空洞

進む秒針 互いにすれ違い
二つ分に別れた あの道の先
憂いはない 憂いはない
きっと君は言うだろう
そんな僕を許すだろう
それを許せないのは
きっと僕なんだろう

二つに別れた生き方も
一つに束ねる傲慢も
最後にはゼロに戻る
そこには何もなく
ただ虚ろな空洞が広がる

ただ君を見つめた
光のないその瞳を
もう終わりだね
そこにはもう何もない

深い深い海の底
どこまでも どこまでも、と
知れば誰もが望むだろう
全てはゼロになる

永遠にも感じる6秒も
心を殺した25分も
簡単に過ぎた168時間も
そこにはもう何もない
そうして出来た空洞を
僕らは空と呼んだ

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