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幻想的なイルミネーションで煌めく『とことこトレイン』の旅

錦川鉄道の歴史について。
錦川鉄道、旧国鉄岩日線は山口県の岩国市と島根県の日原を結ぶ路線として着工されました。1963年に錦町まで開通しましたが、途中で工事が凍結。その後二度と島根県まで到達することはありませんでした。

そんな岩日線ですが、途中まで路盤工事が完成していたこともあり、現在は「岩日北線記念公園」として整備され、2002年から錦町駅から雙津峡温泉までタイヤ付き遊覧車「とことこトレイン」が運行されています。

錦町駅でとことこトレインのチケットを購入し、駅から少し離れた"とことこトレイン乗り場"へと歩きます。

錦川鉄道 錦町駅

「とことこトレイン」はここから約6キロ先の雙津峡温泉まで、岩日線が走るはずだった跡地を約40分かけて走ります。

とことこトレイン 錦町駅


先頭の電気自動車が、後ろの客車2両を引っ張るとことこトレイン。客車はこんな感じ。上に屋根があるだけ。窓も何にもないので開放感が凄い!存分に自然が満喫できそうです。

2005年の愛知万博で活躍し、錦川鉄道へ
とことこトレインのトロッコ

錦町駅を発車したとことこトレインは、早速トンネルの中へ。全長1796mの「広瀬トンネル」。
暑かった空気が一瞬にして冷んやりしてきました。
しばらく走ると車内の電気が消されます。真っ暗!かと思いきや…目の前に幻想的な光景が。

「きらら夢トンネル」と名付けられたこのトンネル。なんとトンネルがイルミネーションになっているのです。トンネルの中で一旦停車。とことこトレインから降りて、この幻想的なイルミネーションをゆっくりと楽しむことができます。

壁画は、山口県内の大学や地元小学生、幼稚園児などが描いたのだそう。なぜ壁画が光るのか。実は6色(赤、青、黄、緑、白、桃)の光る石を使って描かれていて、そこにブラックライトを当てる事でこのように幻想的な光が放たれるのだそう。いやー本当に美しくて感動でした。

さて名残惜しいですがそろそろ、とことこトレインに戻ります。
長いトンネルを抜けた、とことこトレイン。左側に見えてきたのは、目線の高さまでそびえるコンクリート。
ここには駅を設置する予定だったので、このようにコンクリート製のホームのみが残されているのです。

ホームになるはずだったコンクリート

錦町で錦川から離れ、岩日線は「宇佐川」に沿って敷かれています。
リーフレットに書いてあったのですが、宇佐川は『河川環境基準AA類型』という指定を受けており、山口県で1番きれいな河川なのだそう。

車窓から望む宇佐川


とことこトレインは、鉄道が走るはずだった路盤に敷いたアスファルトの上を走ります。
ただ上下の振動が激しい激しい…。特に高架橋の振動は「ガタガタ」と体が軽く宙に浮きそうなぐらい(笑)
ガタガタと走る様子も『とことこトレインの風情』だと思って、楽しんでみて下さい。

本来ならここに線路が敷かれるはずだった

向こうに集落が見えてくると、まもなく終点の「雙津峡温泉 (そうづきょうおんせん)」に到着。  ロータリーになった場所で、とことこトレインは10分ほど停車。

雙津峡温泉駅

そばにトイレがあるので、お手洗いはこの時間に済ませましょう。
とことこトレインは再び、元来た道を戻って行きます。往復で約1時間30分の旅でした。

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