2019年の日本の興行収入は2611億円でした。

noteを書き始めようと思った後、最初は毎年この時期に楽しみにしている日本映画製作者連盟(映連)の前年実績を書こうと決めていました。

そして本日1月28日(火)映連より2019年の「全国映画概況」が発表されました。

「全国映画概況」によると、2019年は興行収入としては2611億円で、前年比は117.4%ということです。「おお市場は2桁成長!」かと一瞬思いますが、そうです、2019年はアレがありましたよね。

6月からTOHOシネマズが値上げを発表し、その後主要シネコンチェーンはこれに追随しました。2019年は10月の増税もありましたから、そんなことも含めての値上げであったわけですね。因みに値上げ自体は1993年から実に26年ぶりだったそうです。


1993年は日本映画界にとっては歴史的な年で、神奈川県海老名市に日本初のマルチプレックスシネマとされる「ワーナー・マイカル・シネマズ海老名」(現イオンシネマ海老名)がオープンした年です。


私は神奈川で育ったので、ワーナー・マイカル海老名は日常的に行っていました。このオープン前まで観ていた映画館は昭和の名残の映画館でしたので、明るくて、スクリーンがいっぱいある映画館はやはりインパクトがありました。

話を2019年の興行収入が2611億円だったことに戻します。ランキングを見ると邦画は、「天気の子」「名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)」は凄いなぁ、ドラえもん&クレヨンしんちゃん安定しているなぁですし、洋画はディズニーがとにかく強い、「アベンジャーズ/エンドゲーム」には号泣でした。この1年間で公開された作品の1つ1つが良かったというのは、誰もが認めるところではないでしょうか。

加えて、4DXやIMAXなどの上映フォーマットの多様化も興行収入を押し上げるのに貢献しました。

4DXで言えば、4月公開の「名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)」が8月に4DX上映を行いました。「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング」も12月20日公開で、公開して1ヵ月したタイミングの20年1月24日から4DX上映を始めました。最初から4DXではなく、少し時間を置いてからの4DXはリピーターの再動員の動機づけになっていますね。

IMAXは回顧上映がたくさんありました。9月には「ブレードランナー ファイナル・カット」と製作20周年「 マトリックス」などがIMAX上映されましたし、2020年も「地獄の黙示録 ファイナルカット」が控えています。「ワルキューレの騎行」をIMAXフォーマットで観られるのは、この上ない喜び!やはり過去の映画であっても、「映像・音楽が優れた作品はIMAXで観たい!」というニーズがあるからこその回顧上映ですので、今後もこの形態は増えそう。

そして応援上映もたくさんありましたが、これは特に秀逸でした。(半休取って新宿ピカデリーのエスカレーター駆け上がりましたよ。※注※エスカレーターは駆け上がってはダメです。)

確かに興行としては値上げもあったのだけど、そもそもの公開作品は良いものが多かったですし、4DX、IMAX、応援上映など、映画館での鑑賞に付加価値をつけることも奏功した2019年だったのではないでしょうか。ああ~2020年も楽しみは尽きません。では、また!



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