現実経営

度重なる、緊急事態宣言が続く中ではありますが、

この異常事態の中、少しづつ、

企業においても、勝ち組、負け組が二極化してきたように感じます。

それはコロナ禍に強い業種とかの話ではなく、

業種問わずに企業文化や風土、指針の差ではないでしょうか。

日本人は特に昔ながらの同調圧力教育と

島国特有のひがみ、ねたみ文化が強く、

まして、このコロナ禍のストレスと

個人発信の世論が追い打ちをかけ、

なかなか他とは違うことや反対意見が出そうなことを

やりづらい風土に拍車がかかっているように感じます。

もちろん、大きな結果や成果が出れば、

世論はひっくり返る理屈は理解していても、

なかなか、当事者になると、

リスクを負えない気持ちは私もそうです。

小売業界に目を向ければ、絶対的に大切なのはお客様です。

そのお客様に支持されることが結果的に社員やお取引様、

そして株主様に還元されるものだと思っています。

お客様も当たり前ですが、みんな同じではく、

趣味も思考も違えば、欲しい商品、受けたいサービスも違います。

高い商品をやれば、安い商品を求めているお客様は離れ、

エッジが利いた商品をやれば、コンサバなお客様は離れます。

その逆もしかりです。

だからこそ、商売としてはどんなお客様をターゲットとするかを決めるのは

当たり前で、

大切なのは、

お客様を点のデータではなく、線や面でその特性を定量だけでなく、定性的にも見続け、

常に日頃から取捨選択できるアイディアを収集し続ける

ことです。

それができなければ、

お客様を感動させる商品を生み出すことは難しいと感じます。

特にアパレル業界は

過剰な商品の供給により、完全に需給のバランスが崩れています。

我々も気を付けなければならないですが、

競合他社と比べて差別化がどうだと、去年の売れ筋が何だとか、

業界のトレンドが何だとか、マーケティングという便利な言葉に身を任せ、

一見、まともなことをやってそうですが、

全く、これからのお客様の潜在的欲求から外れたことを

やりがちになってしまいます。

さらにAIがどうだの、DXがどうだの、サスティナがどうだの、(当たり前のことです)

手段が目的になってしまい、

1番、大切な商品から目を背けてはいけません。

ビジネスモデルばかり達者で商品が二の次のブランドや会社は問題外として、

この2極化の局面での勝ち組は

顧客性の強い商品を提供しているブランドや会社が確実に勝っています。

同時に国内の海外での勝ち組企業やブランドも全く同じだと感じます。

国内の流動客に身を任せたマーケットイン型商品や

インフルエンサーの一次的な効果や

大手ECモールの爆発的な集客に頼ったブランドは苦しくなるでしょう。

ここまで自分が書いてきたことを振り返ると、

10年も20年も前も同じことが言われてそうで、全く当たり前すぎて、

メディア受けしない内容ですが、

これが本質かと、ますます思う今日この頃です。

シンプルなことに向き合うのは大変で、ある意味、

つまらないかもしれませんが、挑戦しないのも挑戦だと思います。

本当に我々がお客様から求められていること、

未来に期待されていることから、決して逃げてはいけません。



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