいろなお客さんに聞かれることや、ややこしくて忘れちゃう事などを、自分メモとしてまとめておくだけでも意味があるとおもいます。

    • 自分メモならあんまり厳密性を求めない(完璧よりも、終わらせることの方が大事)

  • UiPath Orchestratorのハンズオンをやらせてもらうことになって、当初の目的だった「情報を発信して、UiPathやRPAの普及に寄与する」がある程度達成できました。

  • UiPath社が主催する公式のイベントで会場を回ってて、説明してくれるヒトにねほりはほり聞いていたら「あ、もしかしてOrchestratorの木野さん?Qiitaみてますよー」って言ってもらえた

その後、めでたくMVPも認定(2019/8)いただける事となり、今に至ります。

おわりに

こうやって、情報がないという問題意識から始めた情報発信活動ですが、ユーザコミュニティの運営に関わることになり、結果MVPに認定いただくまでになりました。いちおう、2019,2020,2021年となんとか認定を更新しています。

最近の状況(2022/09)をみると、いろいろな立場の人が情報を投稿していたりして、2017年ごろの混沌とした状況も変わってきているように思っています。これも情報発信をやって良かった!と思えることですね。

最後にですが、UiPathの中のヒトもそうでないヒトも、またコミュニティ関係者の方、参加者の方、またそもそもUiPath関連でお仕事をしてくださっている関係者の方々、こういった状況に自分を巻き込んでくださってとっても感謝しています!

以上、ご静聴ありがとうございました!

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